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担保制度とは
担保権の付従性
担保権の随伴性
担保権の不可分性
担保権の物上代位性


担保制度とは

担保制度とは、いざというときの借金のカタになるものです。例えば、B(債務者)がA(債権者)に1.000万円の借金をしている場合に、Bが借金を返済できないときの、カタになるのが担保です。時代劇などで女房をカタに入れるなどといいますよね。


将来、その人の経済状態がどうなるかわかりませんので、何か保証をしておきたいわけですね。


1.保証制度
担保制度には大きく分けて、「物的担保と人的担保」の2つがあります。


物的担保とは、借金のカタとして物を差し入れる制度です。別名、担保物権といいます。BがAに1.000万円の借金をしている場合、Bが借金を返済できないときのために、あらかじめ「物」をカタにいれて、物で払うことを約束しておくものです。


物的担保(担保物権)には、抵当権、質権、留置権、先取特権などの制度があります。


人的担保とは、借金のカタとして債務者以外の人の、支払能力を差し入れる制度です。人が担保になります。例えば、BがAに1.000万円の借金をしている場合、Bが借金を返済できないときのために、あらかじめ別のCが払うことを約束しておくものです。


人的担保には、保証、連帯債務などの制度があります。





担保権の付従性

さて、物的担保(担保物権)は、その性質により下の4つの特徴があります。これが基本ですから、これを元に、お話していきます。


ア.付従性  (ふじゅうせい)
イ.随伴性  (ずいはんせい)
ウ.不可分性 (ふかぶんせい)
エ.物上代位性(ぶつじょうだいいせい)


ア.付従性(ふじゅうせい)

付従性とは、担保物権は、その母体となっている「被担保債権と運命を共にするという性質」です。付き従うということです。したがって、何らかの事情で被担保債権(貸金など)が成立せず、または消滅すれば、担保物権も成立せず、または消滅することになります。


簡単にいうと、奥さんに従う旦那さんのようなものです。


例えば、覚せい剤を売ったお金の回収のために、売人の家に抵当権をつけた場合です。そもそも覚せい剤を売ったお金自体が公序良俗違反で無効のため、抵当権も無効になります。


また、被担保債権が弁済により消滅すれば、抵当権も付従性により消滅します。債権という親亀が転べば、抵当権という小亀も転びます。


過去問


担保物権には、一般に被担保債権が成立しなければ、担保物権も成立しないという性質がある。(53-6-1)


ヒント 抵当権は、債権の従たる権利です。






担保権の随伴性

さて、物的担保(担保物権)は、その性質により下の4つの特徴があります。これが基本ですから、これを元にお話していきます。今回はイの随伴性です。


ア.付従性  (ふじゅうせい)
イ.随伴性  (ずいはんせい)
ウ.不可分性 (ふかぶんせい)
エ.物上代位性(ぶつじょうだいいせい)


イ.随伴性(ずいはんせい)

随伴性とは、被担保債権が債権譲渡等により他に移転すれば、それに付随して、担保物権も移転するという性質です。奥さんの転勤について行く、だんなさんのようなものです。


例えば、債権者Aが債務者Bに対する債権をCに譲渡すれば、新債務者Cが新しい抵当権者になります。


これは、簡単ですね。とにかく、ついていくと覚えましょう。


過去問

担保物権には、一般に被担保債権が譲渡等により他に移転すれば、担保物権もそれに応じて移転するという性質がある。(53-6-2)


ヒント ついていきます〜。どこまでも






担保権の不可分性

さて、物的担保(担保物権)は、その性質により下の4つの特徴があります。これが基本ですから、これを元にお話していきます。今回はウの不可分性です。


ア.付従性  (ふじゅうせい)
イ.随伴性  (ずいはんせい)
ウ.不可分性 (ふかぶんせい)
エ.物上代位性(ぶつじょうだいいせい)


ウ.不可分性(ふかぶんせい)

不可分性とは、担保物権は、その被担保債権の全部が弁済されるまでは、担保物権の目的となった物の、全部の上に効力が及ぶという性質です。


例えば、AのBに対する1.000万円の債権を担保するために、Bの所有する100m2の土地に抵当権を設定したとします。その後Bが500万円を弁済した場合は、債権額が半分になりますので抵当権も、50m2分消滅するのでしょうか。


この場合は、権利関係が複雑になりますので、被担保債権(例、借金)の全部を、耳を揃えて返すまでは、担保権の効力は担保物の全部に及ぶとしました。だって、土地のこの部分には、抵当権がついているけど、この部分についていないというような形は、現実的には無理でしょ。


不可分ですから別れないということです。夫婦もこうありたいですよね。


過去問

不動産を目的とする担保物権は、被担保債権の全部が弁済されるまでは、目的物の全部の上にその効力を及ぼす。(3-7-4)


ヒント 全額弁済するまでは、担保物権は消滅しません。






担保権の物上代位性

さて、物的担保(担保物権)は、その性質により下の4つの特徴があります。これが基本ですから、これを元に、お話していきます。今回はエの物上代位性です。


ア.付従性  (ふじゅうせい)
イ.随伴性  (ずいはんせい)
ウ.不可分性 (ふかぶんせい)
エ.物上代位性(ぶつじょうだいいせい)


エ.物上代位性(ぶつじょうだいいせい)

物上代位性とは、担保物権は担保に差し入れられた物の売却・賃貸・滅失などがあっても消滅せず、担保物権を設定した者が受け取るはずの代金(売却の場合)、賃料(賃貸の場合)、保険金・損害賠償金(滅失の場合)の上にも、効力が及ぶという性質です。


例えば、AがBの建物に抵当権を有していましたが、その建物は家事で消失してしまいました。もはや建物はありませんので、担保価値はなくなってしまいます。しかし、Bはその建物に火災保険を掛けていたため、保険会社から火災保険がおりることになりました。


その火災保険代金に、担保権の効力を及ぼすことが出来ます。対象物が姿を変えたのですから、担保権の身代わりになるのです。このような身代わりになる性質を物上代位といいます。


簡単に言うと、虎は死して皮を残すというでしょう。家が死して、保険金を残す。旦那さんが亡くなって、旦那さんの身代わりの生命保険に、奥さんが物上代位して、笑っているようなものです。つらいね、旦那は。頑張ろうね。


過去問

抵当権の目的物が滅失した場合には、抵当権の効力は、その滅失により目的物の所有者が受領<すべき金銭にも及ぶ。(58-3-4)


ヒント 対象物が変化したものにも効力が及ぶのが、物上代位です。



★以上が、担保権の特徴です。この特徴をしっかりと理解して、抵当権、質権など、個別の担保物件の特徴を押さえていって下さいね。






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