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平成20年 宅建試験過去問 問7 注意義務あれこれそれ

注意義務に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。


1 ある物を借り受けた者は、無償で借り受けた場合も、賃料を支払う約束で借り受けた場合も、善良な管理者の注意をもって、その物を保存しなければならない。


有料の場合=賃貸借
無料の場合=使用貸借 となります。


使用貸借契約とは、不動産などをタダで貸し借りするときの契約です。
例えば、親子の間で、親の家をタダで息子夫婦に貸している場合などです。


無料ということで、契約としては「おかしいな例外的な規定だと思わなければなりません。


それは、そうですよね。
人様に「無料で貸す」というのは、そもそもおかしいことですから。
ですから、使用する人の注意義務に差が出てきます。


これは ○ です。
賃貸借は善良なる管理者の注意義務が必要です。
一方、使用貸借も(例え、相手が親でも)人様の物ですから善良なる管理者の注意義務が必要です。


2 委託の受任者は、報酬を受けて受任する場合も、無報酬で受任する場合も、善良な管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負う。


委任契約は無償が原則です。何かおかしいですよね。
不動産屋さんも商売なのですから、仲介手数料などは、しっかり取られると思います。しかし、委任契約は無償が原則なのです。
委任契約を締結した場合は、特約がない限りは、受任者は報酬を請求できません。


これは、実は委任契約というのは昔の庄屋さんなど、地元の名士の方が民百姓から、依頼を受けて法律的な相談事をしていたのが始まりだからです。


昔は字を読めないというような方も大勢いらっしゃいました。
そのため、例えば田んぼの境界線や離婚問題など、法律的な争いがあった場合は名主さんが「無料」で相談に乗っていたわけです。いわゆる村の相談役です。


それこそ行列のできる無料相談所を、何百年も前から行っていたわけですね。
その名残りがありますので、委任契約は原則として無料です。
しかし、不動産屋さんはこの後勉強する宅建業法や、都道府県の条例関係で、報酬を受けとっても良いと定められています。


先ほどお話をしたように、委任契約における受任者のルーツは庄屋さんなどで
すから、いわゆる知識階級です。
そこで、受任者は報酬の有無や多少にかかわらず、常に、善良なる管理者(ぜんりょうなるかんりしゃ)としての注意義務をもって委任事務を処理する必要があります。自己のためにするのと同一の注意では足りません。よって ○


(参考過去問)
受任者は、報酬を受ける特約のないときは、自己の事務処理におけると同程度の注意義務で足り、善良な管理者としての注意義務までは負わない。(63-4-2) ×


3 商人ではない受寄者は、報酬を受けて寄託を受ける場合も、無報酬で寄託を受ける場合も、自己の財産と同一の注意をもって寄託物を保管する義務を負う。


寄託とは、当事者の一方(受寄者)が、相手方(寄託者)のために物を保管することを約して、それを受け取ることによって成立する契約の一種です。


寄託は無償が基本ですが、相手方から対価を受けとってもかまいません
しかし、基本的に相手のために行っているわけですから、以下の違いがあります。
結論は商人であろうがなかろうが同じです。


有償の受寄者=善良なる管理者の注意義務
無償の受寄者=自己の財産に対すると同一の義務 よって ×


4 相続人は、相続放棄前はもちろん、相続放棄をした場合も、放棄によって相続人となった者が管理を始めるまでは、固有財産におけると同一の注意をもって相続財産を管理しなければならない。


注意義務に関して、相続人はその固有の財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産を管理しなければいけません。
自分の財産と同レベルということです。
相続の場合、最終的に自己(又は親族)に財産は帰属するからです。


相続の放棄をした時はどうなるでしょうか?


この場合、放棄によって相続人になった者が、(相続が終わり)相続財産の管理を始めることができるまで、同じく固有の財産におけるのと同一の注意義務を負います。よって ×


以上、3番が正解肢ではありますが、3番か4番かで迷うと思います。
相続=いずれは、自分(又は親族)に財産が移転するため、自己の物だよなと推定できれば、正解できると思いますが、悩む問題ですね。

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