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平成20年度のサイトマップ
平成20年 宅建試験過去問 問1 制限行為能力者
平成20年 宅建試験過去問 問2 公信力と意思表示の混合問題
平成20年 宅建試験過去問 問3 代理関係
平成20年 宅建試験過去問 問4 建物賃貸借と担保権の対抗力
平成20年 宅建試験過去問 問5 債権者取消権
平成20年 宅建試験過去問 問6 多数当事者の債権 連帯債務者と連帯保証人
平成20年 宅建試験過去問 問7 注意義務あれこれそれ
平成20年 宅建試験過去問 問8 弁済
平成20年 宅建試験過去問 問9 売主の担保責任
平成20年 宅建試験過去問 問10 賃貸借と敷金
平成20年 宅建試験過去問 問11 不法行為
平成20年 宅建試験過去問 問12 遺留分
平成20年 宅建試験過去問 問13 賃借権及び一時使用と借地権
平成20年 宅建試験過去問 問14 定期借家権
平成20年 宅建試験過去問 問15 区分所有法
平成20年 宅建試験過去問 問16 不動産登記法
平成20年 宅建試験過去問 問17 国土利用計画法
平成20年 宅建試験過去問 問18 都市計画法~建築制限等
平成20年 宅建試験過去問 問19 都市計画法~開発許可
平成20年 宅建試験過去問 問20 建築基準法~容積率と建ぺい率
平成20年 宅建試験過去問 問21 建築基準法~用途地域等(建築できる要件)
平成20年 宅建試験過去問 問22 宅地造成等規制法
平成20年 宅建試験過去問 問23 土地区画整理法
平成20年 宅建試験過去問 問24 農地法
平成20年 宅建試験過去問 問25 その他の法令制限
平成20年 宅建試験過去問 問26 所得税~譲渡所得
平成20年 宅建試験過去問 問27 印紙税
平成20年 宅建試験過去問 問28 固定資産税
平成20年 宅建試験過去問 問29 不動産鑑定評価
平成20年 宅建試験過去問 問30 宅地建物取引業法~登録関係
平成20年 宅建試験過去問 問31 宅地建物取引業法~免許欠格と取消
平成20年 宅建試験過去問 問32 宅地建物取引業法~広告に関する規制
平成20年 宅建試験過去問 問33 宅地建物取引業法~取引主任者登録
平成20年 宅建試験過去問 問34 宅地建物取引業法~営業保証金
平成20年 宅建試験過去問 問35 宅地建物取引業法~指定流通機構
平成20年 宅建試験過去問 問36 宅地建物取引業法~ 信託受益権販売の重要事項説明
平成20年 宅建試験過去問 問37 宅地建物取引業法~ 重要事項説明書
平成20年 宅建試験過去問 問38 宅地建物取引業法~ 宅建業法の違反行為
平成20年 宅建試験過去問 問39 宅地建物取引業法~ クーリング・オフ
平成20年 宅建試験過去問 問40 宅地建物取引業法~ 8種規制
平成20年 宅建試験過去問 問41 宅地建物取引業法~ 8種規制 手付金の保全措置等
平成20年 宅建試験過去問 問42 宅地建物取引業法~ 業者に対する規制
平成20年 宅建試験過去問 問43 宅地建物取引業法~ 報酬
平成20年 宅建試験過去問 問44 宅地建物取引業法~ 保証協会
平成20年 宅建試験過去問 問45 宅地建物取引業法~ 罰則
平成20年 宅建試験過去問 問46 住宅金融支援機構法
平成20年 宅建試験過去問 問47 景品表示法
平成20年 宅建試験過去問 問48 宅地建物の統計
平成20年 宅建試験過去問 問49 土地
平成20年 宅建試験過去問 問50 建物

平成20年 宅建試験過去問 問1 制限行為能力者

平成20年 1問目
行為能力に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。


1 成年被後見人が行った法律行為は、事理を弁識する能力がある状態で行われたものであっても、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りではない。


(ポイント)成年被後見人は、原則として、自分では何も有効にできません。後見人の同意を得ても同じです。


ここは未成年者と違います。同意を得て行った行為でも有効にはできません。これは、同意の意味自体が理解できないからです。


ただし、例外として日用品の購入その他日常生活に関する契約のみはできます。これも禁止してしまうと、食べ物さえ自分では買えませんので、不自由過ぎるからです。○


2 未成年者は、婚姻をしているときであっても、その法定代理人の同意を得ずに行った法律行為は、取り消すことができる。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りではない。


(ポイント)未成年者保護のため、原則的に未成年者の行為は法定代理人の同意がない場合取り消せます。


未成年者とは、20歳未満の者です。ただし、1度でも結婚した場合は、20歳未満でも、成年に達したものとみなされます。


現在の法律では、男は18歳以上、女は16歳から結婚できます。結婚生活を送るくらいですから、一人前とみなしますよということですね。


ちなみに離婚しても、元に戻るわけではありませんので、そのまま成年とみなされます。ポイントは、結婚できるような者は一人前ということ。


また、単に権利を得(え)るか又は義務を免れる行為は取り消せません。


例えば、未成年者が親戚から、単にお金を貰うという契約を致しました。単に権利を得る行為です。これは、別段未成年者に不利にはなりませんよね。


また、逆に親戚から借りていたお金を免除にしてもらう場合です。
チャラにして貰うだけで、これも別段不利にはなりませんから、同意はいりません。
未成年者に不利になるかどうかがポイントです。


単に権利を得るか義務の免除は取り消せるが、婚姻しているとダメよという複合問題。×


3 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者につき、 四親等内の親族から補助開始の審判の請求があった場合、家庭裁判所はその事実が認められるときは、本人の同意がないときであっても同審判をすることができる。


(ポイント)被補助人とは、精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分であり、家庭裁判所で補助開始の審判を受けた方です。
原則として、行為能力はあるのですが、保護する必要がある場面もあるということ。
自分の意思はもっています。


それほど問題はないけれど、日常生活における助力が必要な程度ですね。軽度の老人性痴呆症などを想定しています。


本人、配偶者、4親等内の親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、又は検察官の請求に因り補助開始の審判をします。


ただし、本人以外の者の請求で補助開始の審判をするには本人の同意が必要です。だって、原則として行為能力はあるからです。×


4 被保佐人が、保佐人の同意又はこれに代わる家庭裁判所の許可を得ないでした土地の売却は、被保佐人が行為能力者であることを相手方に信じさせるため詐術を用いたときであっても、取り消すことができる。


これはわかりますよね。保佐人が詐術などを用いた場合、当然取り消せなくなります。
相手をだますような者を保護するわけにはいきません。×


この問題は間違ってはいけません。解答できないと話にならん・・。


参考 最短クリア宅建合格一直線 P222




平成20年 宅建試験過去問 問2 公信力と意思表示の混合問題

所有権がAからBに移転している旨が登記されている甲土地の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。


1 CはBとの間で売買契約を締結して所有権移転登記をしたが、甲土地の真の所有者はAであって、Bが各種の書類を偽造して自らに登記を移していた場合、Aは所有者であることをCに対して主張できる。


(ポイント)Bはまったくの無権利者です。これを間違っては話にならん。
登記に公信力はありません。常識でわかりますよね。Aを保護するべき。 ○


(参考過去問)Aが所有者として登記されている甲土地の売買契約に関して、Aと売買契約を締結したCが、登記を信頼して売買契約を行った場合、甲土地がAの土地ではなく第三者Dの土地であったとしても、Dの過失の有無にかかわらず、Cは所有権を取得することができる。(19-3-2) ×


※平成19年の3問目に同じ趣旨の問題が出ています。基本的なことだから、必ず知っておいてね!という出題者の愛が感じられる問題です。


2 DはBとの間で売買契約を締結したが、AB間の所有権移転登記はAとBが通じてした仮装の売買契約に基づくものであった場合、DがAB間の売買契約が仮装であることを知らず、知らないことに無過失であっても、Dが所有権移転登記を備えていなければ、Aは所有者であることをDに対して主張できる。


(ポイント)虚偽表示の無効は、善意の第三者に対抗できません。
この場合、第三者は善意でありさえすればよく、登記を備えている必要もありません。虚偽表示をする人が悪いのですから、とにかく善意の第三者の勝ちです。


(参考過去問)Aが、債権者の差押えを免れるため、Bと通謀して、A所有地をBに仮装譲渡する契約をした。Cが、AB間の契約の事情につき善意無過失で、Bからこの土地の譲渡を受けた場合は、所有権移転登記を受けていないときでも、CはAに対して、その所有権を主張することができる。(12-4-2) ○


3 EはBとの間で売買契約を締結したが、BE間の売買契約締結の前にAがBの債務不履行を理由にAB間の売買契約を解除していた場合、Aが解除した旨の登記をしたか否かにかかわらず、Aは所有者であることをEに対して主張できる。


(ポイント)売買契約は一旦は有効
A→B に移転
A 解除 ←B→ 売買E となる。
よって、AかBのどちらが勝ちかは、登記の有無で決着


(参考過去問)不動産の物権変動の対抗要件に関して、不動産売買契約に基づく所有権移転登記がなされた後に、売主が当該契約を適法に解除した場合、売主は、その旨の登記をしなければ、当該契約の解除後に当該不動産を買主から取得して所有権移転登記を経た第三者に所有権を対抗できない。(19-6-2) ×


4 所有権がAからBに移転している旨が登記されている甲土地の売買契約に関して、FはBとの間で売買契約を締結して所有権移転登記をしたが、その後AはBの強迫を理由にAB間の売買契約を取り消した場合、FがBによる強迫を知っていたときに限り、Aは所有者であることをFに対して主張できる。


(ポイント)意思表示の強迫の問題。強迫ですから、善意・悪意は関係ありません。


(参考過去問)A所有の甲土地についてのAB間の売買契約に関して、Aが第三者Cの強迫によりBとの間で売買契約を締結した場合、Bがその強迫の事実を知っていたか否かにかかわらず、AはAB間の売買契約に関する意思表示を取り消すことができる。(19-1-3) ○


問題自体は簡単ですが、対抗関係になるか意思表示の問題です。
これを見分けるには、解除後なのか取り消し後なのかによります。


つまり、解除など行為の後は 対抗関係=登記の有無で決着
    解除の脅迫など意思表示の段階=意思表示の有無、善意・悪意等で決着


混同してはいけません。


参考 最短クリア宅建合格一直線 P70、86




平成20年 宅建試験過去問 問3 代理関係

AがBの代理人としてB所有の甲土地について売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。


1 Aが甲土地の売却を代理する権限をBから書面で与えられている場合、A自らが買主となって売買契約を締結したときは、Aは甲土地の所有権を当然に取得する。


(ポイント)自己契約 代理人と相手方が同じです。
この場合は、Aの代理人なのに、B、つまり自分の利益のために動きますよね。


そのため、無効にしています。勿論、本人Aがあらかじめ許諾をしていれば、何も問題はないので有効ですよ。 ×


(参考過去問)Aが、Bに代理権を授与してA所有の土地を売却する場合に、Bは、Aのあらかじめの許諾がなければ、この土地の買主になることができない。(12-1-3) ○


2 Aが甲土地の売却を代理する権限をBから書面で与えられている場合、AがCの代理人となってBC間の売買契約を締結したときは、Cは甲土地の所有権を当然に取得する。


(ポイント)双方代理 双方の代理人
双方代理が行われた場合、無効です。双方代理とは、代理人が本人と相手方の双方の代理人を兼ねることです


両方を代理した場合は、必ずどちらかの利益のために動きます。
例えば、報酬が多い方などに付きます。どちらかに偏ります。
ですから、両方からの代理は禁止にしました。


ただし、本人と相手方の両方が、双方代理にあらかじめ許諾していれば、双方代理は禁止されず、無権代理として無効にはなりません。


双方が了解しているわけですから。
この典型が、不動産屋さんです。不動産屋さんの仲介業務なのです。民法と宅建業法の流れがわかってきたでしょ。


(参考過去問)Aが、Bの代理人として、Cとの間でB所有の土地の売買契約を締結した場合に、AがBから土地売買の代理権を与えられていた場合で、所有権移転登記の申請についてCのあらかじめの許諾があったとき、Aは、B及びC双方の代理人として登記の申請をすることができる。(8-2-1) ○


3 Aが無権代理人であってDとの間で売買契約を締結した後に、Bの死亡によりAが単独でBを相続した場合、Dは甲土地の所有権を当然に取得する。


4 Aが無権代理人であってEとの間で売買契約を締結した後に、Aの死亡によりBが単独でAを相続した場合、Eは甲土地の所有権を当然に取得する。


(ポイント)相続と代理
裁判で争われたケースですが、この場合、有効になるとの判例がでています。
相続というのは全ての権利を引き継ぐからです。


ちなみに、相続人が何人かいたら、どうでしょうか。
この場合、他の相続人は何も悪くないため、他の相続人が承諾をしない限りは無効です。よって3は ○


一方4は、本人が無権代理人を相続した場合です。
例えば、本人が、ドラ息子の無権代理行為を見過ごしているなどの過失がある場合は別として、「当然に」有効とはなりません。


だって、本人は原則的に悪くないからです。よって ×


(参考過去問)Aの子BがAの代理人と偽って、Aの所有地についてCと売買契約を締結した場合に、Aが死亡してBがAを単独で相続した場合、Bは、Aが売買契約を追認していなくても、Cに対して当該土地を引き渡さなければならない。(5-2-4) ○


全て「当然に」という表現が出ますが、内容を読めばわかる問題。感覚の問題です。
できなければ駄目。




平成20年 宅建試験過去問 問4 建物賃貸借と担保権の対抗力

Aは、Bから借り入れた2,000万円の担保として抵当権が設定されている甲建物を所有しており、抵当権設定の後である平成20年4月1日に、甲建物を賃借人Cに対して賃貸した。Cは甲建物に住んでいるが、賃借権の登記はされていない。この場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。


1 AがBに対する借入金の返済につき債務不履行となった場合、Bは抵当権の実行を申し立てて、AのCに対する賃料債権に物上代位することも、AC間の建物賃貸借契約を解除することもできる。


物上代位性とは、担保物権は担保に差し入れられた物の売却・賃貸・滅失などがあっても消滅せず、担保物権を設定した者が受け取るはずの代金(売却の場合)、賃料(賃貸の場合)、保険金・損害賠償金(滅失の場合)の上にも、効力が及ぶという性質です。


ただ、抵当権者に賃貸借契約の解除権などはありません。よって ×


2 抵当権が実行されて、Dが甲建物の新たな所有者となった場合であっても、Cは民法第602条に規定されている短期賃貸借期間の限度で、Dに対して甲建物を賃借する権利があると主張することができる。


問題の趣旨がいまいちわからん・・。
短期賃貸借制度は法改正で平成16年に既に廃止されています。
よって × 法改正を、ちゃんとしっとるけ?という問題か?


3 AがEからさらに1,000万円を借り入れる場合、甲建物の担保価値が1,500万円だとすれば、甲建物に抵当権を設定しても、EがBに優先して甲建物から債権全額の回収を図る方法はない。


日本語的な問題。方法はない!と言い切る時点で、ン?と引っかかりましょう。


1番抵当権者Bに弁済するかもしれないし、順位の変更等の方法もあります。よって ×


4 Aが借入金の返済のために甲建物をFに任意に売却してFが新たな所有者となった場合であっても、Cは、FはAC間の賃貸借契約を承継したとして、Fに対して甲建物を賃借する権利があると主張することができる。


借家権の対抗要件は、賃借権の登記か建物の引渡しです。
問題文にCは住んでいると書いてあるので、引渡しはされています。
よって、Cの勝ち。 ○


(参考過去問)Aは、その所有する建物をBに賃貸した。Aがその建物を第三者Cに譲渡し、所有権の移転登記がされた場合でも、その登記前にBがAから建物の引渡しを受けていれば、Bは、Cに対して賃借権を対抗することができる。(1-13-1) ○


色々と問題の趣旨を組み合わせつつ、答えはわかりやすい問題。
けっこう好きです。できなければ駄目。




平成20年 宅建試験過去問 問5 債権者取消権

Aは、Bに対する債権者であるが、Bが債務超過の状態にあるにもかかわらずB所有の甲土地をCに売却し所有権移転登記を経たので、民法第424条に基づく詐害行為取消権 (以下この問において「取消権」という。) の行使を考えている。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。


債権者取消権とは(初出題)


債権者は、債務者がその債権者を害することを知って行った法律行為の取消しを(これを詐害行為(さがいこうい)といいます)裁判所に請求することができます。


これが、債権者取消権です。債務者は債権者が不利益をこうむることを知っていて、法律行為を行うため、債権者に取消権を与えたものです。


1 対象となる詐害行為が行われた時点において、AのBに対する債権が、発生済みでかつ履行期が到来している場合でなければ、Aは取消権を行使できない。


詐害行為がなされた時に債権は成立している必要がありますが、履行期が到来している必要はありません。


債権を保全することが目的のため(つまり、債権は既に成立している)、履行期が到来しなくても、債権は成立しているからです。
×


2 Cが甲土地の購入時においてこの購入がBの債権者を害すべきことを知らなかったとしても、Bが売却時においてこの売却がBの債権者を害することを意図していた場合は、Aは取消権を行使できる。


受益者(第三者C)は、悪意つまり、債権者を害することを知っていた必要があります。知らなかったことに過失がある程度でも駄目です。


これは、知らなかった第三者は保護するべきという、取引の安全のためです。よって ×


3 Bが甲土地の売却においてCから相当の対価を取得しているときは、Aは取消権を行使できない。


判例によると、不動産を相当の価格で売却した場合、債務者の資産が消費されやすい金銭に変わるため原則として、詐害行為になります。


相当の価格という表現が難しいのですが、この辺りはケースバイケースでしょう。判例のままという意味で ×


4 Aが取消権を行使できる場合でも、AはCに、直接自分に対して甲土地の所有権移転登記をするよう求めることはできない。


詐害行為取消権実行後の登記などは、債務者の名義に戻すことができるだけで、直接債権者の名義にはなりません。


つまり、債権者が自分に直接登記名義を移すことなどできません。
債権者にとっては酷のようですが、他の債権者もいる可能性が高いため、バランスを考えました。よって ○


初出題の問題です。はっきり書くとできなくも問題ありません。
初出題の場合、対応しきれないので間違っても問題なし。




平成20年 宅建試験過去問 問6 多数当事者の債権 連帯債務者と連帯保証人

AからBとCとが負担部分2分の1として連帯して1,000万円を借り入れる場合と、DからEが1,000万円を借り入れ、Fがその借入金返済債務についてEと連帯して保証する場合とに関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。


最初の部分は連帯債務者、後の部分は連帯保証人に関する問題です。


(免除の絶対効)
1 Aが、Bに対して債務を免除した場合にはCが、Cに対して債務を免除した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる。Dが、Eに対して債務を免除した場合にはFが、Fに対して債務を免除した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる。


前段は○です。
連帯債務は、免除は負担部分に対して、絶対効(ぜったいこう=他の者にも影響を及ぼす)があります。


後段は間違いです。主債務者Eの債務を免除すると連帯保証人Fの債務もなくなりますが、連帯保証人Fの債務を免除しても主債務者Eの債務はなくなりません。×


(請求の絶対効)
2 Aが、Bに対して履行を請求した効果はCに及び、Cに対して履行を請求した効果はBに及ぶ。Dが、Eに対して履行を請求した効果はFに及び、Fに対して履行を請求した効果はEに及ぶ。


正しい肢です。
連帯債務の履行の請求は絶対効があり、他の連帯債務者にも効力は及びます。
1人1人に請求ではめんどうでしょ。


一方、連帯保証の場合も、連帯保証人に対する請求は債務者にも効力が及びます。


(引っ掛け)
連帯保証人ではなく、通常の保証人の場合、保証人への請求は債務者には効力は及びません。これはよく聞かれるところ。


「保証債務は主たる債務の従たる債務」のため、
主たる債務に関して生じた事由は、保証債務にも及びます。
逆に、保証人に生じた事由は主たる債務者に影響しないのが原則です。


しかし、連帯保証人に請求した場合は、その効果は債務者にも及びます。
これは、「連帯」しているからですね。


参考過去問
AのBに対する債権(Cも、Aに債務を負い、又はBの債務を保証している。)についてのAの履行請求に関して、CがBの連帯保証人の場合、AのCに対する履行の請求は、Bに対しても効力を生じる。(2-7-3)○


(時効の絶対効)
3 Bについて時効が完成した場合にはCが、Cについて時効が完成した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる。Eについて時効が完成した場合にはFが、Fについて時効が完成した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる。


これも同じような問題。連帯債務は絶対効があるので、前段は○。
後段は、連帯保証人に時効が成立しても、債務者の債務はなくなりません。
よって ×


(無効は相対効=つまり、他の人に影響しない)
4 AB間の契約が無効であった場合にはCが、AC間の契約が無効であった場合にはBが、それぞれ1,000万円の債務を負う。DE間の契約が無効であった場合はFが、DF間の契約が無効であった場合はEが、それぞれ1,000万円の債務を負う。


前段は○。後段は、DとEの間の主債務が無効の場合、連帯保証もなくなります。
ただ、連帯保証が無効でも、主債務は残ります。
だって、お金を借りているわけですから。


AからFが入り組んで難しく感じますが正解肢は過去問で何度も聞かれたレベル。
正解して欲しい問題です。




平成20年 宅建試験過去問 問7 注意義務あれこれそれ

注意義務に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。


1 ある物を借り受けた者は、無償で借り受けた場合も、賃料を支払う約束で借り受けた場合も、善良な管理者の注意をもって、その物を保存しなければならない。


有料の場合=賃貸借
無料の場合=使用貸借 となります。


使用貸借契約とは、不動産などをタダで貸し借りするときの契約です。
例えば、親子の間で、親の家をタダで息子夫婦に貸している場合などです。


無料ということで、契約としては「おかしいな例外的な規定だと思わなければなりません。


それは、そうですよね。
人様に「無料で貸す」というのは、そもそもおかしいことですから。
ですから、使用する人の注意義務に差が出てきます。


これは ○ です。
賃貸借は善良なる管理者の注意義務が必要です。
一方、使用貸借も(例え、相手が親でも)人様の物ですから善良なる管理者の注意義務が必要です。


2 委託の受任者は、報酬を受けて受任する場合も、無報酬で受任する場合も、善良な管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負う。


委任契約は無償が原則です。何かおかしいですよね。
不動産屋さんも商売なのですから、仲介手数料などは、しっかり取られると思います。しかし、委任契約は無償が原則なのです。
委任契約を締結した場合は、特約がない限りは、受任者は報酬を請求できません。


これは、実は委任契約というのは昔の庄屋さんなど、地元の名士の方が民百姓から、依頼を受けて法律的な相談事をしていたのが始まりだからです。


昔は字を読めないというような方も大勢いらっしゃいました。
そのため、例えば田んぼの境界線や離婚問題など、法律的な争いがあった場合は名主さんが「無料」で相談に乗っていたわけです。いわゆる村の相談役です。


それこそ行列のできる無料相談所を、何百年も前から行っていたわけですね。
その名残りがありますので、委任契約は原則として無料です。
しかし、不動産屋さんはこの後勉強する宅建業法や、都道府県の条例関係で、報酬を受けとっても良いと定められています。


先ほどお話をしたように、委任契約における受任者のルーツは庄屋さんなどで
すから、いわゆる知識階級です。
そこで、受任者は報酬の有無や多少にかかわらず、常に、善良なる管理者(ぜんりょうなるかんりしゃ)としての注意義務をもって委任事務を処理する必要があります。自己のためにするのと同一の注意では足りません。よって ○


(参考過去問)
受任者は、報酬を受ける特約のないときは、自己の事務処理におけると同程度の注意義務で足り、善良な管理者としての注意義務までは負わない。(63-4-2) ×


3 商人ではない受寄者は、報酬を受けて寄託を受ける場合も、無報酬で寄託を受ける場合も、自己の財産と同一の注意をもって寄託物を保管する義務を負う。


寄託とは、当事者の一方(受寄者)が、相手方(寄託者)のために物を保管することを約して、それを受け取ることによって成立する契約の一種です。


寄託は無償が基本ですが、相手方から対価を受けとってもかまいません
しかし、基本的に相手のために行っているわけですから、以下の違いがあります。
結論は商人であろうがなかろうが同じです。


有償の受寄者=善良なる管理者の注意義務
無償の受寄者=自己の財産に対すると同一の義務 よって ×


4 相続人は、相続放棄前はもちろん、相続放棄をした場合も、放棄によって相続人となった者が管理を始めるまでは、固有財産におけると同一の注意をもって相続財産を管理しなければならない。


注意義務に関して、相続人はその固有の財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産を管理しなければいけません。
自分の財産と同レベルということです。
相続の場合、最終的に自己(又は親族)に財産は帰属するからです。


相続の放棄をした時はどうなるでしょうか?


この場合、放棄によって相続人になった者が、(相続が終わり)相続財産の管理を始めることができるまで、同じく固有の財産におけるのと同一の注意義務を負います。よって ×


以上、3番が正解肢ではありますが、3番か4番かで迷うと思います。
相続=いずれは、自分(又は親族)に財産が移転するため、自己の物だよなと推定できれば、正解できると思いますが、悩む問題ですね。




平成20年 宅建試験過去問 問8 弁済

弁済に関する次の1から4までの記述のうち、判決文及び民法の規定によれば、誤っているものはどれか。


(判決文)
 借地上の建物の賃借人はその敷地の地代の弁済について法律上の利害関係を有すると解するのが相当である。思うに、建物賃借人と土地賃貸人との間には直接の契約関係はないが、土地賃借権が消滅するときは、建物賃借人は土地賃貸人に対して、賃借建物から退去して土地を明け渡すべき義務を負う法律関係にあり、建物賃借人は、敷地の地代を弁済し、敷地の賃借権が消滅することを防止することに法律上の利益を有するものと解されるからである。


売買契約が成立すると、売主は、買主に不動産を移転する債務(義務)を負い、買主は売主に代金を支払う債務を負います。
弁済とは、その義務(債務)のことです。
弁済のことを給付ということもあります。


1 借地人が地代の支払を怠っている場合、借地上の建物の賃借人は、借地人の意思に反しても、地代を弁済することができる。


弁済は債務がある者つまり債務者がするのが原則です。
それはそうですよね。
しかし、保証人になっているなどの利害関係がある第三者は、債務者の意思に反しても弁済ができます。


例えば、保証人または連帯保証人、抵当不動産の第三取得者、物上保証人などです。
借地上の建物の賃借人も、借地人が弁済をしないと追い出される可能性があるので、弁済をすることができます。よって ○


(参考過去問)
Aは、土地所有者Bから土地を賃借し、その土地上に建物を所有してCに賃貸している。AのBに対する借賃の支払債務に関して、Cは、借賃の支払債務に関して法律上の利害関係を有しないので、Aの意思に反して、債務を弁済することはできない。(17-7-1) ×


2 借地人が地代の支払を怠っている場合、借地上の建物の賃借人が土地賃貸人に対して地代を支払おうとしても、土地賃貸人がこれを受け取らないときは、当該賃借人は地代を供託することができる。


ちなみに、相手(債権者等)が弁済の受取を拒んだ場合、供託所に供託すれば、債務を免れることができます。
供託制度とは、紛争があった時に一旦お上が預かる制度です。


注意点としては、何でも間でも供託をするのではなく何か争いがあった場合の非常手段です。
相手方が明確に受取を拒否する場合などですね。
よって ○


(参考過去問)
Aは、土地所有者Bから土地を賃借し、その土地上に建物を所有してCに賃貸している。AのBに対する借賃の支払債務に関して、Aは、特段の理由がなくとも、借賃の支払債務の弁済に代えて、Bのために弁済の目的物を供託し、その債務を免れることができる。(17-7-4) ×


3 借地人が地代の支払を怠っている場合、借地上の建物の賃借人は、土地賃貸人の意思に反しても、地代について金銭以外のもので代物弁済することができる。


弁済は、債務の対象そのもので行う必要があります。
土地Aを売ったのに土地Bを引渡しても仕方がありません。
でも、逆にいえば相手方、つまり買主がBの土地でいいよといえば、それは有効です。この、他の物で弁済をすることを代物弁済(だいぶつべんさい)といいます。


代物弁済は、金銭以外の他の物で弁済するわけですから、相手方の承諾が必要になります。よって ×


4 借地人が地代の支払を怠っている場合、借地上の建物の賃借人が土地賃貸人に対して地代を弁済すれば、土地賃貸人は借地人の地代の不払を理由として借地契約を解除することはできない。


弁済の効果
債務者だろうが、第三者だろうが、債権者は弁済をしてもらえば問題ないわけです。弁済すれば債務は消滅します。


例えば、家賃の支払いでしたら、債務は消滅しますので、地代の不払いにはなりません。
よって ○


問題自体は、じっくり読めば解ける気がしますが、長文のため試験会場ではあせるでしょね。
できてほしい問題。




平成20年 宅建試験過去問 問9 売主の担保責任

宅地建物取引業者であるAが、自らが所有している甲土地を宅地建物取引業者でないBに売却した場合のAの責任に関する次の記述のうち、民法及び宅地建物取引業法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。


これは、民法の売主の担保責任と業法の8種規制が絡んでいます(宅建業者自らが売主のため)。
横断的に整理できているかどうかが問われる問題ですね。


1 売買契約で、Aが一切の瑕疵担保責任を負わない旨を合意したとしても、Aは甲土地の引渡しの日から2年間は、瑕疵担保責任を負わなければならない。


買主に有利かどうかで判断します。
が一切の瑕疵担保責任を負わない旨を合意しても、民法より不利な規定のため無効。その場合、民法の一般原則に帰ります。


民法の原則では、この瑕疵担保の請求期間は、瑕疵があることを「知ったときから1年」です。
引き渡しからではありません。


よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者でも事業者でもないAB間の不動産売買契約における売主Aの責任に関して、売買契約に、瑕疵担保責任を追及できる期間について特約を設けていない場合、Bが瑕疵担保責任を追及するときは、隠れた瑕疵があることを知ってから1年以内に行わなければならない。(19-11-4) ○


2 甲土地に設定されている抵当権が実行されてBが所有権を失った場合、Bが甲土地に抵当権が設定されていることを知っていたとしても、BはAB間の売買契約を解除することができる。


売主の担保責任の例外です。
悪意の買主でも、契約解除と損害賠償を請求できます。
通常、売買契約で抵当権が設定されているのは当たり前。
よって、買主が知っていても抵当権が実行された場合解除できます。 ○


(参考過去問)
Aは、B所有の建物を購入した。建物に抵当権が設定されていた場合、Aが善意であるときに限り、契約を解除することができる。(59-6-2) ×


3 Bが瑕疵担保責任を追及する場合には、瑕疵の存在を知った時から1年以内にAの瑕疵担保責任を追及する意思を裁判外で明確に告げていればよく、1年以内に訴訟を提起して瑕疵担保責任を追及するまでの必要はない。


ちなみに、瑕疵担保責任を追及する場合、瑕疵の存在を知ったときから1年以内にその意思を明確にすれば足り、裁判上の行使までは必要ありません。 ○


4 売買契約で、Aは甲土地の引渡しの日から2年間だけ瑕疵担保責任を負う旨を合意したとしても、Aが知っていたのにBに告げなかった瑕疵については、瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求権が時効で消滅するまで、Bは当該損害賠償を請求できる。


宅建業法上、瑕疵担保責任において、民法の定めより、買主に不利な特約をしても、その特約が有効になる例外が、1つだけありますので、覚えておいて下さい。


それは、売主は目的物を引渡した時から2年以上、瑕疵担保責任を負うという特約です。


引渡時から2年以上責任を負えば、季節も2度めぐってくるので、最低限瑕疵があれば、発見できると予想したわけです。


ということは、引き渡しの日から2年間だけ瑕疵担保を負う合意は有効です。
1番の問題とは意味が違います。
1番はそもそも無効な合意→民法の原則に戻るという例です。
こちらは引き渡しから2年間なので、合法です。


しかし、それでも、常識に考えて買主が「知りながら告げなかった瑕疵」については、責任を負う必要があります。よって ○


(参考過去問)
宅地建物取引業者でも事業者でもないAB間の不動産売買契約における売主Aの責任に関して、売買契約に、隠れた瑕疵についてのAの瑕疵担保責任を全部免責する旨の特約が規定されていても、Aが知りながらBに告げなかった瑕疵については、Aは瑕疵担保責任を負わなければならない。(19-11-1) ○




平成20年 宅建試験過去問 問10 賃貸借と敷金

Aは、自己所有の甲建物 (居住用) をBに賃貸し、引渡しも終わり、敷金50万円を受領した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。


1 賃貸借が終了した場合、AがBに対し、社会通念上通常の使用をした場合に生じる通常損耗について原状回復義務を負わせることは、補修費用を負担することになる通常損耗の範囲が賃貸借契約書の条項自体に具体的に明記されているなど、その旨の特約が明確に合意されたときでもすることができない。


原則として、社会通念上通常の使用をした場合に生じる通常損耗について原状回復義務を負うことはありませんが、
判例によると契約書に具体的に明記されている時は、
通常損耗についても負担する義務を負います。


これは、事前に合意があるためです。よって ×


2 Aが甲建物をCに譲渡し、所有権移転登記を経た場合、Bの承諾がなくとも、敷金が存在する限度において、敷金返還債務はAからCに承継される。


賃借人が旧賃貸人に差し入れていた敷金や保証金などは、
後日、賃貸借が終了した時に新賃貸人が、未払賃料などを控除した残額について、返還する義務を負います。
返還義務は旧ではなく、新賃貸人が負うのです。


なお、新賃貸人のこの敷金返還義務は、新賃貸人が旧賃貸人から敷金を受け取るなどをして事務の引継ぎを受けなくても負う義務です。


賃貸人が交代するには、賃借人の承諾はいりませんので、賃貸人が勝手に交代してしまった場合、賃借人は、旧賃貸人から敷金を取り戻そうと思っても、賃貸人がどこにいるかさえわからなくなる可能性があるからです。
そのために、敷金の返還は新賃貸人の義務にしました。


賃貸借契約期間中に所有権が移転した場合(Cが賃貸人の地位を承継)、旧賃貸人に差し入れられていた敷金は当然に、新賃貸人に承継されます。賃借人の承諾はいりません。 ○


(参考過去問)
賃貸人Aと賃借人Bとの間の居住用建物の賃貸借契約に関して、この建物が、その敷地の売却に伴い2年後に取り壊されることが明らかな場合に、BがAに敷金を交付していた場合に、Aがこの建物をDに売却し、賃貸人としての地位をDに承継したときでも、Dの承諾がない限りAの敷金返還債務は承継されず、Bは、Aに対してのみ敷金の返還請求をすることができる。(11-14-4) ×


3 BがAの承諾を得て賃借権をDに移転する場合、賃借権の移転合意だけでは、敷金返還請求権 (敷金が存在する限度に限る。) はBからDに承継されない。


合法な転貸の場合です。この場合原則として、敷金返還請求権はそのまま旧賃借人にあります。 ○


(まとめ、敷金の譲渡などがない場合)
1番の賃貸人の交替→敷金返還請求は新賃貸人が負う。
3番の賃借人の交替→敷金返還請求は旧賃借人にある。


(参考過去問)
Aは、A所有の建物を、Bから敷金を受領して、Bに賃貸したが、Bは賃料の支払いを遅滞している。Bが未払賃料を支払って、Aの承諾を得て賃借権をEに譲渡した場合、Bが、Eに敷金返還請求権を譲渡する等しなくても、敷金に関する権利義務関係は、Eに承継される。(6-10-4) ×


4 甲建物の抵当権者がAのBに対する賃料債権につき物上代位権を行使してこれを差し押さえた場合においても、その賃料が支払われないまま賃貸借契約が終了し、甲建物がBからAに明け渡されたときは、その未払賃料債権は敷金の充当により、その限度で消滅する。


賃貸借が終了し建物が明け渡された場合、賃料債権は敷金が存在する限度において(敷金の額の限度において)、敷金の充当により消滅します。


これは、敷金の性格が賃料債権等の未払いに対して優先して充当されるものだからです。


賃貸借の契約書などには、敷金の弁済は賃料債権に優先して充当するという特約が入っている場合が多くあります。 よって ○


賃貸人とか新賃借人とかいろいろな人が入り混じるので、図を書いて整理しましょう。A→B など。




平成20年 宅建試験過去問 問11 不法行為

Aが故意又は過失によりBの権利を侵害し、これによってBに損害が生じた場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1 Aの加害行為によりBが即死した場合には、BにはAに対する慰謝料請求権が発生したと考える余地はないので、Bに相続人がいても、その相続人がBの慰謝料請求権を相続することはない。


裁判で争われた事例で、被害者が即死したときに、亡くなった本人の損害賠償請求権があると想定して、それが相続できるかというものがありました。


例えば、被害者が即死した場合は、死亡してこの世にいないわけですから、被害者本人の損害賠償請求権はありません。


そう考えると、被害者本人の損害賠償請求権が、相続人に受け継がれることはないような気がします。


しかし、そもそも不法行為制度は被害者側を厚く保護することに目的があります。


とすれば、即死とはいえ死ぬまでにタイムラグがありますので、
被害者は死んだことを理由として加害者に損害賠償を請求できますし、その損害賠償請求権が相続人に相続されます。


また、慰謝料請求権も相続の対象になります。 ×


(参考過去問)
甲建物の占有者である(所有者ではない。)Aは、甲建物の壁が今にも剥離しそうであると分かっていたのに、甲建物の所有者に通知せず、そのまま放置するなど、損害発生の防止のため法律上要求される注意を行わなかった。そのために、壁が剥離して通行人Bが死亡した。
この場合、Bの相続人からの不法行為に基づく損害賠償請求に間して、Bが即死した場合、B本人の損害賠償請求権は観念できず、その請求権の相続による相続人への承継はない。(13-10-1) ×


2 Aの加害行為がBからの不法行為に対して自らの利益を防衛するためにやむを得ず行ったものであっても、Aは不法行為責任を負わなければならないが、Bからの損害賠償請求に対しては過失相殺をすることができる。


被害者が他人の不法行為に対し、自己や第三者の権利(法律上保護されるべき利益)を守るため、やむをえず加害者に加害行為をした場合、
正当防衛とみなされて損害賠償の責は負いません。 ×


3 AがCに雇用されており、AがCの事業の執行につきBに加害行為を行った場合には、CがBに対する損害賠償責任を負うのであって、CはAに対して求償することもできない。


「使用者責任」
使用者責任とは、従業員(被用者)が不法行為を行ったとき、
従業員とは別に、その従業員を雇っている使用者(宅建業者)が損害賠償責任を負うことです。


使用者は従業員を雇って利益をあげていますので、利益を得ている以上、マイナスのことがあれば面倒をみる責任があるのです。


「求償」
使用者が被害者から請求されて、損害賠償金を支払った場合、
使用者は従業員(被用者)に対して、損害を求償(きゅうしょう=請求)できます。不法行為を行ったのは従業員だからです。


使用者が被害者に損害を賠償したときは、使用者が立て替え払いしたことになりますので、使用者は従業員にその分の弁償を請求できるのです。


従業員がわざと又は重大な過失で不法行為を行った事情がなくても、使用者は、従業員に弁償させることができます。 ×


(参考過去問)
従業員Aが宅地建物取引業者Bの業務を遂行中に第三者Cに不法行為による損害を与えた場合、Bは、その損害を賠償しなければならないが、Aに対してその求償をすることはできない。(4-9-4) ×


4 Aの加害行為が名誉毀損で、Bが法人であった場合、法人であるBには精神的損害は発生しないとしても、金銭評価が可能な無形の損害が発生した場合には、BはAに対して損害賠償請求をすることができる。


ちなみに、加害者の加害行為が名誉毀損行為にあたる際には、被害者が法人であった場合、
法人には感情がないため、精神的損害は発生しませんが、
金銭評価が可能な無形の損害が発生した場合、被害者は加害者に対して損害賠償請求をすることができます。 よって ○


※不法行為の問題は、年々文章も長くなっており、難しいのですが4番の正解肢は常識の範囲で解けると思います。




平成20年 宅建試験過去問 問12 遺留分

Aには、相続人となる子BとCがいる。Aは、Cに老後の面倒をみてもらっているので、「甲土地を含む全資産をCに相続させる」 旨の有効な遺言をした。この場合の遺留分に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。


1 Bの遺留分を侵害するAの遺言は、その限度で当然に無効である。


自分の財産をどう処理しようが自由ですから、相続人が持っている遺留分を侵害した遺贈でも効力を生じます。


しかし、この場合、遺留分を侵害された相続人は、侵害された部分について、遺産をもらった者に対して遺留分に対しては返還を請求できます。これを、遺留分減殺(いりゅうぶんげんさい)請求権といいます。よって ×


(参考過去問)
遺留分を侵害した遺言は、すべて無効である。(63-8-3) ×


2 Bが、Aの死亡の前に、A及びCに対して直接、書面で遺留分を放棄する意思表示をしたときは、その意思表示は有効である。


遺留分には、将来の相続人の生活費の意味合いがありますが、そんなもの当てにしないよという相続人もいるでしょう。


そのため、相続人は「相続の開始前に家庭裁判所の許可」を受ければ遺留分を放棄することができます。口頭や書面では足りません。 よって ×


3 Aが死亡し、その遺言に基づき甲土地につきAからCに対する所有権移転登記がなされた後でも、Bは遺留分に基づき減殺を請求することができる。


遺留分減殺請求権は、遺留分の侵害を知ってから1年以内、かつ相続開始後10年以内に行使する必要があります。


これは、相続人ごとに行使します。例えばAは請求したけど、Bはしなかったということもできます。


そのため、例えば、遺言に基づいて所有権移転登記がなされても、上の期間内ならば、遺留分減殺請求はできます。


登記の前か後かで、遺留分の減殺請求ができなくなることもありません。よって ○


4 Bは、遺留分に基づき減殺を請求できる限度において、減殺の請求に代えて、その目的の価額に相当する金銭による弁償を請求することができる。


遺留分減殺請求があった場合、現物で返還するか目的物の価額を金銭等で弁償するかは、受贈者及び受遺者の選択に任せています。


遺留分権利者が、減殺の請求に代えて、贈与や遺贈の目的物の価額に相当する
金銭による弁償を請求することはできません。よって ×




平成20年 宅建試験過去問 問13 賃借権及び一時使用と借地権

Aが所有している甲土地を平置きの駐車場用地として利用しようとするBに貸す場合と、一時使用目的ではなく建物所有目的を有するCに貸す場合とに関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。


○建物所有を目的としない土地の賃貸借


○建物所有目的の土地の賃貸借(借地権)
以上の違いを問う問題です。


1 AB間の土地賃貸借契約の期間は、AB間で60年と合意すればそのとおり有効であるのに対して、AC間の土地賃貸借契約の期間は、50年が上限である。


建物所有を目的としない土地の賃貸借は、借地借家法が適用されないため、民法の規定により、20年までになります。
20年を超えて存続期間を定めても20年に短縮されます。


又、建物所有目的の土地の賃借権は、借地借家法が適用され、一時使用目的の土地の賃貸借や事業用借地権を除き、当事者間の合意により存続期間を60年にすることができます(30年以上なら自由)。50年が上限ではありません。 よって ×


(参考過去問)
借地権の存続期間は、契約で25年と定めようと、35年と定めようと、いずれの場合も30年となる。(5-11-1) ×


2 土地賃貸借契約の期間満了後に、Bが甲土地の使用を継続していてもAB間の賃貸借契約が更新したものと推定されることはないのに対し、期間満了後にCが甲土地の使用を継続した場合には、AC間の賃貸借契約が更新されたものとみなされることがある。


賃貸借の期間が満了した後、賃借人が賃借物の使用又は収益を継続する場合、
賃貸人がこれを知りながら異議を述べないときは、
従前の賃貸借契約と同一の条件で更に賃貸借契約をしたものと推定されます。よって前段は ×


ちなみに、借地上に建物が残っており、期間満了後も借地権者が引き続き土地の使用を継続し、
土地の所有者が、遅滞なく正当事由をもって異議を述べない場合、
従前の賃貸借契約と同一の条件で更新したものとみなされます。よって後半は ○


(参考過去問)
Aは、Bの所有する土地を賃借し、その上に木造の建物を所有している。借地権の存続期間満了の際、Aが契約の更新を請求した場合において、建物が存在し、Bが異議を述べなかったときは、前の契約と同一の条件をもって、更に借地権を設定したものとみなされる。(1-12-2)○


3 土地賃貸借契約の期間を定めなかった場合、Aは、Bに対しては、賃貸借契約開始から1年が経過すればいつでも解約の申入れをすることができるのに対し、Cに対しては、賃貸借契約開始から30年が経過しなければ解約の申入れをすることができない。


存続期間を定めなかったときは、貸主・借主のどちらも、いつでも解約の申入れをすることができ、
申入れから1年が経過すると賃貸借契約は終了します。


つまり、賃貸借契約開始から1年が経過していなくても、1年が経過していても、解約の申し入れはできます。


後半、借地権は、期間が満了して更新されなかった場合、賃貸借契約が終了するので、
解約の申入れにより賃貸借契約が終了するわけではありません。よって ×


4 AB間の土地賃貸借契約を書面で行っても、Bが賃借権の登記をしないままAが甲土地をDに売却してしまえばBはDに対して賃借権を対抗できないのに対し、AC間の土地賃貸借契約を口頭で行っても、Cが甲土地上にC所有の登記を行った建物を有していれば、Aが甲土地をDに売却してもCはDに対して賃借権を対抗できる。


○建物所有を目的としない土地の賃貸借
賃借権の登記をしていなかったときは、新所有者に賃借権を対抗できません。
対抗要件は登記です。


○建物所有目的の土地の賃貸借(借地権)
賃借権の登記をしていなくても、借地上の建物に登記があれば、新所有者に賃借権を対抗できます。


借地権も、民法と同じく借地権の登記があれば、第三者(新所有者)に対抗(主張)できます。
しかし、借地権の登記は借地人だけではできません。
借地権設定者の協力が必要です。


借地権が地上権であれば、借地権設定者は登記に応じる義務があるため、問題ありませんが、
債権である賃借権の場合は、借地権設定者は登記に協力をする義務がありません。


そこで、借地借家法は、借地に借地権の登記がなくても、借地上の土地に、
借地権者が登記されている建物を所有するときは、
これをもって第三者に対抗できるという規定をおきました。


借地上に家を建てるときに、「これは私のものです」と登記をすれば、
その後に土地を買った第三者(新オーナー)に対抗できるのです。
建物は自分の所有物のため、自分だけで登記できます。


よって4番が○で正解肢です。複雑な問題ですが、正解肢はやさしいものでした。


(参考過去問)
借地権者が土地の上に登記した建物を所有しているときは、地上権又は土地の賃借権の登記がなされていない場合でも、土地所有者から当該土地の所有権を取得した第三者に対して当該借地権を対抗することができる。(60-12-3) ○




平成20年 宅建試験過去問 問14 定期借家権

借地借家法第38条の定期建物賃貸借 (以下この問において 「定期建物賃貸借」 という。) に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。


例えば、転勤の間だけ家を貸したいという場合があります。
昔、コマーシャルでありましたよね。30歳くらい以上の方は覚えてるでしょうか。あの時にオーナー役で出てたのが、踊る大捜査線の副所長です。


1 賃貸人は、建物を一定の期間自己の生活の本拠として使用することが困難であり、かつ、その期間経過後はその本拠として使用することになることが明らかな場合に限って、定期建物賃貸借契約を締結することができる。


定期建物賃貸借を締結する場合、賃貸人・賃借人の事情は何もありません。
しかし、「契約は口頭で成立する」という民法の原則がありますが、土地を返す、返さないというのは、大変大きな問題です。


そのため、設定に際しては公正証書「など」の書面によることが必要です。
書面の種類は問いませんが、トラブル防止のため、書面で残せということです。
よって、×


(参考過去問)
平成15年10月に新規に締結しようとしている、契約期間が2年で、更新がないこととする旨を定める建物賃貸借契約に関して、定期借家契約は、公正証書によってしなければ、効力を生じない。(15-14-2) ×


2 公正証書によって定期建物賃貸借契約を締結するときは、賃貸人は、賃借人に対し、契約の更新がなく、期間の満了により賃貸借は終了することについて、あらかじめ、その旨を記載した書面を交付して説明する必要はない。

定期建物賃貸借は、期間満了になると必ず借家人は出ていかなければなりません。
そのため、ある程度借家人に配慮する必要がありますので、次の規定を設けました。


家主は事前にこの賃貸借は契約の更新がなく、契約期間の満了に伴い賃貸借が終了する旨を、書面で借家人に説明することが必要です。


説明しなかった時は、更新ができない旨の定めは無効になります。
つまり、普通の借家契約になります。
書面で説明して、借家人によく理解してもらえということです。
内容は書面で理解しておきましょう。トラブル防止のためですね。よって ×


(参考過去問)
平成15年10月に新規に締結しようとしている、契約期間が2年で、更新がないこととする旨を定める建物賃貸借契約に関して、定期借家契約を締結しようとするときは、賃貸人は、あらかじめ賃借人に対し、契約の更新がなく、期間満了により賃貸借が終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。(15-14-3) ○


3 期間が1年以上の定期建物賃貸借契約においては、賃貸人は、期間の満了の1年前から6か月前までの間に賃借人に対し期間満了により賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、当該期間満了による終了を賃借人に対抗することができない。


定期建物賃貸借(期間が1年以上の場合に限ります。1年未満の場合規定はありません)の賃貸人は、期間満了の1年前から6か月前までの間に、賃借人に対して、期間満了により賃貸借が終了する旨の通知(口頭でも可)をしなければ、当該期間満了による終了を賃借人に対抗することはできません。よって ○です。


(参考過去問)
定期借家契約を適法に締結した場合、賃貸人は、期間満了日1カ月前までに期間満了により契約が終了する旨通知すれば、その終了を賃借人に対抗できる。
(15-14-4) ×


4 居住の用に供する建物に係る定期建物賃貸借契約においては、転勤、療養その他のやむを得ない事情により、賃借人が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となったときは、床面積の規模にかかわりなく、賃借人は同契約の有効な解約の申入れをすることができる。


定期建物賃貸借の解約を申し入れることができるのは、居住用建物で床面積200平方メートル未満のものに限られます。


転勤,療養,親族の介護その他のやむを得ない事情により、賃借人が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となったとき、建物の賃借人は、建物の賃貸借の解約の申入れをすることができます。


この場合、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から1か月を経過することによって終了します。よって ×


難しい問題に思えますが、実は平成15年14問目の焼き直し問題です。
過去問をしっかりやっていれば、正答できるはずです。




平成20年 宅建試験過去問 問15 区分所有法

建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


1 管理者は、少なくとも毎年2回集会を招集しなければならない。また、区分所有者の5分の1以上で議決権の5分の1以上を有するものは、管理者に対し、集会の招集を請求することができる。


集会とは、その分譲マンションの規約を作ったり、意見を交換したりするための集まりで、分譲マンションの国会のようなものです。
集会という国会で作られる決まりが規約です。


集会を招集する者
集会は、管理者が招集し、管理者は少なくとも毎年1回招集の通知をする必要があります。最低、年1回は集会を開きなさいということです。よって ×
         

○後半の、区分所有者の5分の1以上で議決権の5分の1以上を有するものは,管理者に対し,集会の招集を請求することができます。こちらは問題通り


2 集会は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数の同意があるときは、招集の手続きを経ないで開くことができる。


集会は、区分所有者全員の同意があるときは、招集の手続を経ないで開くことができます。よって ×


(参考過去問)
管理者は、少なくとも毎年1回集会を招集しなければならないが、集会は、区分所有者全員の同意があるときは、招集の手続を経ないで開くことができる。
(13-15-4) ○


3 区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によって、管理者を選任し、又は解任することができる。


区分所有法または規約に別段の定めがない限り、集会の決議は、区分所有者及び議決権の各過半数でするのが基本です。


管理者の選任・解任もこれにあたりますので、正しい肢です。


又、この管理者は、区分所有者以外の者から選任することもできます。
広く人材を集めようというわけですね。有能な人材が欲しいのは皆同じです。


(参考過去問)
区分所有者は、規約に別段の定めがない限り、集会の決議によって、管理者を選任することができるが、この管理者は、区分所有者以外の者から選任することができる。(11-15-4) ○


4 規約は、管理者が保管しなければならない。ただし、管理者がないときは、建物を使用している区分所有者又はその代理人で理事会又は集会の決議で定めるものが保管しなければならない。


規約は、管理者が保管します。


管理者がいない時は、建物を所有している区分所有者又はその代理人で、規約又は集会の決議で保管者を定めます。


理事会又は集会の決議で定めるわけではありません。よって ×


(参考過去問)
建物の区分所有等に関して、規約は、管理者が保管しなければならない。ただし、管理者がないときは、建物を使用している区分所有者又はその代理人で規約又は集会の決議で定めるものが保管しなければならない。(19-15-1) ○


すべて過去問通りの肢です。これは簡単。




平成20年 宅建試験過去問 問16 不動産登記法

不動産の登記の申請に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


1 所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる。


仮登記とは将来なされる本登記の順位を、仮登記の時点で確保するために行う予備的な登記のことで、本登記の順位を確保するための予約券です。


所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者がいるときは、下の2つの要件があるときに限り申請できます。
ア、その第三者の承諾の情報
イ、利害関係のある第三者に対抗できる裁判があったことを証する情報


所有権は物を全面的に支配できる権利ですから、仮登記に遅れる第三者の権利と両立できないのです。
つまり、第三者の権利は抹消されます。あちらを立てれば、こちらが立たないわけです。


問題文としては、×のような気がします。
しかし、承諾書にしろ判決にしろ、承諾があるという意味ではあるので △


(参考過去問)
所有権に関する仮登記をした後、本登記を申請する場合においては、その仮登記後第三者に所有権移転の登記がされているときでも、その者の承諾又は、第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報を必要としない。(2-16-4) ×


2 仮登記の登記義務者の承諾がある場合であっても、仮登記権利者は単独で当該仮登記の申請をすることができない。


仮登記も権利に関する登記なので、仮登記権利者と仮登記義務者が共同で申請しなければならないのが原則です。共同申請主義が適用になります。


ただし、次の場合は、仮登記権利者が単独で申請できます。
ア、仮登記義務者の承諾があるとき
イ、仮登記を命ずる裁判所の処分があるとき これは明確に ×


(参考過去問)
仮登記の申請は、仮登記義務者の承諾があるときは、仮登記権利者が単独ですることができる。(16-15-1) ○


3 二筆の土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人が同じであっても、持分が相互に異なる土地の合筆の登記は、申請することができない。


4 二筆の土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人が同じであっても、地目が相互に異なる土地の合筆の登記は、申請することができない。


次の場合が、合筆の登記を申請できない例です。
理由は「分かりにくくなる」からです。


ア、所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地との合筆
土地の所有権の登記は一筆の土地ごとにされるので、
所有権の登記がある土地とない土地の合併を許すと、
一筆の土地の一部に所有権が登記されることになり分かりにくくなります。


イ、地目が違う土地の合筆
地目が違う土地の合併を許すと、
一筆の土地に複数の地目が登記されることになり分かりにくくなります。


ウ、所有権の登記名義人が異なる土地の合筆
所有権の登記名義人も、一筆の土地ごとに登記されますから、
所有権の登記名義人が違う土地を合併して、
1つの土地にすることを許すと、
一筆の土地の一部に、別な所有者が登記されることになり分かりにくくなります。


エ、表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする土地の合筆の登記
持分が相互に違うのでわかりにくくなります。よって3、4両方とも ○


(参考過去問)
所有権の登記がある土地と所有権の登記がない土地を合併する合筆の登記をすることはできない。(11-11-1)


地目が田である土地と地目が宅地である土地を合併する合筆の登記をすることはできない。(11-11-2) 両方○




平成20年 宅建試験過去問 問17 国土利用計画法

国土利用計画法第23条に基づく都道府県知事への届出 (以下この問において 「事後届出」 という。) に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

国土利用計画法とは、一言で言えば、地価を抑制することを目的としています。
地価というのは、土地を利用する対価のことです。


例えば、1m2(平米)が10万円の土地が、何かの事情で12万円で取引されたとします。
角地で立地が良かった場合などですね。
しかし、そうすると回りの似たような土地について今度は1m2辺り13万円前後などで、取引をしようとする傾向があります。
人間の欲は限りがないわけですね。


しかし、その結果、日本は国土が狭いので、日本全体の土地がジワジワ、ジワジワッと値上がりしてきます。
実は、角さん、いや水戸黄門じゃないですよ、田中角栄元首相の日本列島改造論の後で、土地が投機的に値上がりしました。


お正月値段のマグロのご祝儀価格が、そのままマグロの相場になっては困ります。
でも、土地の相場などは相対的なものですから、値段が一度上がってしまうと低くなりずらいのです。
隣の山田さんのところが坪50万円だったら、自分も最低同じ金額で売りたいのが人情です。


しかし、お上も、ただ指を加えて見ているわけにはいきません。
そこで、相場より高値での土地取引が、その後の土地取引目安の目安になるのを防ぐことを目的として、土地取引の値段や利用目的をチェックするために昭和49年にできたのが、国土利用計画法です。


その目的を達成するために、国土利用計画法は、次の3つの手段を用意しています。要するにお上への届出や許可制にしたのです。


1.土地取引の事後届出制
2.土地取引の事前届出制
3.土地取引の許可制


土地取引の事後届出制 
相場より高値での土地取引が、その後の土地取引の目安(目安例)になるのを防ぐ手段の1つとして有効なのは、大規模な土地取引について、取引後でもいいからお上に取引価格等を届け出させることです。
チェックできますから。


これが土地取引の事後届出制です。
国土利用計画法第23条の事後届出制ともいいます。


今回は1肢と3肢は同じ趣旨の問題。
1 宅地建物取引業者Aが所有する市街化区域内の1,500平方メートルの土地について、宅地建物取引業者Bが購入する契約を締結した場合、Bは、その契約を締結した日から起算して2週間以内に事後届出を行わなければならない。


3 個人Dが所有する市街化調整区域内の6,000平方メートルの土地について、宅地建物取引業者Eが購入する契約を締結した場合、Eは、その契約を締結した日から起算して2週間以内に事後届出を行わなければならない。


○事後届出制が適用される土地取引の規模
土地取引の事後届出制は、小規模な土地取引には適用されません。
小規模ではその後の土地取引の標準的目安にならないからです。
取引される土地が、日本全国のどこにあるかで、届出が必要な広さが違ってきます。次の広さの一団の土地になります。


1、市街化区域内では、2,000m2以上。
2、市街化調整区域内又は未線引区域内では、5,000m2以上。
3、都市計画区域外(準都市計画区域を含む)は、10,000m2以上。


上の面積は暗記して下さい。2*5=10 「にごじゅう」で覚えましょう。
一団というのは、隣接するひとかたまりの土地のことです。


今回は1,500平方メートルですから、1は×。3は○ですね。


(参考過去問)
国土利用計画法第23条の届出に関して、宅地建物取引業者であるAとBが、市街化調整区域内の6,000m2の土地について、Bを権利取得者とする売買契約を締結した場合には、Bは事後届出を行う必要はない。(19-17-1) ×


2 甲市が所有する市街化調整区域内の12,000平方メートルの土地について、宅地建物取引業者Cが購入する契約を締結した場合、Cは、その契約を締結した日から起算して2週間以内に事後届出を行わなければならない。


次の場合、事後届出が必要な行為をしても、例外的に事後届出が不要になります。
取引の主体等に問題がない場合です。


a. 注視区域、監視区域、規制区域にある土地について、売買契約等をした場合。
事前届出や許可が必要な場合にあたるからです。


b. 当事者の一方又は双方が、国、都道府県、市町村、独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社等の場合
お上ですから、変なことをしないという信用があります。
勿論、勧告や指示などもされません。
取引の双方はいずれも届出をする必要はありません。よって ×


(参考過去問)
土地売買等の契約の当事者の一方が国又は地方公共団体である場合は、その契約について届出をしなければないが、勧告されることはない。(10-16-3) ×


4 個人Fが所有する都市計画区域外の30,000平方メートルの土地について、その子Gが相続した場合、Gは、相続した日から起算して2週間以内に事後届出を行わなければならない。


次の土地取引等には、事後届出は不要です。
土地の取引に当たらないからです。
全て土地の利用の対価という概念がないものです。
a. 抵当権設定契約
b. 贈与契約
c. 信託契約
信託契約そのものは、届出が必要な土地取引に当たりません。
しかし、信託を引き受けた者(受託者といいます。例えば信託銀行です。)が引受けた土地を第三者に売却する行為は、売買契約そのものなので、事後届出が必要です。注意して下さい。
d. 相続、時効
法律による自動的な取得です。契約ではありません。


よって、×。




平成20年 宅建試験過去問 問18 都市計画法~建築制限等

都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


1 都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築をしようとする者は、行為の種類、場所及び設計又は施行方法を都道府県知事に届け出なければならない。


あらかじめ「都道府県知事の許可」を得なければなりません。
届出では足りないので ×


(参考過去問)
都市計画施設の区域内において建築物の建築を行おうとする者は、一定の場合を除き、都道府県知事の許可を受けなければならない。(12-18-1) ○


市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築を行おうとする者は、一定の場合を除き、都道府県知事の許可を受けなければならない。(12-18-2) ○


2 都市計画事業の認可の告示があった後、当該認可に係る事業地内において当該事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更、建築物の建築、工作物の建設を行おうとする者は、当該事業の施行者の同意を得て、当該行為をすることができる。


これも、あらかじめ「都道府県知事の許可」を得なければなりません。
施工者の同意では足りないので ×


(参考過去問)
都市計画事業の認可等の告示があった後においては、事業地内において、都市計画事業の施行の障害となるおそれがある建築物の建築等を行おうとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。(16-17-2) ○


都市計画事業の認可の告示があった後においては、当該都市計画事業を施行する土地内において、当該事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更を行おうとする者は、都道府県知事及び当該事業の施行者の許可を受けなければならない。(18-18-2) ×


3 都市計画事業の認可の告示があった後、当該認可に係る事業地内の土地建物等を有償で譲り渡した者は、当該譲渡の後速やかに、譲渡価格、譲渡の相手方その他の事項を当該事業の施行者に届け出なければならない。


当該土地建物等、その予定対価の額、譲り渡そうとする相手方その他国土交通省令で定める一定事項を書面であらかじめ施行者に届け出なければなりません。


譲渡した後では遅いのです。監督できないでしょ。
あらかじめの届け出が必要。


(参考過去問)
事業地内の土地建物等を無償で譲り渡そうとする者は、譲り渡そうとする相手方等の事項を書面で事業施行者に届け出なければならない。(54-15-2) ×


肢1、2は誰の許可か(主体は誰か)
肢3は、いつの時点で許可(又は届出)が必要かという時期の問題。


これが、宅建試験の構成です。どういった角度で聞いてくるかですね。


4 市町村長は、地区整備計画が定められた地区計画の区域内において、地区計画に適合しない行為の届出があった場合には、届出をした者に対して、届出に係る行為に関し設計の変更その他の必要な措置をとることを勧告することができる。


地区計画等とは、日常生活レベルの生活に密着した、きめ細かいレベルの街造りのための都市計画です。


みんなが住みよい街造りのためには、何丁目単位での小さな都市計画も必要なので、地区計画等に関する都市計画があります。


例えば、みんなの住宅から5分のところに公園を計画的に作っていけば、毎日子供を連れて行って、遊ばせることができます。
地区というくらいで、地元密着型の都市計画です。


地元密着→監督は都道府県知事ではなく、市町村が行います。
まず、この流れを理解すること。


地区計画には、次のことを定める必要があります。
1、地区計画の名称・位置・区域等
2、その地区計画の目標
3、その区域の整備・開発・保全に関する方針
4、地区施設・地区整備計画


地区施設とは、主として街区内の居住者等の利用に供される道路、公園その他の施設のことです。


地区整備計画とは、何丁目から何丁目までを、地区計画の区域にしようと決めたとしても、まだ具体性がないため、地区計画の区域を決定したら、さらに詳細な計画を立てる必要があるため定めるものです。


そのために、公園などの公共施設(これが地区施設です)の配置や、建ぺい率の最高限度、容積率の最高限度又は最低限度、建築物の敷地面積の最低限度、又は建築面積の最低限度、建築物の壁面(へきめん)の位置の制限、建築物等の形態又は色彩その他の意匠の制限等等を定めていきます。
これを、地区整備計画といいます。


市町村長は、地区整備計画が定められた地区計画の区域内において、地区計画に適合しない行為の届出があった場合には、届出をした者に対して、届出に係る行為に関し設計の変更その他の必要な措置をとることを勧告することができます。よって ○




平成20年 宅建試験過去問 問19 都市計画法~開発許可

都市計画法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、この問における都道府県知事とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市、特例市にあってはその長をいうものとする。


1 開発許可を受けた開発区域内の土地であっても、当該許可に係る開発行為に同意していない土地の所有者は、その権利の行使として建築物を建築することができる。


○工事完了公告前の建築制限
開発許可を受けた開発区域内の土地では、工事完了公告があるまでの間は、建築物等の建築等ができないのが原則です。


建築物は、開発許可を受けた土地の工事が完成したと、法律的に宣言された後(工事完了公告があった後)にキチン建てさせないと、開発許可制度自体が骨抜きになるからです。
工事中は工事のじゃまになりますし、危険ですよね。


しかし、次の3つの場合、工事完了公告があるまでの間でも、建築物等の建築等ができます。
ア、工事用の仮設建築物等を建築等する場合
イ、都道府県知事が支障がないと認めた建築物等を、建築等する場合
ウ、開発行為に同意していない(不同意)土地の所有者等が、その権利の行使として建築物等を建築等する場合 よって ○


(参考過去問)
開発許可を受けた開発区域内の土地においては、開発行為の工事完了の公告前であっても、当該開発行為に同意していない土地の所有者は、その権利の行使として自己の土地において建築物を建築することができる。(11-18-2) ○


2 開発行為をしようとする者は、当該開発行為に係る開発許可の取得後から当該開発行為の完了までに、当該開発行為に関係がある公共施設の管理者と協議し、その同意を得なければならない。


開発許可を申請するときは、「あらかじめ=事前に」、開発行為に関係がある、既設の公共施設の管理者(例、道路管理者)と協議して、その同意を得る必要があります。


そして、申請書にはその同意書を添付する必要があります。
例えば、マンションを造るために、道路にトラックやダンプカーなどを停車する必要がありますので、道路管理者の同意を得る必要があります。


あらかじめですから × でこれが正解の肢。


(参考過去問)
開発行為を行おうとする者は、開発許可を受けてから開発行為に着手するまでの間に、開発行為に関係がある公共施設の管理者と協議し、その同意を得なければならない。(16-18-4) ×


3 都市計画法に違反した者だけでなく、違反の事実を知って、違反に係る建築物を購入した者も、都市計画法の規定により、都道府県知事から建築物の除却等の命令を受ける対象となる。


都市計画法の規定に違反する建築物を、それと知って譲り受けた者に対して、国土交通大臣又は都道府県知事は、都市計画上必要な限度において、建築物の除却など違反を是正するため必要な措置をとることを命ずることができます。


○悪意の譲受人ですね。よって ○


(参考過去問)
都市計画法の規定に違反する建築物を、それと知って譲り受けた者に対して、国土交通大臣又は都道府県知事は、都市計画上必要な限度において、建築物の除却など違反を是正するため必要な措置をとることを命ずることができる。
(15-19-4) ○


4 地方公共団体は、一定の基準に従い、条例で、開発区域内において予定される建築物の敷地面積の最低限度に関する制限を定めることが可能であり、このような条例が定められている場合は、制限の内容を満たさない開発行為は許可を受けることができない。


地方公共団体は、良好な住居等の環境の形成または保持のため必要と認める場合、政令で定める基準に従い、条例で、区域・目的・予定される建築物の用途を限って、開発区域内の予定建築物の、敷地面積の最低限度に関する制限を定めることができます。


開発許可の申請があった場合、この制限に適合していなければ、開発許可を受けることはできません。よって ○


4番は初出題ですが、他は過去問で聞かれている範囲の問題です。
誰の許可がいつ必要か?を意識して下さい。




平成20年 宅建試験過去問 問20 建築基準法~容積率と建ぺい率

建築物の建築面積の敷地面積に対する割合 (以下この問において「建ぺい率」 という。) 及び建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合 (以下この問において 「容積率」 という。) に関する次の記述のうち、建築基準法の規定によれば、誤っているものはどれか。


1 建ぺい率の限度が80%とされている防火地域内にある耐火建築物については、建ぺい率による制限は適用されない。


次の場合、建ぺい率の適用がありません。
敷地いっぱいまで建ててもかまわないということです。


(1)建ぺい率の限度が10分の8とされている地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物は、10分の2が加算されます。
例えば、商業地域です。
10/10になりますから、事実上建ぺい率の適用はありません。


(2)巡査派出所・公衆便所・公共用歩廊その他これらに類する建築物。


(3)公園・広場・道路・川その他これらに類するものの内にある建築物で、特定行政庁が安全上・防火上及び衛生上支障がないものと認めて、建築審査会の同意を得て許可したもの。


ここは、建ぺい率が対象の規定です。
容積率には関係ありませんので、注意して下さいね。
(1)に当たるので ○


(参考過去問)
商業地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物については、建築面積の敷地面積に対する割合の制限を受けない。(13-21-4) ○


2 建築物の敷地が、幅員15m以上の道路(以下「特定道路」という。)に接続する幅員6m以上12m未満の前面道路のうち、当該特定道路からの延長が70m以内の部分において接する場合における当該敷地の容積率の限度の算定に当たっては、当該敷地の前面道路の幅員は、当該延長及び前面道路の幅員を基に一定の計算により算定した数値だけ広いものとみなす。


(1)建築物の敷地(特定道路側の境界線)が、特定道路(幅員15m以上の道路)から70m以内にある。
(2)敷地の前面道路が幅員6m以上12m未満の場合


以上、2つの要件を満たした場合の容積率の限度の算定では、前面道路の幅員を、一定の計算のもとに算定する数値だけ広いものとして、前面道路による容積率計算をすることができます。 


つまり、近くに大きい道路があれば、一定の要件を見たせば、前面道路の実際の幅員よりも一定数値だけ広くして前面道路による容積率を計算するわけです。


その分だけ容積率は緩和されることになります。 ○


3 容積率を算定する上では、共同住宅の共用の廊下及び階段部分は、当該共同住宅の延べ面積の3分の1を限度として、当該共同住宅の延べ面積に算入しない。


容積率とは、建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合です。
建築物の延べ面積/敷地面積になります。
延べ面積とは、建築物の各階の床面積の合計です。


例えば、容積率が10分の40と指定された場合は、敷地面積が200m2であれば、そこで建築できる建築物の延べ面積は、最高で800m2までになります。
仮に、各階の床面積が100m2とすると、8階建てまで建てられます。


ただし、住宅の用途に供する部分の、地上部分の各階の合計面積の3分の1相当までの地下室部分は、床面積に算入しなくてよいことになっています。


又、住宅以外の用途が含まれる建築物(例えば、店舗付住宅)でも、住宅部分の地下室であれば適用されます。 


共同住宅(マンション)の、共用の廊下又は階段部分も床面積に算入しません。
地下室1/3との混合を狙った問題です。よって ×


(参考過去問)
一定の建築物の地階で住宅の用途に供する部分の床面積については、当該建築物の住宅の用途に供する部分の床面積の合計の1/4を限度として、容積率に係る建築物の延べ面積に算入しない。(8-24-2) ×


4 隣地境界線から後退して壁面線の指定がある場合において、当該壁面線を越えない建築物で、特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可したものの建ぺい率は、当該許可の範囲内において建ぺい率による制限が緩和される。


隣地境界線から後退して、壁面線(壁位置)の指定がある場合、
又は地区計画等の区域内で、市町村が条例で定める壁面の位置の制限がある場合。


その壁面線又は壁面の位置の制限として定められた限度の線を超えない建築物で、特定行政庁が、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて、
建築審査会の同意を得て許可したものの
建ぺい率は、
その許可の範囲内で緩和されます。


よって ○です。




平成20年 宅建試験過去問 問21 建築基準法~用途地域等(建築できる要件)

建築基準法 (以下この問において 「法」 という。) に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、用途地域以外の地域地区等の指定及び特定行政庁の許可は考慮しないものとする。


1 店舗の用途に供する建築物で当該用途に供する部分の床面積の合計が20,000平方メートルであるものは、準工業地域においては建築することができるが、工業地域においては建築することができない。


12種類の用途地域。
1. 第1種低層住居専用地域   
2. 第2種低層住居専用地域
3. 第1種中高層住居専用地域  
4. 第2種中高層住居専用地域
5. 第1種住居地域       
6. 第2種住居地域
7. 準住居地域         
8. 近隣商業地域
9. 商業地域          
10. 準工業地域
11. 工業地域          
12. 工業専用地域


○大規模集客施設(特定大規模建築物)
大規模集客施設(店舗・劇場・飲食店等の用途に供する床面積の合計が1万平方メートル超。


都市計画法での特定大規模建築物)は、原則として(地区整備計画上の細かい例外はありますが)、
近隣商業地域、商業地域、
準工業地域
以外の区域では建築できません。


したがって「準工業地域では建築できるが,工業地域では建築できない。」は ○です。


2 第一種住居地域において、カラオケボックスで当該用途に供する部分の床面積の合計が 500平方メートルであるものは建築することができる。


(ごろ合せ)カラオケはアフターファイブから。また、騒音の大きさは関係ありません。
12種の内1~5は建築不可。よって ×


(参考過去問)
第一種住居地域内においては、騒音の小さいカラオケボックスであれば、建築することができる。(6-23-1) ×


3 建築物が第一種中高層住居専用地域と第二種住居地域にわたる場合で、当該建築物の敷地の過半が第二種住居地域内に存するときは、当該建築物に対して法第56条第1項第3号の規定による北側高さ制限は適用されない。


北側斜線制限とは、住居専用地域の建築物の各部分の高さは、その部分から前面道路と反対側の境界線又は隣地境界線までの、真北方向の水平距離乙に1.25を乗じて得たものに、


第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域では5m
第1種中高層住居専用地域、第2種中高層住居専用地域では10m
を加えたもの以下でなければならないことです。


真北←

    ↓乙は0 0*1.25+5m=5mまで  ↓4m*1.25+5m=10mまで
隣地 |   4m 第1種低層住居地域 |   
隣地境界線


建築物が斜線制限の異なる用途地域に渡る場合は、それぞれの斜線制限を適用します。
過半数に渡る地域で判断ではありません。よって ×


(参考過去問)
建築物が第二種低層住居専用地域と第一種住居地域にわたる場合、当該建築物の敷地の過半が第一種住居地域であるときは、北側斜線制限が適用されることはない。(16-20-2) ×


4 第一種中高層住居専用地域において、火葬場を新築しようとする場合には、都市計画により敷地の位置が決定されていれば新築することができる。


ちなみに、「火葬場」は神社・寺院・教会、その他これらに類するものに当たりますので、すべての用途地域で建築できるはずです。


しかし、実際には火葬場が近所にできるのを嫌う人が多いので、都市計画でその位置が決定されているものでなければ新築・増築できないのが原則です。


さらに、人が住む第一種・第二種低層住居専用地域・第一種中高層住居専用地域では、特定行政庁の許可も必要になります。


よって、特定行政庁の許可が必要という意味で × 少し疑似が残る肢ではありますが。


(参考過去問)
火葬場は、公益上必要な施設であるので、第一種低層住居専用地域を除く全ての用途地域で、建築することができる。(6-23-2) ×




平成20年 宅建試験過去問 問22 宅地造成等規制法

宅地造成等規制法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、この問における都道府県知事とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市、特例市にあってはその長をいうものとする。


1 宅地造成工事規制区域内において、森林を宅地にするために行う切土であって、高さ3mのがけを生ずることとなるものに関する工事を行う場合には、造成主は、都市計画法第29条第1項又は第2項の許可を受けて行われる当該許可の内容に適合した工事を除き、工事に着手する前に、都道府県知事の許可を受けなければならない。


都道府県知事(指定都市、中核市、特例市の区域内の土地については、それぞれの長。以下同じ。)は、関係市町村長(特別区の長を含む。)の意見を聴いて、
宅地造成に伴い災害が生ずるおそれが大きい市街地又は市街地となろうとする土地の区域であって、
宅地造成に関する工事について規制を行う必要があるものを、宅地造成工事規制区域として指定することができます。


宅地造成工事規制区域内では、森林を宅地にするために行う切土で、高さ2m超のがけを生ずることとなるものに関する工事を行う場合、造成主は、原則として工事に着手する前に、都道府県知事等の許可を受けなければなりません


ただ、都市計画法による開発許可を受けて、その許可内容に適合した宅地造成工事については、宅地造成工事の許可は不要になります。


開発許可の基準は宅地造成工事の許可の基準を含むため、そもそも開発の許可を受けているからです。 よって ○


2 宅地造成工事規制区域内の宅地において、高さが3mの擁壁の除却工事を行う場合には、宅地造成等規制法に基づく都道府県知事の許可が必要な場合を除き、あらかじめ都道府県知事に届け出なければならず、届出の期限は工事に着手する日の前日までとされている。


届け出なければならない時期は、工事に着手する日の14日前までです。
よって ×


(参考過去問)
宅地造成工事規制区域内の宅地において、擁壁に関する工事を行おうとする者は、法第8条第1項の工事の許可を受けなければならない場合を除き、工事に着手する日までに、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。(18-23-1) ×


3 都道府県知事又はその命じた者若しくは委任した者は、宅地造成工事規制区域又は造成宅地防災区域の指定のため測量又は調査を行う必要がある場合においては、その必要の限度において、他人の占有する土地に立ち入ることができる。


都道府県知事、知事が命じた者・委任した者は、
宅地造成工事規制区域の指定や造成宅地防災区域の指定のため、他人の占有する土地に立ち入って、測量又は調査を行う必要がある場合、
その必要の限度において、他人の占有する土地に立ち入ることができます。
よって ○


4 都道府県知事は、造成宅地防災区域内の造成宅地について、宅地造成に伴う災害で、相当数の居住者その他の者に危害を生ずるものの防止のため必要があると認める場合は、その造成宅地の所有者のみならず、管理者や占有者に対しても、擁壁等の設置等の措置をとることを勧告することができる。


知事は、造成宅地防災区域内の造成宅地について、災害の防止のため必要があると認める場合、当該造成宅地の所有者、管理者又は占有者に対し、擁壁の設置または改造その他必要な措置を講ずるよう勧告することができます。よって ○


(参考過去問)
宅地造成等規制法に関して、都道府県知事は、造成宅地防災区域内の造成宅地について、災害の防止のため必要があると認める場合は、当該造成宅地の所有者等に対し、擁壁の設置等の措置をとることを勧告することができる。 ○




平成20年 宅建試験過去問 問23 土地区画整理法

土地区画整理法における仮換地指定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


1 土地区画整理事業の施行者である土地区画整理組合が、施行地区内の宅地について仮換地を指定する場合、あらかじめ、土地区画整理審議会の意見を聴かなければならない。


仮換地を指定しようとする場合、以下のことが必要になります。


ア.個人施行
従前の宅地の所有者、および仮換地となるべき宅地の所有者および、それらの宅地について、その者の使用収益権を持つ者の同意を得る必要があります。


イ.土地区画整理組合が施行者
総会若しくは、その部会または総代会の同意を得る必要があります。


ウ.個人・組合以外の公的施行者
あらかじめ土地区画整理審議会の意見を聞く必要があります。

今回はイ に当たるので、×。


(参考過去問)
土地区画整理組合は、仮換地を指定しようとする場合においては、あらかじめ、その指定について、土地区画整理審議会の意見を聴かなければならない。(14-22-4)×


2 土地区画整理事業の施行者は、仮換地を指定した場合において、必要があると認めるときは、仮清算金を徴収し、又は交付することができる。


清算金とは、換地処分によって従前の宅地と換地との間で、土地の価値的に相殺できない部分があるときに、施行者が徴収・交付する金銭をいいます。

仮清算金も同様に徴収・交付できます。よって ○


3 仮換地が指定された場合においては、従前の宅地について権原に基づき使用し、又は収益することができる者は、仮換地の指定の効力発生の日から換地処分の公告がある日まで、仮換地について、従前の宅地について有する権利の内容である使用又は収益と同じ使用又は収益をすることができる。


○従前の宅地の所有者等の取扱い
仮換地が指定されると、従前の宅地の所有者等は、従前の宅地を使用収益することができなくなり、従前の宅地の権原に基づいて仮換地を使用収益することになります。


このような取り扱いがされる期間は、仮換地指定の効力が発生する日から、換地処分の公告がある日までです。


(参考過去問)
仮換地の指定があった場合、従前の宅地について権原に基づき使用し、又は収益することができる者は、仮換地の指定の効力発生の日から換地処分の公告がある日まで、従前の宅地の使用又は収益を行うことができない。(2-27-2) ○


4 仮換地の指定を受けた場合、その処分により使用し、又は収益することができる者のなくなった従前の宅地は、当該処分により当該宅地を使用し、又は収益することができる者のなくなった時から、換地処分の公告がある日までは、施行者が管理するものとされている。


仮換地が指定されたことで、従前の宅地の所有者等が使用収益できなくなった従前の宅地の管理は施行者が行います。


例えば、仮換地の指定に伴って、従前の宅地に存在する建物を移転する必要がある場合、その建物の移転は施行者が行うことになります。


(参考過去問)
仮換地指定の効力の発生の日後、換地処分の公告がある日までは、当該指定により使用収益することができる者のなくなった従前の宅地の管理は施行者が行う。(62-26-3) ○




平成20年 宅建試験過去問 問24 農地法

農地法 (以下この問において 「法」 という。) に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


1 現況は農地であるが、土地登記簿上の地目が原野である市街化調整区域内の土地を駐車場にするために取得する場合は、法第5条第1項の許可を受ける必要はない。


農地または採草放牧地を、「転用目的で権利移動」するには、当事者が知事の許可を受ける必要があります。


これが、転用目的での権利移動の許可制です。


農地法5条1項に書いてあるので、別名5条許可といいます。
ちなみに、5条許可の制度は、耕作者の地位の安定を図ることと、農業生産力の増進を図ることの2つの目的があります。


5条許可が必要な農地、採草放牧地は、耕作の目的に供される土地です。
地目によらず現況で判断されます。これは、3条許可や4条許可と同じです。よって ×


(参考過去問)
個人が市街化区域外の農地等を売買により取得しようとする場合に関して、現在耕作されている農地を取得して宅地に転用しようとする場合は、登記簿上の地目が「原野」であっても、農地法第5条の許可を受ける必要がある。(7-26-1) ○


2 建設業者が、農地に復元して返還する条件で、市街化調整区域内の農地を一時的に資材置場として借りる場合は、法第5条第1項の許可を受ける必要がある。


売買契約の他に、次の契約も転用目的での権利移動に当たり、5条許可が必要になります。
a. 交換契約
b. 代物弁済契約
c. 賃借権設定契約、使用借権設定契約、永小作権設定契約
これらは、借りる側が一時使用する場合も含まれます。
例えば、工事期間中資材置場として借り、工事終了後速やかに農地に復元して返還する場合などでも許可は必要です。
d. 質権設定契約
e. 贈与契約 よって ○


(参考過去問)
農地を一時的に資材置場に転用する場合は、いかなる場合であってもあらかじめ農業委員会に届出をすれば、農地法第4条第1項又は同法第5条第1項の許可を受ける必要はない。(17-25-1)×


3 市街化調整区域内の農地を宅地に転用する場合は、あらかじめ農業委員会へ届出をすれば、法第4条第1項の許可を受ける必要はない。


4 市街化区域内の4ヘクタール以下の農地を住宅建設のために取得する場合は、法第5条第1項により農業委員会の許可を受ける必要がある。


3、4は両方とも同じです。
市街化区域内にある農地を、あらかじめ農業委員会に届け出て、
4条-転用目的
5条-権利移動
以上のどちらかをする場合、許可を受ける必要はありません。


◎これを「市街化区域内特例がある」といいます。


ここは、農業委員会への届出のみで足ります。


市街化区域は街造りを推進していく所ですから、農地が無くなっていくのも仕方がない所なのです。


市街化調整区域には、このような特例はありませんので、注意して下さい。 よって ×


(参考過去問)
市街化調整区域内の農地を宅地に転用する目的で所有権を取得する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば農地法第5条の許可を得る必要はない。(15-23-2) ×

 
以上、すべて過去問のままです。できなければ話にならんですよ。




平成20年 宅建試験過去問 問25 その他の法令制限

次の記述のうち、誤っているものはどれか。


1 自然公園法によれば、風景地保護協定は、当該協定の公告がなされた後に当該協定の区域内の土地の所有者となった者に対しても、その効力が及ぶ。


国立公園、又は国定公園内の自然の風景地の保護のため必要があると認めるとき、環境大臣・地方公共団体・公園管理団体は、土地の所有者等と「風景地保護協定」を締結することができます。


その公告がなされた後、当該協定の区域内の土地の所有者となった者に対しても、その効力が及びます。

公告があったことで「協定があることを承知して購入した」とみなされるからです。よって ○


(参考過去問)
自然公園法によれば、環境大臣が締結した風景地保護協定は、当該協定の公告がなされたに当該協定の区域内の土地の所有者となった者に対しては、その効力は及ばない。(15-25-4) ×


2 土壌汚染対策法によれば、指定区域が指定された際、当該指定区域内で既に土地の形質の変更に着手している者は、その指定の日から起算して14日以内に、都道府県知事にその旨を届け出なければならない。


指定区域が指定された際当該指定区域内において既に土地の形質の変更に着手している者は、その指定の日から起算して14日以内に都道府県知事にその旨を届け出なければいけません。届け出でOK。 よって ○


(参考過去問)
土壌汚染対策法によれば、指定区域に指定された際、現に当該区域内で既に土地の形質の変更を行っている者は、その指定の日から起算して14日以内に都道府県知事の許可を受けなければ土地の形質の変更を続けてはならない。(16-25-2) ×


3 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律によれば、防災再開発促進地区の区域内の一団の土地において、土地の所有者が一者しか存在しなくても、市町村長の認可を受ければ避難経路協定を定めることができ、当該協定はその認可の日から効力を有する。


防災再開発促進地区の区域内の一団の土地の所有者及び借地権を有する者(土地所有者等)は、その全員の合意により、火事又は地震が発生した場合の当該土地の区域における避難上必要な経路(避難経路)の整備又は管理に関する協定(避難経路協定)を締結することができます。


避難経路協定は、市町村長によって認可され認可の公告のあった後に当該避難経路協定区域内の土地所有者等となった者に対しても、その効力があります。


が実は、そういった定義を聞いている問題ではありません。


建築協定は、同じ目的を持つ多人数の間で行われるのが原則ですが、土地の所有者が一人しかいない場合で、他に所有者や借地権者がいない土地の区域では、一人でも建築協定を締結できます。


例えば、その近隣の多数の土地を一人で所有している地主さんなどです。このような協定を一人協定(いちにんきょうてい)といいます。


なお、一人協定は、建築協定の認可を受けた時から3年以内に、その区域に2人以上の土地の所有権者又は借地権者が生じた時から、建築協定としての効力を生じます。


例えば、一人でこの地域に3階建て以上の建物を建てるな。
などの協定を作っても、仕方がありませんので、その地域に他の所有者や借地権が増えたときから効力を生じるのです。


本肢では「認可の日から効力を有する」としているので ×
結局一人協定の問題ではありますが、この肢は難しい。

4 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律によれば、傾斜度が30度以上である土地を急傾斜地といい、急傾斜地崩壊危険区域内において、土石の集積を行おうとする者は、原則として都道府県知事の許可を受けなければならない。


考え方
その他の法令制限の問題の場合、
土地や建物などの工事を行おうとする場合に、誰の許可(誰に届出)が必要でしょうか?」という問いかけがほとんどです。
1番の肢もそうですよね?届出か許可かでした。


原則をお話します。
「土地や建物などの工事」を行う場合は都道府県知事の許可が必要と覚えて下さい。


「工事」とは、要するに土地や建物などを物理的にいじることです。


本試験では、開発行為、土地の形質(形状)の変更、土地の開墾、土地の掘削、地下水の排除の阻害、立木(りゅうぼく)の伐採、建築物(住宅・工作物)の建築や建設、などという言葉が使われていますが、これらはみんな「工事」に当たります。


急傾斜地崩壊危険区域内において、当該急傾斜地の崩壊が助長され又は誘発されるおそれがある行為をしようとする者は、原則として都道府県知事の許可を受けなければなりません。原則通りで ○です。


(参考過去問)
急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律によれば、急傾斜地崩壊危険区域内において水を放流し、又は停滞させる等の行為をしようとする者は、原則として都道府県知事の許可を受けなければならない。(14-25-4) ○


この問題は、3番は恐らく解答できません。
避難経路協定なんて、知らんもん。
しかし、消去法で他の肢は消せますので、解けてほしい問題です。




平成20年 宅建試験過去問 問26 所得税~譲渡所得

はっきり書きますと、この問題は覚える必要はありません。
話にならん。満点を取らせないための問題です。


所得税法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


1 譲渡所得の長期・短期の区分について、総合課税とされる譲渡所得の基因となる機械の譲渡は、譲渡のあった年の1月1日において所有期間が5年を超えているか否かで判定する。


所得税とは、個人の所得(もうけ)に対して課される国税です。


例えば、個人のお客さんが不動産を売却すると、売却代金(売却益)という所得を得るので、「譲渡所得」という所得税を納めることになります。


所得税は、所得税法という法律で定められていますが、種々の特例は租税特別措置法という法律で定められています。


所得税の対象になる個人のもうけ(所得)には、利子所得や給与所得など10種類ありますが、宅建試験で問われるのは、個人のお客さんが不動産を売却した場合に関係する、「譲渡所得」です。


ちなみに、会社(法人)のお客さんが譲渡をした場合は、法人税の対象になります。


そこで、所得税の問題は、ほとんどが譲渡所得(不動産の売買差分所得)から出題されています。


ちなみに、問題だけみると


○土地建物等の譲渡所得を計算するときの所有期間は、譲渡した年の1月1日での所有期間。


○土地建物等以外の資産の譲渡所得での所有期間は、譲渡した日における所有期間


のため、 × だが、この肢はどうでもいいです。
宅建の試験で、何故機械の譲渡を出すのか?意味がわからん肢。


2 譲渡所得の金額の計算上、資産の譲渡に係る総収入金額から控除する資産の取得費には、その資産の取得時に支出した購入代金や購入手数料等の金額は含まれるが、その資産の取得後に支出した設備費、改良費の額は含まれない。


長期譲渡所得の税額の計算式は以下のようになります。
{譲渡収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除}=課税標準×税率=税額


○「譲渡収入金額」とは売却代金のことです。
例えば、Aさんが自宅を1億円で売ったのなら、1億円が譲渡収入金額です。


○「取得費」とは、その不動産を取得するために掛かった費用のことです。
例えば、その不動産を購入したときの、購入代金、購入手数料などです。又、資産の取得後に支出した設備費,改良費の額も含まれそれらをすべて合計した額になります。


Aさんが、1億円で売った自宅が、20年前に4,000万円で買ったものなら、買った値段(購入代金=仕入れ値)の4,000万円が取得費です。
1億円-4,000万円=6,000万円


ア.建物の場合は、その後の増改築費用も取得費に含まれます。また、所有期間中の減価償却費(げんかしょうきゃくひ)も、取得費から差し引く必要があります。


取得費を算出するには、次の2つの方法のどちらかを選ぶことができます。取得時期は問いません。
a. 実際にかかった費用を合計する方法
b. 収入金額(売却代金)の5%を取得費とする方法(これを概算取得費(がいさんしゅとくひ)といいます)


概算取得費を選んだ場合は、その後の建物の増改築費用などを、その5%に上乗せすることはできません。よって ×


3 総合課税の譲渡所得の特別控除額 (50万円) は、譲渡益のうちまず長期譲渡に該当する部分の金額から控除し、なお控除しきれない特別控除額がある場合には、短期譲渡に該当する部分の金額から控除する。


特別控除」とは、国民大衆が健康で文化的な住宅を確保するための行為をした場合、(課税標準:税率を掛ける前の数字)を低くして、税金をおまけする政策(住宅取得促進政策)に基づく控除の総称です。


自宅を売って、別の住宅を購入するための買い替えなどは、健康で文化的な住宅を確保するための行為をした場合ですから、税率を掛ける前に、特別に控除(差し引いて)して、税金を減らしてやろうというわけです。


ちなみに、短期譲渡所得と長期譲渡所得があるとき、総合課税の譲渡所得の特別控除額は、譲渡益のうち、まず短期譲渡に該当する部分の金額から控除し、なお控除しきれない特別控除額がある場合、長期譲渡に該当する部分の金額から控除します。
よって ×


4 個人に対して、譲渡所得の基因となる資産をその譲渡の時における価額の2分の1に満たない金額で譲渡した場合において、その譲渡により生じた損失の金額については、譲渡所得の金額の計算上、なかったものとみなされる。


図でまとめると。
対価の額<必要経費、取得費、譲渡に要した費用の額の合計額
こういった形になるので、肢としては ○


しかし、はっきり書きますと、この問題は覚える必要はありません。
過去出た肢に関して、スペシャルに改定してあります。


例えば、
譲渡所得の基因となる資産をその譲渡の時における価額の2分の1に満たない金額で個人に対して譲渡した場合には、その譲渡の時における価額に相当する金額によりその資産の譲渡があったものとみなされる。(17-26-3) ×


という肢が過去にありまして、これの延長上で肢4がありますが、もう一度書くとどうでもいい問題。


一応過去問集なので、解説はしておきましたが・・・。




平成20年 宅建試験過去問 問27 印紙税

【問27】 印紙税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


1 建物の賃貸借契約に際して敷金を受け取り、「敷金として20万円を領収し、当該敷金は賃借人が退去する際に全額返還する」旨を記載した敷金の領収証を作成した場合、印紙税は課税されない。


建物賃借の敷金は返還されるので実務では預り証といいますが、預り証も領収書ですから、印紙税はかかります。

契約書ではないですよ(建物の賃貸借契約書は印紙税は課税されません)。
敷金の預かり証ですから、混同しないで下さいね。よって ×


(参考過去問)
建物の賃貸借契約に際して貸主であるC社が作成した、「敷金として30万円を受領した。当該敷金は賃借人が退去する際に全額返還する」旨を明らかにした敷金の領収書には、印紙税は課されない。(16-28-3) ×


2 土地譲渡契約書に課税される印紙税を納付するため当該契約書に印紙をはり付けた場合には、課税文書と印紙の彩紋とにかけて判明に消印しなければならないが、契約当事者の代理人又は従業者の印章又は署名で消印しても、消印をしたことにはならない。


消印は、作成者自身、代理人、使用人(例えば従業員)の判子(はんこ=印章)やサイン(署名)でする必要があります。


収入印紙を二度と使えなくするためのものですから、代理人や従業員の判子やサインでも問題ありません。通常は会社の判子をポンと押す場合が多いと思います。


ただし、一度に多数の課税文書を作成する場合などは、例外的に、所轄の税務署長の承認を受けて、現金納付をすることができます。よって ×


(参考過去問)
土地譲渡契約書に課税される印紙税を納付するには、契約書に印紙をはり付け、消印をしなければならないが、契約当事者の代理人又は従業者の印章又は署名で消印しても、消印をしたことにはならない。(11-28-4)×


3 当初作成の「土地を1億円で譲渡する」旨を記載した土地譲渡契約書の契約金額を変更するために作成する契約書で、「当初の契約書の契約金額を2,000万円減額し、8,000万円とする」旨を記載した変更契約書は、契約金額を減額するものであることから、印紙税は課税されない。


不動産の譲渡に関する契約書に記載された契約金額を増額変更した契約書は、増額部分を記載金額として、印紙税が課税されます。


また、不動産の譲渡に関する契約書に記載された契約金額を減額変更した契約書は、記載金額がないものとして印紙税が課税されます。つまり、200円です。よって ×


(参考過去問)
「今年5月1日作成の土地譲渡契約書の契約金額を1億円から9.000万円に変更する」旨を記載した変更契約書は、契約金額を減額するものであるから、印紙税は課されない。(13-27-2) ×


4 国を売主、株式会社A社を買主とする土地の譲渡契約において、双方が署名押印して共同で土地譲渡契約書を2通作成し、国とA社がそれぞれ1通ずつ保存することとした場合、A社が保存する契約書には印紙税は課税されない。

1通の課税文書を、2人以上が共同で作成したときは、それらの者が共同で作成者となり、その印紙税について連帯納付の義務を負います。


例えば、売主と買主が共同で、不動産の譲渡に関する契約書を作成したときは、売主と買主が連帯して印紙税を納付する必要があります。


お上である、国や都道府県等は、たとえ課税文書を作成しても、印紙税を課税される作成者にはなりません。


国等が課税文書を作成しても、印紙税は非課税です。国などは税金を取り立てる立場です。自らに支払っても仕方がないからです。


国等と、国等以外の者とが共同して作成した文書については、国等が保存するものは国等以外の者が作成したものとみなされ、国等以外の者が保存するものは、国等が作成したものとみなされます。


難しいことを言いますね。


お上と民間人(例えば、民間の不動産業者)が共同で作成した文書は、お上が保存するものは民間人が作成したことになり、民間人が保存するものはお上が作成したことになりますので、国とA株式会社が共同で作成した不動産の譲渡に関する契約書は、国が保存するものは印紙税が課税されます。民間人A株式会社が作成したからです。


しかし、株式会社が保存するものは非課税となります。
お上が作成したものだからです。よって ○


(参考過去問)
地方公共団体であるA市を売主、株式会社であるB社を買主とする土地の譲渡契約書2通に双方が署名押印のうえ、1通ずつ保存することとした場合、B社が保存する契約書には印紙税が課されない。(13-27-1) ○


全て過去問の焼き直しの問題です。




平成20年 宅建試験過去問 問28 固定資産税

【問28】 固定資産税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


1 固定資産税は誰に課されるのか?
固定資産の所有者の所在が震災、風水害、火災等によって不明である場合には、その使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録し、その者に固定資産税を課することができる。


市町村は、固定資産の所有者の所在が震災、風水害、火災その他の事由によって不明である場合、その使用者を所有者とみなして、固定資産課税台帳に登録し、その者に固定資産税を課することができます。よって ○ 


ちなみに、所有者とは、土地又は家屋の登記簿または土地補充課税台帳・家屋補充課税台帳に所有者として登記または登録されている者です。


ただ、所有者として登記または登録されている個人が賦課期日前に死亡しているときや、所有者として登記又は登録されている法人が賦課期日前に消滅しているときは、賦課期日において当該土地又は家屋を現に所有している者になります。


(参考過去問)
賦課期日に土地の所有者として登記又は登録されている個人が、既に死亡している場合の固定資産税の納税義務者は、相続人ではなく、賦課期日において現にその土地を所有している者である。(50-23-3) ○


2 固定資産税の免税点はどこか?
市町村長は、一筆ごとの土地に対して課する固定資産税の課税標準となるべき額が、財政上その他特別の必要があるとして市町村の条例で定める場合を除き、30万円に満たない場合には、固定資産税を課することができない。


固定資産税は課税標準の免税点があります。
なお、土地の面積は関係ありません。


その者の所有する全部の土地の合計課税標準額が、
土地の場合30万円、家屋の場合20万円、償却資産の場合150万円
である場合、税金はかされません。


一筆の土地ではありませんので注意して下さい。土地の合計です。


(参考過去問)
固定資産税は、特別の場合を除き、その課税標準となるべき額が土地にあっては30万円、家屋にあっては20万円に満たない場合は、課することができない。
(4-30-3) ○


3 固定資産税の納税額は誰が決める?
固定資産税の課税標準は、原則として固定資産の価格であるが、この価格とは 「適正な時価」 をいうものとされており、固定資産の価格の具体的な求め方については、都道府県知事が告示した固定資産評価基準に定められている。


固定資産税の税額は、(課税標準×税率=税額)という式で求めることができます。


課税標準は、不動産取得税と同様、固定資産課税台帳に登録された価格を指します。


固定資産課税台帳に登録する具体的な価格をいくらにするかは、そこの市町村が定めるのですが、固定資産の評価の大枠(固定資産評価基準)は、中央官庁の総務大臣が定めることになっています。


又、その細目に関する事項については、道府県知事が定めなければならない旨を定めることができます。よって ×


(参考過去問)
固定資産の評価の基準並びに評価の実施の方法及び手続(固定資産評価基準)は、総務大臣が定めることとされている。(14-28-1) ○


4 固定資産課税台帳の閲覧時期
市町村長は、毎年3月31日までに固定資産課税台帳を作成し、毎年4月1日から4月20日又は当該年度の最初の納期限の日のいずれか遅い日以後の日までの間、納税義務者の縦覧に供しなければならない。


固定資産課税台帳は、年間を通していつでも閲覧することができます。
閲覧できる人
1、固定資産の所有者(納税義務者)
2、借地借家人
3、総務省令で規定された人など  よって ×

(参考過去問)
市町村長は、原則として毎年1月から3月までの間、固定資産課税台帳をその指定する場所において関係者の縦覧に供しなければならない。(3-30-3) ×




平成20年 宅建試験過去問 問29 不動産鑑定評価

【問29】 不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、不動産鑑定評価基準によれば、正しいものはどれか。


1 不動産の価格を求める鑑定評価の手法は、原価法、取引事例比較法及び収益還元法に大別され、鑑定評価に当たっては、原則として案件に応じてこれらの手法のうち少なくとも二つを選択して適用すべきこととされている。


不動産の鑑定評価に当たっては、できる限り、原価法、取引事例比較法及び収益還元法の三手法を併用すべきです。


そうすれば、限りなく鑑定評価の目的である正常な価格の算出に近づくからです。
よって ×


(参考過去問)
不動産の価格を求める鑑定評価の手法は、原価法、取引事例比較法及び収益還元法に大別されるが、鑑定評価に当たっては、案件に即してこれらの三手法のいずれか1つを適用することが原則である。(13-29-1)×


2 土地についての原価法の適用において、宅地造成直後と価格時点とを比べ、公共施設等の整備等による環境の変化が価格水準に影響を与えていると認められる場合には、地域要因の変化の程度に応じた増加額を熟成度として加算できる。


原価法は、造成地などまだ建物が建っていない土地の価格だけを求める場合にも適用できます。


土地の再調達原価は、建築の請負によって請負者が発注者に対して、直ちに使用可能な状態で引き渡す場面を想定して、その土地の標準的な取得原価に、標準的な造成費と「発注者が直接負担すべき、通常の付帯費用を加算」して求めます。


要するに、「特殊な要因のない普通に掛かる造成費用」ということです。


例えば、その後に公共施設の整備等によって、環境が良くなったときは、良くなった分(場所の熟成度として、地域要因の変化の程度に応じた増加額)を加算して、再調達原価を求めることができます。よって ○


(参考過去問)
土地についての原価法の適用において、宅地造成直後と価格時点とを比較し公共施設の整備等による環境の変化が価格水準に影響を与えていると認められる場合は、熟成度として地域要因の変化の程度に応じた増加額を加算できる。(10-29-2) ○


3 特殊価格とは、市場性を有する不動産について、法令等による社会的要請を背景とする評価目的の下で、正常価格の前提となる諸条件を満たさない場合における不動産の経済価値を適正に表示する価格をいう。


特殊価格とは、文化財等の一般的に市場性を有しない不動産について、その利用現況等を前提とした、不動産の経済価値を適正に表示する価格をいいます。


市場性を有しないので ×


4 収益還元法は、対象不動産が将来生み出すであろうと期待される純収益の現在価値の総和を求めることにより対象不動産の試算価格を求める手法であることから、賃貸用不動産の価格を求める場合に有効であり、自用の住宅地には適用すべきでない。


収益還元法とは、建物の価格を求める場合、建物とその敷地の両方の価格を求める場合、造成地など、まだ建物が建っていない土地の価格だけを求める場合、既成市街地の土地の価格だけを求める場合などの全てについて適用できます。


特に賃貸用不動産又は賃貸以外の事業の用に供する、不動産価格を求める場合に有効ですが、市場性を有しない場合は、適用できません。


例えば、重要文化財の指定を受けた建築物、学校・公園などの公共施設は、一般に市場性を有しませんので(収益=賃料の把握が困難)収益還元法を適用すべきではありません。法隆寺を賃貸に出しますなんて、無理でしょ。


ちなみに、自分で用いる不動産(例、自宅用の住宅地)でも、賃貸として、貸しに出したと仮定して、収益(賃料)を想定することは可能なので、収益還元法を適用できます。よって ×


(参考過去問)
収益還元法は、対象不動産が将来生み出すであろうと期待される純収益の現在価値の総和を求めることにより対象不動産の試算価格を求める手法であるため、自用の住宅地には適用することはできない。(16-29-4) ×




平成20年 宅建試験過去問 問30 宅地建物取引業法~登録関係

【問30】次の記述のうち、宅地建物取引業法 (以下この問において 「法」 という。) の規定によれば、正しい内容のものはどれか。


1 宅地建物取引主任者登録の方法
Xは、甲県で行われた宅地建物取引主任者資格試験に合格した後、乙県に転居した。その後、登録実務講習を修了したので、乙県知事に対し法第18条第1項の登録を申請した。


登録の申請は、宅建試験を受験した都道府県の知事(指定試験機関に試験事務を行わせたときは、その試験事務を行わせた都道府県知事)に対して行います。


住所地ではありません。よって ×


(参考過去問)
登録の申請は、宅地建物取引主任者資格試験を行った都道府県知事(指定試験機関に試験事務を行わせたときは、その試験事務を行わせた都道府県知事)に対して、行わなければならない。(63-37-1) ○


2 登録の移転
Yは、甲県知事から宅地建物取引主任者証の交付を受けている。Yは、乙県での勤務を契機に乙県に取引主任者の登録の移転をしたが、甲県知事の主任者証の有効期間が満了していなかったので、その主任者証を用いて取引主任者としてすべき事務を行った。


登録の移転を申請して完了したときに、移転先の知事が新主任者証を交付してくれます。


そのときに、現在の主任者証は効力を失いますので、新しい主任者証と引換えに、現在の主任者証を登録を移転しようとする先の知事に返納します。


登録の移転が行われた後(完了したあと)は、当然ながら、新しい主任者証がなければ主任者としての事務を行えません。


そのまま古い主任者証を使っていてはいけません。よって ×


(参考過去問)
取引主任者は、法第18条第1項の登録を受けた後に他の都道府県知事にその登録を移転したときには、移転前の都道府県知事から交付を受けた宅地建物取引主任者証を用いて引き続き業務を行うことができる。(13-32-4) ×


3 免許換え
A社 (国土交通大臣免許) は、甲県に本店、乙県に支店を設置しているが、乙県の支店を廃止し、本店を含むすべての事務所を甲県内にのみ設置して事業を営むこととし、甲県知事へ免許換えの申請を行った。


免許換えは新免許権者に直接申請するのが原則です。


ただし、新免許権者が国土交通大臣のときだけは、主たる事務所(本店)の所在地を管轄する知事を経由して、請求する必要があります。


本肢は、甲県知事に申請する形になりますので、 ○


(参考過去問)
国土交通大臣の免許を受けているA(事務所数2)が、甲県の従たる事務所を廃止し、乙県の主たる事務所だけにした場合、Aは、甲県知事を経由して、乙県知事に、免許換えの申請をしなければならない。(6-38-3) ×


4 廃業と免許替え
B社 (甲県知事免許) は、甲県の事務所を廃上し、乙県内で新たに事務所を設置して宅地建物取引業を営むため、甲県知事へ廃業の届けを行うとともに、乙県知事へ免許換えの申請を行った。


免許換えは、あくまでも営業を継続して新設するときか、同県内の一部の事務所を廃止するときに行うものです。


廃業つまり、営業を全てやめる場合は廃業の届出が必要になります。免許替えではありません。
廃止の届出と混同しないで下さい。よって ×


甲県に本店、乙県にa支店を置き国士交通大臣の免許を受けている宅地建物取引業者A(個人)は、a支店の専任の取引主任者Bが不在になり、宅地建物取引業法第15条の要件を欠くこととなった。この場合、本店のみで宅地建物取引業を行う場合、Aは、a支店が所在する乙県知事を経由して国土交通大臣にa支店の廃止の届出を行う必要がある。(15-32-1) ×




平成20年 宅建試験過去問 問31 宅地建物取引業法~免許欠格と取消

【問31】 宅地建物取引業の免許 (以下この問において「免許」という。) に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


1 宅地建物取引業者A社に、道路交通法違反により懲役1年執行猶予2年の刑に処せられた者が役員として就任する場合、就任時において執行猶予期間中であれば、その就任をもって、A社の免許が取り消されることはない。


役・禁錮・罰金は執行猶予になった場合も含みます。
しかし、執行猶予期間が満了したときは直ちに免許を受けることが出来ます。


執行猶予というのは、その刑の執行を一定期間猶予して、その期間を無事に経過したときは、刑の言渡しの効力が無くなる制度です。よって×


(参考過去問)
公職選挙法違反により禁錮1年、執行猶予1年の刑に処せられ、現在、執行猶予期間中である者は、宅地建物取引業の免許を受けることができない。
(59-37-1) ○


2 宅地建物取引業者B社に、かつて破産宣告を受け、既に復権を得ている者が役員として就任する場合、その就任をもって、B社の免許が取り消されることはない。


破産者の復権というのは、借金で首が回らなくなってしまい、破産手続開始の決定をします。

その決定があった後に、裁判所で財産の整理が終わると、普通の人間に戻ります。


つまり、権利が復活するわけです。復権した場合は、直ちに免許を受けることが出来ます。5年まつ必要などもありません。よって ○


(参考過去問)
破産者で復権を得てから5年を経過しない者は、宅地建物取引業の免許を受け
ることができない。(59-37-4) ×


3 免許を受けようとするC社に、刑法第206条 (現場助勢) の罪により科料に処せられた役員がいる場合、その刑の執行が終わってから5年を経過しなければ、C社は免許を受けることができない。


刑罰を重い順に、並べると、下のようになります。
死刑→懲役→禁錮→罰金→拘留、科料(かりょう)。
他に行政上の行政罰として、過料(かりょう)があります。


懲役は刑事施設に入って労務をする必要があります。禁錮は労務がありません。


罰金は、お金を払えということ、拘留は30日間、刑事施設に入れられる刑です。(刑法上は罰金より軽いとされています)。
科料は罰金よりもっと少額で、過料はもっと軽微な金銭納付のことです。


罰金以上の刑が対象のため、×です。


(参考過去問)
甲県知事の免許を受けているE社の取締役Fが、刑法第208条(暴行)の罪により罰金の刑に処せられた場合、E社の免許は取り消される。(17-31-4) ×


4 免許を受けようとするD社に、刑法第204条 (傷害) の罪により懲役1年執行猶予2年の刑に処せられ、その猶予期間が満了している役員がいる場合、その満了の日から5年を経過しなければ、D社は免許を受けることができない。

1番のとおりです。執行猶予が終われば奇麗な体。
以上、正解しないと話になりません。




平成20年 宅建試験過去問 問32 宅地建物取引業法~広告に関する規制

【問32】 次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。


1 新たに宅地建物取引業の免許を受けようとする者は、当該免許の取得に係る申請をしてから当該免許を受けるまでの間においても、免許申請中である旨を表示すれば、免許取得後の営業に備えて広告をすることができる。


当然のことですが、免許の申請中は、免許申請中である旨を表示しても、宅建業の業務をすることはできませんので、広告もできません。 ×


2 宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に必要な都市計画法に基づく開発許可、建築基準法に基づく建築確認その他法令に基づく許可等の申請をした後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない。


宅建業者は、宅地の造成又は、建物の建築に関する工事の完了前は、その工事に関して、必要とされる開発許可、建築確認、その他法令に基づく許可等の処分があった後でなければ、その工事に係る宅地または建物の売買、その他の業務に関する広告をしてはなりません。

許可等の申請→許可等の処分の後という引っかけ問題 よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、建物を販売する場合に関して、Aは、建物を新築するため建築確認の申請中であったので、「建築確認申請済」と表示して、その建物の販売に関する広告を行い、販売の契約は建築確認を受けた後に締結した。宅地建物取引業法の規定に違反しない。(11-40-1) ×


3 宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買、交換又は貸借に関する広告をするときに取引態様の別を明示していれば、注文を受けたときに改めて取引態様の別を明らかにする必要はない。


取引態様の明示義務のタイミング  
取引態様の明示が、義務付けられているのは、広告をする時と注文を受けた時の両方です。どちらか一方を省略することはできません。よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、建物の売買に関し広告をし、又は注文を受けた場合の取引態様の明示に関して、Aは、取引態様の別を明示した広告を見た者から建物の売買に関する注文を受けた場合、注文を受けた際に改めて取引態様の別を明示する必要はない。(10-34-2) ×


4 宅地建物取引業者は、販売する宅地又は建物の広告に著しく事実に相違する表示をした場合、監督処分の対象となるほか、6月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられることがある。


次の場合は、6ヶ月以下の懲役又は100万円以下の罰金になります。
1. 営業保証金の供託届の前に、事業を開始した場合
2. ウソやおおげさな広告の禁止(誇大広告)に違反した場合
その広告により、取引の成立に至らなくても広告をすること自体が禁止です。
3. 手付を貸す(貸与)ことによる契約の誘い込みの禁止に違反した場合
4. 不当な遅延行為の禁止に違反した場合
不当に遅らせた場合は、民事上の債務不履行責任も負います。


よって ○


(参考過去問)
新聞折込広告で、実際に取引する意思のない物件を分譲すると広告した場合、宅地建物取引業法に違反して、6月以下の懲役に処せられることがある。
(5-42-1) ○




平成20年 宅建試験過去問 問33 宅地建物取引業法~取引主任者登録

【問33】次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。


1 禁錮以上の刑に処せられた取引主任者は、登録を受けている都道府県知事から登録の消除の処分を受け、その処分の日から5年を経過するまで、取引主任者の登録をすることはできない。


これは、処分の流れ時期の問題
登録を受けている都道府県知事から登録の消除の処分を受け、その処分の日から5年を経過するまで
その刑の執行を終わり、または刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過するまで よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業法に違反して罰金の刑に処せられ、その刑の執行が終わった日から5年を経過しない者は、宅地建物取引主任者資格登録を受けることはできない。(57-39-4) ○


2 宅地建物取引主任者資格試験に合格した者で、宅地建物の取引に関し2年以上の実務経験を有するもの、又は都道府県知事がその実務経験を有するものと同等以上の能力を有すると認めたものは、法第18条第1項の登録を受けることができる。


単純に誰がやるのか?の問題。
都道府県知事が
→国土交通大臣が ×

3 甲県知事から宅地建物取引主任者証の交付を受けている取引主任者は、その住所を変更したときは、遅滞なく、変更の登録の申請をするとともに、主任者証の書換え交付の申請を甲県知事に対してしなければならない。

取引主任者登録の変更が義務付けられているのは、お上においてある「取引主任者資格登録簿」に登録してある、次の4つの事項が変わったときです。
ア.氏名
イ.住所
ウ.本籍(日本国籍を有しない者は、その国籍)
エ.宅建業の業務に従事する者は、その宅建業者の「商号又は名称と免許証の番号」


要は、上の4つは登録を受けた後に変わる可能性がある事項です。
その他に、生年月日や合格日、性別などの項目がありますが、それらは一生変わりません。


でも、性別に関しては、今後は改正されるかも知れませんね。いやん。


とにかく、現在、後で変わる可能性のある上の4つについては、お上が監督できなくなるから、免許権者に届け出ろといっているわけです。


主任者証の書換え交付申請とは、主任者証を受けた後で主任者証の記載事項が変わったとき、その主任者証を添えて、書換え交付の申請をする必要があることです。


主任者証の書換え交付申請が義務付けられているのは、主任者証の記載事項が変わったときですが、具体的には、主任者証の記載事項のうち氏名と住所が変わったときです。運転免許と同じですね。よって ○


(参考過去問)
取引主任者Aが、甲県知事の宅地建物取引主任者資格登録及び宅地建物取引主任者証の交付を受けている場合に関して、Aは、その住所を変更したときは、遅滞なく、変更の登録の申請とあわせて、取引主任者証の書換え交付を甲県知事に申請しなければならない。(12-32-3) ○


4 取引主任者が成年被後見人に該当することになったときは、その日から30日以内にその旨を登録している都道府県知事に本人が届け出なければならない。


本人が届け出なければならない。
→成年後見人が届け出なければならない。


取引主任者が成年被後見人に該当することになったときは、その日から30日以内にその旨を登録している都道府県知事に成年後見人が届け出なければなりません。


だって、成年被後見人なのだから、自分では無理ですよね? ×




平成20年 宅建試験過去問 問34 宅地建物取引業法~営業保証金

【問34】 宅地建物取引業者A (甲県知事免許) は、甲県内に本店Xと支店Yを設置して、額面金額1,000万円の国債証券と500万円の金銭を営業保証金として供託して営業している。この場合の営業保証金に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、本店Xと支店Yとでは、最寄りの供託所を異にする。


1 営業の開始時期
Aが新たに支店Zを甲県内に設置したときは、本店Xの最寄りの供託所に政令で定める額の営業保証金を供託すれば、支店Zでの事業を開始することができる。


新設事務所を設置した場合、その新たな事務所分500万円の供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して、供託した旨を免許権者に届出た後でなければ、新設事務所での事業は開始できません。


届出をした後でないと事業開始できないので ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が本店と2つの支店を有する場合、Aは新たに2つの支店を設置し、同時に1つの支店を廃止したときは、500万円の営業保証金を本店のもよりの供託所に供託し、業務を開始した後、遅滞なくその旨を甲県知事に届け出なければならない。(16-35-1) ×


2 保管替え
Aが、Yを本店とし、Xを支店としたときは、Aは、金銭の部分に限り、Yの最寄りの供託所への営業保証金の保管替えを請求することができる。


営業保証金の供託先は主たる事務所のもよりの供託所ですから、主たる事務所が移転して、最寄りの供託所が変われば、営業保証金を預ける供託所も変わります。


有価証券+金銭で供託していた場合→変換
この場合は、遅滞なく、移転後の主たる事務所のもよりの供託所に、営業保証金を新たに供託する必要があります。


もう一度供託する必要があるということです。これを変換と言います。


有価証券は、証券という紙切れが無いと意味がありませんので、帳簿操作をするわけにはいかないのです。


一旦新しい供託所に供託をして、二重供託状態にしてから、古い供託所から、営業保証金を取り戻す形になります。


業者→供託→新供託所→取り戻し→旧供託所 よって ×


(参考過去問)
金銭以外のもので営業保証金を供託している宅地建物取引業者は、その主たる事務所を移転したためそのもよりの供託所が変更したときは、遅滞なく、営業保証金を移転後の主たる事務所のもよりの供託所に新たに供託しなければならない。(60-40-4) ○


3 有価証券の価値
Aは、額面金額1,000万円の地方債証券を新たに供託すれば、既に供託している同額の国債証券と変換することができる。その場合、遅滞なく、甲県知事に営業保証金の変換の届出をしなければならない。


金銭以外で供託をする場合
営業保証金の供託は金銭に限られません。
国土交通省令で定める有価証券で供託することもできます。
国債証券、地方債証券、その他の有価証券が国土交通省令で定められています。


有価証券と金銭を併用するか、若しくは100%全てを有価証券で、営業保証金として供託することもできます。


ただし、国債証券などであっても、割引国債のように割引の方法により発行されたものは営業保証金に使えません。
有価証券は証券の額面と実際に金額が違うからです。


そのため、有価証券で供託する場合は、額面金額通り評価はされません。ちなみに、株券は金額の上下が大きすぎるため駄目です。


具体的な評価額は次の形になります。
ア.国債証券は、額面金額通り(100%)
イ.地方債証券又は政府がその債務について保証契約をした債券は、額面金額の90%
ウ.それ以外の債券(例:電信電話債券)は、額面金額の80%


有価証券の価値が違うため ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者A(甲県知事免許)の営業保証金に関して、Aは、甲県の区域内に新たに二つの支店を設け宅地建物取引業を営もうとする場合、額面金額1,000万円の地方債証券を供託して営業保証金に充てれば足りる(17-33-1)×


4 営業保証金の不足→営業ができなくなるんだよ
Aは、営業保証金の還付が行われ、営業保証金が政令で定める額に不足することになったときは、その旨の通知書の送付を受けた日から2週間以内にその不足額を供託しなければ、免許取消の処分を受けることがある。


宅建業に関する取引により生じた債権を持っているお客さんが、営業保証金から還付を受けることができる金額の限度額は、宅建業者が供託した営業保証金の金額の範囲内です。
それ以上はさすがに担保できません。


しかし、営業保証金の還付が実際に行われると、営業保証金が政令で定める額より不足します。


また、次の被害者が還付を受けたいと言ってくるかも知れません。
とすると、なるべく早く不足分を充当するべきです。
そこで、実際に還付があると、次の手順で、営業保証金の充当をはかります。


ア.免許権者は、不足が生じた旨の通知書を宅建業者に送付します。
イ.宅建業者は、通知書の送付を受けた日から2週間以内に、不足額を供託する必要があります。
ウ.さらに、供託から2週間以内に、その供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して、不足額を供託した旨を免許権者に届け出る必要があります。


今の不足額の充当を怠ると、業務停止処分を受けることがあります。
また、情状が特に重い(情状酌量の余地がない)と、免許取消処分になる場合もあります。


ようするに、保証金が足りないのだから、免許取り消しになる可能性がありますよね?よって ○


(参考過去問)
宅地建物取引業者は、営業保証金の還付が行われ、営業保証金が政令で定める額に不足することになったときは、通知書の送付を受けた日から2週間以内にその不足額を供託しなければ、業務停止の処分を受けることがあるが、免許取消しの処分を受けることはない。(13-33-3) ×




平成20年 宅建試験過去問 問35 宅地建物取引業法~指定流通機構

【問 35】 宅地建物取引業者Aが、Bから自己所有の宅地の売却の媒介を依頼された場合における当該媒介に係る契約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。


ア Aが、Bとの間に一般媒介契約 (専任媒介契約でない媒介約)を締結したときは、当該宅地に関する所定の事項を必ずしも指定流通機構へ登録しなくてもよいため、当該媒介契約の内容を記載した書面に、指定流通機構への登録に関する事項を記載する必要はない。


ア、一般媒介契約の場合、指定流通機構へ登録しなければいけない義務はありません。
イ、専任媒介契約の場合、必ず指定流通機構へ登録しなければいけない義務があります。


しかし、本肢のように、一般媒介契約で登録をしない場合(アの場合)でも、登録しないと記載する必要があります。よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、Bの所有する宅地の売却の依頼を受け、Bと媒介契約を締結した場合に関して、媒介契約が専任媒介契約以外の一般媒介契約である場合、Aは、媒介契約を締結したときにBに対し交付すべき書面に、当該宅地の指定流通機構への登録に関する事項を記載する必要はない。(10-45-1) ×


イ Aが、Bとの間に専任媒介契約を締結し、当該宅地に関する所定の事項を指定流通機構に登録したときは、Aは、遅滞なく、その旨を記載した書面を作成してBに交付しなければならない。


指定流通機構に登録をした宅建業者は、指定流通機構が作成した、登録を証する書面を遅滞なく依頼者に交付する必要があります。
作成は、指定流通機構が行いますので、誤りです。 ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、宅地の所有者Bからその宅地の売買の媒介を依頼され、媒介契約を締結した場合の指定流通機構への登録に関して、AB間の媒介契約が専任媒介契約である場合で、Aが、当該宅地について指定流通機構に登録をし、当該登録を証する書面の発行を受けたとき、Aは、その書面を遅滞なくBに引き渡さなければならない。(11-39-3) ○


ウ Aが、Bとの間に専任媒介契約を締結し、売買契約を成立させたときは、Aは、遅滞なく、当該宅地の所在、取引価格、売買契約の成立した年月日を指定流通機構に通知しなければならない。


宅建業者は、登録した宅地建物の売買・交換契約が成立したときは、遅滞なく、登録番号、宅地の取引価格及び、契約の成立した年月日を当該指定流通機構に通知しなければなりません。


情報を削除する必要があるからです。
しかし、本肢では当該宅地の所在を通知事項としているので,誤りです。


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、Bの所有する宅地の売却の依頼を受け、Bと媒介契約を締結した場合に関して、媒介契約が専任媒介契約である場合で、指定流通機構への登録後当該宅地の売買の契約が成立したとき、Aは、遅滞なく、登録番号、宅地の取引価格及び売買の契約の成立した年月日を当該指定流通機構に通知しなければならない。(10-45-3) ○


問題としては、以下のように個数問題でした。よって答えは4番になります。


1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 なし


個数問題では、○ や × の選択肢が一つもないことがあります。
この場合、いわゆる消去法がつかえないので、問題を解くのに時間がかかります。


そのため、一度問題を飛ばして最後に戻ってくるという解き方も有効です。




平成20年 宅建試験過去問 問36 宅地建物取引業法~ 信託受益権販売の重要事項説明

【問 36】 宅地建物取引業者Aが建物に係る信託(Aが委託者となるものとする。)の受益権を販売する場合において、宅地建物取引業法第35条の規定に基づいてAが行う重要事項の説明に関する次の行為のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものの組合せはどれか。


ア Aは、販売の対象が信託の受益権であったので、買主Bに対し、取引主任者でない従業員に説明をさせた。


重要事項説明は、取引主任者にさせなければならない。
原則通りなので ×


イ Aは、当該信託の受益権の売買契約を締結する半年前に、買主Cに対して当該契約と同一の内容の契約について書面を交付して説明していたので、今回は説明を省略した。


ウ Aは、買主Dが金融商品取引法第2条第31項に規定する特定投資家であったので、説明を省略した。


宅建業者が、宅地又は建物に係る信託受益権の売主となる場合、重要事項説明を要しない場合が以下3つあります。


1、金融商品取引法に規定する特定投資家または特定投資家とみなされる者を信託の受益権の売買の相手方とする場合~専門家には説明不要。


2、信託の受益権の売買契約の締結前一年以内に売買の相手方に対し当該契約と同一の内容の契約について書面を交付して説明をしている場合 ~同一の契約について1年以内に説明しているから。


3、売買の相手方に対し金融商品取引法に規定する目論見書(書面を交付して説明すべき事項のすべてが記載されているものに限る。)を交付している場合 ~同一の内容を説明しているかた。


イは2、ウは1に該当するので、重要事項説明をしなくても大丈夫です。


工 Aは、当該信託財産である建物の瑕疵を担保すべき責任の履行に関して保証保険契約を締結していたが、買主Eに対しその説明を省略した。


信託財産である宅地又は建物の瑕疵を担保すべき責任の履行に関し、保証保険契約の締結その他の措置で次に掲げるものを講じているときは、その概要は、重要事項説明をしなければならない事項です。よって業法違反です。


1 ア、イ
2 イ、ウ
3 イ、エ
4 ウ、エ


信託受益権販売というと、それだけで敬遠しそうですが、アが明確に間違いです。


又、瑕疵担保責任またはその責任の履行に関して、講ずべき保証保険契約の締結その他の措置の定めがあるときは、その内容。は重要事項説明項目のため、エも間違いと判断できます。
そうすると消去法で、2番が残ります。


問題について、くらいついて考えてほしいという出題者の意図が感じられる問題ですね。


【正解】2(違反しないのは、イとウ)




平成20年 宅建試験過去問 問37 宅地建物取引業法~ 重要事項説明書

【問 37】 宅地建物取引業者Aが、マンションの分譲に際して行う宅地建物取引業法第35条の規定に基づく重要事項の説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


1 当該マンションの建物又はその敷地の一部を特定の者にのみ使用を許す旨の規約の定めがある場合、Aは、その内容だけでなく、その使用者の氏名及び住所について説明しなければならない。


専用使用権
宅建業者は、マンションの専有部分の貸借の媒介・代理の場合を除いて、当該一棟の建物又はその敷地の一部を特定の者にのみ使用を許す旨の規約の定めがあるときは(駐車場・自転車置場など)、その内容を重要事項として説明しなければなりません


しかし、使用している者の氏名・住所は、説明すべき重要事項ではありません。


2 建物の区分所有等に関する法律第2条第4項に規定する共用部分に関する規約がまだ案の段階である場合、Aは、規約の設定を待ってから、その内容を説明しなければならない。


共用部分に関する規約の定め(その案を含む)があるときは、その内容は説明事項です。
集会室など共有部分の定めや案があった場合は、こういった案がありますという説明が必要です。
案も含むので ×


(類似過去問)
宅地建物取引業者Aは、対象物件が、建物の区分所有等に関する法律第2条第1項に規定する区分所有権の目的である場合、Aは、同条第4項に規定する共用部分に関する規約の定めがあるときはその内容を説明する必要があるが、当該規約が未だ案であるときはその内容を説明する必要はない。(15-36-1) ×

3 当該マンションの建物の計画的な維持修繕のための費用の積立を行う旨の規約の定めがある場合、Aは、その内容を説明すれば足り、既に積み立てられている額については説明する必要はない。


計画的な維持修繕のための、費用の積み立てを行う旨の規約の定め(その案を含む)があるときは、その内容及び既に積み立てられている金額を説明しなければなりません。


滞納がある場合も、その滞納額を伝える必要があります。マンションの住民にとっては、大きい問題だからです。
積み立てられている金額や、滞納額などの状況を説明します。よって ×


(類似過去問)
売買契約の対象となる区分所有建物に、計画的な維持修繕費用の積立てを行う旨の規約の定めがある場合は、その旨を説明すれば足り、既に積み立てられている額を説明する必要はない。(16-37-1)×


4 当該マンションの建物の計画的な維持修繕のための費用を特定の者にのみ減免する旨の規約の定めがある場合、Aは、買主が当該減免対象者であるか否かにかかわらず、その内容を説明しなければならない。


建物の計画的な維持修繕のための費用、そのマンションの所有者が負担しなければならない通常の管理費用の額、その他その建物の所有者が負担しなければならない費用を、特定の者のみ減免する旨の規約の定めがある時は、その内容は説明事項です。


売れ残りの空室部分の管理費を分譲業者は負担しなくてよいなどの定めです。売れ残りの多いマンションは、業者の負担もかなりのものです。宅建試験を、世の中の実情に合わそうとしている、現れです。


よって ○


宅地建物取引業者Aは、マンションの分譲を行うに際し、当該マンションの管理規約案に「分譲業者であるAは当該マンションの未販売住戸の修繕積立金を負担しなくてもよい」とする規定があったが、これについては説明しなかった。(14-37-2)×




平成20年 宅建試験過去問 問38 宅地建物取引業法~ 宅建業法の違反行為

【問38】 次に記述する宅地建物取引業者Aが行う業務に関する行為のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。


1 重要な事項を告げない行為の禁止
(事実の不告知、虚偽の告知の禁止)宅地の売買の媒介において、当該宅地の周辺環境について買主の判断に重要な影響を及ぼす事実があったため、買主を現地に案内した際に、取引主任者でないAの従業者が当該事実について説明した。


宅建業者は、宅地若しくは建物の売買・交換若しくは貸借の契約の締結について勧誘をするに際し、又はその契約の申込みの撤回若しくは解除若しくは宅地建物取引業に関する取引により生じた債権の行使を妨げるため、その業務に関して、相手方等に対して重要な事項について故意に事実を告げず、または不実のことを告げる行為をしてはなりません。


ただし、取引主任者に説明させる必要はありません。
相手が理解できれば問題ないからです。よって違反しない。○


2 不当な勧誘行為等の禁止
建物の貸借の媒介において、申込者が自己都合で申込みを撤回し賃貸借契約が成立しなかったため、Aは、既に受領していた預り金から媒介報酬に相当する金額を差し引いて、申込者に返還した。


宅建業に係る契約の締結に関する行為、または申込みの撤回もしくは解除の妨げに関する行為であって、相手方等の保護に欠けるものとして国土交通省令で定めるものは禁止です。

この国土交通省令の中で、宅建業者やその従業員等が、宅建業者の相手方等が契約の申込みの撤回を行うに際し、既に受領した預り金を返還することを拒むことも申込みの撤回または解除の妨げに関する行為で、宅建業者の相手方等の保護に欠けるものとして禁止されています。


よって違反です。 ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが行う業務に関して、Aは、建物の貸借の媒介において、契約の申込時に預り金を受領していたが、契約の成立前に中込みの撤回がなされたときに、既に貸主に預り金を手渡していることから、返金を断った。宅地建物取引業法の規定に違反しない。(18-41-2)×


3 不当な勧誘行為等の禁止
Aの従業者は、宅地の販売の勧誘に際し、買主に対して 「この付近に鉄道の新駅ができる」 と説明したが、実際には新駅設置計画は存在せず、当該従業者の思い込みであったことが判明し、契約の締結には至らなかった。


2と同じ趣旨で宅建業に係る契約の締結を勧誘するに際し、相手方等に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき、断定的判断を提供することは違反です。よって ×


(参考過去問)
建物の販売に際して、利益を生ずることが確実であると誤解させる断定的判断を提供する行為をしたが、実際に売買契約の成立には至らなかった。宅地建物取引業法の規定に違反しない。(18-40-1) ×


4 手付を貸すことによる、契約の誘い込みの禁止
Aは、自ら売主として、宅地の売却を行うに際し、買主が手付金100万円を用意していなかったため、後日支払うことを約して、手付金を100万円とする売買契約を締結した。


宅建業者は、その業務に関して相手方等に対して、手付けについて貸付その他信用を供与することにより、契約の締結を誘引(ゆういん)する行為をしてはなりません。


よって ×


(参考過去問)
建物の販売に際して、手付について貸付けをすることにより売買契約の締結誘引を行ったが、契約の成立には至らなかった。宅地建物取引業法の規定に違反しない。(18-40-3) ×




平成20年 宅建試験過去問 問39 宅地建物取引業法~ クーリング・オフ

【問39】 宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者でない買主との間で締結した宅地の売買契約について、買主が宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づき、いわゆるクーリング・オフによる契約の解除をする場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


1 買主Bは自らの希望により勤務先で売買契約に関する説明を受けて買受けの申込みをし、その際にAからクーリング・オフについて何も告げられずに契約を締結した。この場合、Bは、当該契約の締結の日から8日を経過するまでは、契約の解除をすることができる。


事務所等以外の場所で買った際に、その場所が買主から申し出た場所であっても、買主はクーリングオフをすることができます。


ただし、買主が申し出た場合の、買主の自宅または勤務先が事務所等に含まれます。この場合にクーリングオフできないのは、宅建業者を、買主が自ら自宅や勤務先に呼びつけたときは、申込みをしたいので、説明をして欲しいと心の準備をした上での行動であり、衝動買いとは言えないからです。


買主が申し出た喫茶店=クーリングオフ可
買主が申し出た買主の自宅や勤務先=クーリングオフ不可


よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aは、自ら売主となって宅地建物取引業者でないBに土地付き建物を売却した。この場合、AB間の売買契約が、Aの申出により、A主催の旅行先の温泉旅館の一室で締結されたものである場合は、Bは宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づいてAB間の売買契約を解除することができない。(59-42-2) ×


2 買主Cは喫茶店において買受けの申込みをし、その際にAからクーリング・オフについて何も告げられずに契約を締結した。この場合、Cは、当該契約の締結をした日の10日後においては、契約の解除をすることができない。


宅建業者は、クーリングオフができること、及びクーリングオフの方法について、書面を交付して買主に告げなければいけない法的義務はありません。


ただ、クーリングオフができることを、書面で買主に告げなかったときは、いつまでたっても、8日間が起算されませんので、買主は、いつまでも(買ってきてから8日間を過ぎても)クーリングオフができるということです。よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bと土地付建物の売買契約を締結した場合における、宅地建物取引業法第37条の2の規定による売買契約の解除に関して、Bがレストランにおいて買受けの申込みをし、当該場所において売買契約を締結した場合、Aが法第37条の2に規定する内容について書面で説明し、その説明の日から起算して8日を経過した場合は、Bは当該契約を解除することができない。(17-41-4) ○


3 買主Dはレストランにおいて買受けの申込みをし、その際にAからクーリング・オフについて書面で告げられ、契約を締結した。この場合、Dは、当該契約の締結をした日の5日後においては、書面を発しなくても契約の解除をすることができる。


クーリングオフできる場合、買主は書面でクーリングオフをする必要があります。


電話など口頭でクーリングオフの意思を伝えても、クーリングオフしたことにはなりません。言った言わないのトラブルになるからです。


書面でクーリングオフした場合、クーリングオフの効力が生じる時期は、書面を発信した時です。書面が宅建業者に到達(とうたつ)した時ではありません。少しでも、クーリングオフの時期を早めた方が買主の保護になるからです。


よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者でないAは、宅地建物取引業者Bに対し、Bが売主である宅地建物について、Aの自宅付近の喫茶店で、その買受けの申込みをした。この場合、Aは、申込みの撤回を書面により行う必要があり、その効力は、Aが申込みの撤回を行う旨の書面を発した時に生ずる。(13-44-2) ○


4 買主Eはホテルのロビーにおいて買受けの申込みをし、その際にAからクーリング・オフについて書面で告げられ、契約を締結した。この場合、Eは、当該宅地の代金の80%を支払っていたが、当該契約の締結の日から8日を経過するまでは、契約の解除をすることができる。


買主が物件の引渡しを受け、かつ代金全額を支払った場合クーリングオフできません。


物件の引渡しを受け、しかも代金まで全額払ったのは、よくよく考えた上での行動です。この場合は、例え事務所等以外の場所で買っていたとしても、もはや衝動買いとは言えないからです。


問題肢は、ホテルで申込し、代金80%の支払いです。よって解除できます。 ○


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと建物の売買契約を締結しようとし、又は締結した場合に関して、Bがホテルのロビーで買受けの申込みをし、3日後にBの自宅で売買契約を締結した場合、Bは、当該建物の引渡しを受け、かつ、その代金の全部を支払っているときでも、当該売買契約の解除をすることができる。(19-41-4) ×




平成20年 宅建試験過去問 問40 宅地建物取引業法~ 8種規制

【問40】 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと建物の売買契約を締結する場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法 (以下この問において 「法」 という。) 及び民法の規定によれば、正しいものはどれか。


1 手付金を受領できる額の制限等
Bが契約の履行に着手するまでにAが売買契約の解除をするには、手付の3倍に当たる額をBに償還しなければならないとの特約を定めることができる。


宅建業者が自ら売主となり、かつ買主が宅建業者でない場合、宅建業者は代金額の20%を超える手付を受領してはなりません。


また、受領した手付は、常に解約手付としての性質を有し、この解約手付の性質に反する特約で、買主に不利なものは無効です。


問題の肢は、買主ではなく売主の業者が不利になる特約のため有効です。○


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者でない買主Bとの間で、中古住宅及びその敷地である土地を、代金3,500万円、うち手付金500万円で売買契約を締結しようとする場合に関して、相手方が契約の履行に着手するまでは、Bは手付金のうち250万円を放棄して、またAは1,000万円を償還して、契約を解除することができる旨の定めをすることができる。
(15-41-1) ○


2 損害賠償の予定額等の制限
Aの違約によりBが受け取る違約金を売買代金の額の10分の3とするとの特約を定めることができる。


宅建業者が自ら売主となり、かつ買主が宅建業者でない場合に、宅建業者は、債務不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償額を予定し、又は違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金額の20%を超えることとなる定めをしてはならず、これに反する特約は代金額の20%を超える部分について無効になります。よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが自ら売主として、宅地建物取引業者でないBとの間で土地付建物の売買契約を締結した場合、当該契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、文は違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の10分の2を超える定めをしてはならない。(18-39-2) ○


3 事務所等以外の場所で行った、買受の申込みの撤回等(クーリングオフ)
Bから法第37条の2の規定に基づくいわゆるクーリング・オフによる売買契約の解除があった場合でも、Aが契約の履行に着手していれば、AはBに対して、それに伴う損害賠償を請求することができる。


クーリングオフは、衝動買いをした買主でも「無条件」にキャンセルを認める制度なので、お客さんがクーリングオフをしても、宅建業者は次のようなことはできません。


ア.買主に、損害賠償や違約金を請求すること。
イ.すでに受領した手付金などの、全部または一部を返還しないこと。


また、買主に不利な特約は無効です。
例えば、買主がクーリングオフしたとき、宅建業者がすでに受領した物やお金を返さないというような特約は無効になります。


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者でない買主との間で締結した宅地の売買契約について、買主が宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づき売買契約の解除をする場合に関して、買主Dは、ホテルのロビーで買受けの申込みをし、翌日、Aの事務所で契約を締結した際に手付金を支払った。その3日後、Dから、クーリング・オフの書面が送付されてきた場合、Aは、契約の解除に伴う損害額と手付金を相殺することができる。(15-39-3) ×


4 瑕疵担保責任の特約の制限
Aは、瑕疵(かし)担保責任を負うべき期間として、引渡しの日から2年で、かつ、Bが瑕疵(かし)を発見した時から30日以内とする特約を定めることができる。


宅建業者が自ら売主となり、かつ買主が宅建業者でない場合には、宅建業者は、その目的物の瑕疵担保責任に関して、民法の規定よりも買主に不利となる特約をしてはなりません。
これに反する特約は無効です。


民法の規定
売買の目的物に隠れた瑕疵がある場合、善意の買主は契約の解除と損害賠償を請求できます(ただし、新築のみは住宅品確法により修補も請求できます)。
悪意の買主は何も請求できません。


善意の買主が、契約の解除と損害賠償を請求できるのは、その買主が「瑕疵を知った時(発見した時)から1年以内」です。ただし、新築住宅の主要部分の隠れた瑕疵においては買主に引渡されてから10年になります。


引渡しの日から2年で、かつ買主のBが瑕疵を発見した時から30日以内とする特約」は、民法の規定よりも不利な特約ですから無効になります。


ただし、民法の定めより、買主に不利な特約をしても、その特約が有効になる例外が、1つだけありますので覚えておいて下さい。
それは、売主は目的物を引渡した時から2年以上、瑕疵担保責任を負うという特約です。


引き渡し時から2年以上責任を負えば、季節も2度めぐってくるので、最低限瑕疵があれば、発見できると予想したわけです。


要するに、買主のBが瑕疵を発見した時から30日以内」という部分が民法の規定よりも不利な特約です。よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが自ら売主として、宅地建物取引業者ではないBに宅地(造成工事完了済み)を分譲する場合に関して、AとBは、「瑕疵(かし)担保責任を負うべき期間は、当該物件の売買契約を締結してから2年間とする」旨の特約を定めた。宅地建物取引業法の規定に違反しない。(17-42-3) ×




平成20年 宅建試験過去問 問41 宅地建物取引業法~ 8種規制 手付金の保全措置等

【問41】 宅地建物取引業者Aが自ら売主として、買主Bとの間で締結した売買契約に関して行う次に記述する行為のうち、宅地建物取引業法 (以下この問において 「法」 という。) の規定に違反するものはどれか。


1 Aは、宅地建物取引業者でないBとの間で建築工事完了前の建物を5,000万円で販売する契約を締結し、法第41条に規定する手付金等の保全措置を講じずに、200万円を手付金として受領した。


2 Aは、宅地建物取引業者でないBとの間で建築工事が完了した建物を5,000万円で販売する契約を締結し、法第41条の2に規定する手付金等の保全措置を講じずに、当該建物の引渡し前に700万円を手付金として受領した。


宅建業者が自ら売主となり、かつ買主が宅建業者でない場合、宅建業者は、手付金等の保全措置を講じる前には、工事完了前の物件の場合、代金額の5%を超え又は 1,000万円を超える手付金等を受領してはならず、工事完了後の物件の場合は、代金額の10%を超え又は1.000万円を超える手付金等を受領してはなりません。


1番は、200万円なので問題なし。違反しません。
2番は、700万円で工事完了後のため、10%を超えています。よって違反。正解肢。


(参考過去問)
宅地建物取引業者は、工事完了前である建物の売買で自ら売主となるものに関しては、一定の保全措置を講じた後でなければ、宅地建物取引業者でない買主から手付金等を受領してはならないが、受領しようとする手付金等が代金の額の5/100以下であり、かつ、1.000万円以下であるときは、この限りでない。(59-48-1) ○


3 Aは、宅地建物取引業者でないBとの間で建築工事完了前の建物を1億円で販売する契約を締結し、法第41条に規定する手付金等の保全措置を講じた上で、1,500万円を手付金として受領した。


宅建業者が自ら売主となり、かつ、買主が宅建業者でない場合、宅建業者は代金額の20%を超える手付を受領してはなりません。


20%を超えるですから、本肢は問題なし。


4 Aは、宅地建物取引業者であるBとの間で建築工事が完了した建物を1億円で販売する契約を締結し、法第41条の2に規定する手付金等の保全措置を講じずに、当該建物の引渡し前に2,500万円を手付金として受領した。


8種規制は、宅建業者が売主の代理や媒介を行う場合や、買主が宅建業者の場合には、一切規制はありませんので、注意して下さい。相手もプロだから保護する必要なし。


8種規制は、宅建業者が自ら売主となる場合のみです。


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者である買主Bと建物の売買契約を締結する場合に、AはBと売買契約を締結し、代金の額の10分の3の金額を手付として受領した。宅地建物取引業法の規定に違反する。(18-38-1) これは、相手が宅建業者なので、問題なしの引っかけ。 ×




平成20年 宅建試験過去問 問42 宅地建物取引業法~ 業者に対する規制

【問42】 次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。


1 宅地建物取引業者は、販売予定の戸建住宅の展示会を実施する際、会場で売買契約の締結や売買契約の申込みの受付を行わない場合であっても、当該会場内の公衆の見やすい場所に国土交通省令で定める標識を掲示しなければならない。


宅建業者は、事務所等及び事務所等以外の国土交通省令で定めるその業務を行う場所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める一定の事項を記載した標識を掲げなければなりません。


その場所で、宅建業を行っているのかどうかがわかるように、看板(標識)を掲示しておけということです。簡単に言えば、モグリ営業の防止です。


標識は契約行為が行われる可能性がなくても、掲げなければいけません。お客さんが、たくさんくる場所ですから、そこでどんな仕事をしているのかを、お客さんに分かるようにするためだからです。


よって ○


(参考過去問)
宅地建物取引業者は、一団の宅地の分譲を行う案内所において宅地の売買の契約の締結を行わない場合には、その案内所に国土交通省令で定める標識を掲示しなくてもよい。(18-42-4) ×


2 宅地建物取引業者は、その事務所ごとに、その業務に関する帳簿を備え、取引の関係者から請求があったときは、閲覧に供しなければならない。


宅建業者は、国土交通省令の定めるところにより、その事務所ごとに業務に関する帳簿を備え、取引のあった都度一定の事項を記載しなければなりません。また、その業務に関する帳簿は、各事業年度の末日をもって閉鎖するものとし、閉鎖後は「5年間保存」しなければなりません。


帳簿には、取引の相手方等の個人情報も記載されています。宅建業者やその従事者には守秘義務もあるので、帳簿を閲覧させることはできませんし、請求があっても閲覧させる必要もありません。よって ×


3 宅地建物取引業者は、主たる事務所には、設置しているすべての事務所の従業者名簿を、従たる事務所には、その事務所の従業者名簿を備えなければならない。


宅建業者は、国土交通省令の定めるところにより、その事務所ごとに、従業者名簿を備えて、一定の事項を記載しなければならず、取引関係者からの請求があったときは、宅建業者は従業者名簿をその者の閲覧に供しなければなりません。


また、その従業者名簿は最終の記載をした日から10年間保存する必要があります。


事務所ごとのため、×(日本語としては、○かな?という感じですが、問題の趣旨として誤りです)


4 宅地建物取引業者は、その業務に従事させる者に、従業者証明書を携帯させなければならないが、その者が非常勤の役員や単に一時的に事務の補助をする者である場合には携帯をさせなくてもよい。


宅建業者は、国土交通省令の定めるところにより、従業者にその従業者であることを証する証明書を携帯させなければ、その者を業務に従事させてはならず、従業者は、取引関係者の請求があったときは、その証明書を提示しなければなりません。


その従業者が、非常勤の役員や単に一時的に事務の補助をする者であっても、
同じです。よって ×


参考過去問
宅地建物取引業者は、その業務に従事する者であっても、アルバイトとして一時的に事務の補助をする者については、従業者名簿に記載する必要はない。
(12-42-3) ×




平成20年 宅建試験過去問 問43 宅地建物取引業法~ 報酬

【問43】 宅地建物取引業者A及び宅地建物取引業者B (共に消費税課税事業者) が受領する報酬に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、借賃には、消費税相当額を含まないものとする。


1 居住用不動産の媒介
Aが単独で行う居住用建物の貸借の媒介に関して、Aが依頼者の一方から受けることができる報酬の限額は、当該媒介の依頼者から報酬請求時までに承諾を得ている場合には、借賃の1.05か月分である。


居住用建物の賃貸借の媒介の場合のみは、貸主・借主双方の依頼者1人から受領できる限度額は、基準額(借賃の1ヵ月分)の2分の1までになります。


しかし、居住用建物でも、媒介の依頼を受けるに当たって当事者(貸主か借主)の承諾を得れば、片方から、最大1ヶ月分まで受領できます。


承諾は、依頼者から報酬請求時までに得ている場合ではなく、媒介の依頼を受ける最初に得る必要があります。 ×


(参考過去問)
アパートの賃貸借の媒介に関して依頼者の一方から受けることのできる報酬の額は、当該媒介の依頼を受けるに当たって当該依頼者の承諾を得ている場合を除き、借賃の1ヶ月分の1/2に相当する金額以内である。(60-44-3)○


2 報酬の割合
Aが単独で行う事業用建物の貸借の媒介に関して、Aが依頼者の双方から受ける報酬の合計額が借賃の1.05か月分以内であれば、Aは依頼者の双方からどのような割合で報酬を受けてもよい。


依頼者1人から受け取れる金額は、借賃の1ヵ月分までです。
非居住用建物、宅地の貸借の媒介では、借賃の一月分の1.05倍以内であれば、依頼者の双方からどのような割合で報酬を受けてもかまいません。


3 賃貸借において、権利金の授受がある場合
Aが単独で貸主と借主の双方から店舗用建物の貸借の媒介の依頼を受け、1か月の借賃25万円(消費税額及び地方消費税額を含む。)、権利金315万円(権利設定の対価として支払われるもので、返還されない。消費税額及び地方消費税額を含む。)の契約を成立させた場合、Aは依頼者の双方から合計で30万円の報酬を受けることができる。


居住用建物を除く賃貸借の媒介・代理に際して、「権利金の授受」があるときは、1ヵ月分の借賃を基準額とする報酬額の計算によらないで、その権利金の額を取引価額とみなして、売買の基準額の計算方法で、報酬の限度額を計算することができます。


権利金とは、名目のいかんを問わず、権利設定の対価(見返り)として支払われる金銭であって、借主に返還されないものを言います。
いわば、賃借権という権利を買い取った形のため、売買契約と同じ計算方法を認めました。


1、権利金の金額
315万円には消費税相当額が含まれているので、
315万円×100/105=300万円


2、依頼者の一方から受ける報酬の限度額を求める
売買代金200万円超~400万円以下の場合

売買代金×4%+2万円
300万円×100/105+2万円=14万円


消費税 14万円×5/100=7,000円 
合計 147,000円×2=片方から294,000円までになります。
よって ×
 

(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、単独で又は宅地建物取引業者Bと共同して店舗用建物の賃貸借契約の代理又は媒介業務を行う際の報酬に関して、Aが、単独で貸主と借主双方から媒介を依頼され 1カ月当たり借賃50万円、権利金1.000万円(権利設定の対価として支払われる金銭であって返還されないもの)の契約を成立させた場合、双方から受けることのできる報酬額の合計は50万円以内である。(15-44-2) ×


4 複数業者の介在
Aは売主から代理の依頼を、Bは買主から媒介の依頼を、それぞれ受けて、代金4,000万円の宅地の売買契約を成立させた場合、Aは売主から264万6,000円、Bは買主から132万3,000円の報酬をそれぞれ受けることができる。


ちなみに、業者が何人取引に関与しても報酬の総額は変わりません。それは、そうですよね。業者が2人関与したら報酬が倍になるのでは、依頼者はたまったものではありません。


したがって、業者が複数関与している事例では、報酬の総額が、基準額の2倍以内の範囲に収まるようにして、後は代理か媒介なのかにより、上限額を考えていきます。


1、依頼者の一方から受ける報酬の限度額を求める
4,000万円×3%+6万円=126万円


2、消費税等相当額を求める
126万円×5/100=6万3千円


合計 126万円+6万3千円=132万3千円


売主、買主からABが受領する報酬の合計額はこの2倍以内になります。264万6,000円以内でなけれなりません。 よって ×




平成20年 宅建試験過去問 問44 宅地建物取引業法~ 保証協会

【問44】 宅地建物取引業保証協会 (以下この問において「保証協会」という。) 又はその社員に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


1 弁済を受けることができる金額
300万円の弁済業務保証金分担金を保証協会に納付して当該保証協会の社員となった者と宅地建物取引業に関し取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、6,000万円を限度として、当該保証協会が供託した弁済業務保証金から弁済を受ける権利を有する。


宅建業に関する取引により、生じた債権を持っているお客さんが、弁済業務保証金から、還付を受けることができる金額の限度額は、その宅建業者が社員で無いとしたら供託すべき営業保証金に相当する額の範囲です。


例えば、90万円の弁済業務保証金分担金を納付して、保証協会の社員となった者は、主たる事務所は1ヶ所で、その他の事務所が1ヶ所のはずですから、営業保証金に相当する1,500万円を限度として、還付を受けることができます。


主たる事務所の60万円を引いて、従たる事務所の数を算出すると、
(300-60)÷30万円=8
事務所の数は、「主たる事務所1+従たる事務所8」です。


弁済を受けることができる金額は営業保証金を供託していた場合と同じです。


主たる事務所 1,000万円
従たる事務所 500万円×8=4,000万円


合計5,000万円が限度です。したがって6,000万円とする本肢は ×

 
(参考過去問)
本店と3ケ所の支店を有する宅地建物取引業者A(甲県知事免許、昨年12月1日営業開始)が、今年4月1日宅地建物取引業保証協会に加入し、弁済業務保証金分担金を納付したが、その後同年7月1日、Bから、同年3月1日のAとの不動産取引により債権が生じたとして、弁済業務保証金の還付請求があった。この場合、Aの納付した弁済業務保証金分担金は150万円であるが、Bが保証協会から弁済をうけることができることができる額は最高2,500万円である。(6-46-2) 


150万円-60万円)÷30万円=4
1,000万円+500万円×4=2,500万円 で ○


2 還付により弁済業務保証金に不足が出たとき(還付充当金
保証協会は、弁済業務保証金の還付があったときは、当該還付に係る社員又は社員であった者に対し、当該還付額に相当する額の還付充当金を主たる事務所の最寄りの供託所に供託すべきことを通知しなければならない。


弁済業務保証金の還付が実際に行われたことで、弁済業務保証金が政令で定める額より不足したときは、保証協会は、国土交通大臣から還付の通知を受けた日から2週間以内に、還付された額に相当する弁済業務保証金を供託所に供託する必要があります。


そのため、保証協会は社員または社員だった者に、還付額に相当する金額(還付充当金)を、保証協会に納付すべきことを通知する必要があります。


社員または社員だった者は、通知を受けた日から2週間以内に、通知された額と同額のお金を保証協会に納付する必要があります。
これを還付充当金と言います。

これを怠ると、社員である業者は社員の地位を失います。


保証協会に納付すべきことを通知する必要がありますので、本肢は ×


(参考過去問)
保証協会から還付充当金の納付の通知を受けた社員は、その通知を受けた日から2週間以内に、その通知された額の還付充当金を当該保証協会に納付しなければならない。(18-44-3) ○


3 特別弁済業務保証金分担金の納付
保証協会の社員は、保証協会から特別弁済業務保証金分担金を納付すべき旨の通知を受けた場合で、その通知を受けた日から1か月以内にその通知された額の特別弁済業務保証金分担金を保証協会に納付しないときは、当該保証協会の社員の地位を失う。


還付が行われた場合、まずは保証協会が還付された金額を、供託所に供託しなければなりません。
そして、その後に宅建業者から保証協会に充当させるのです。


しかし、宅建業者が倒産や夜逃げをしてしまいますと回収できません。経理に穴が開きます。
そこで、保証協会は、事故を起こした宅建業者が還付充当金を、納付しなかったときのために弁済業務保証金準備金というお金を積み立てて置くことができます。


これは、あくまでも供託の準備金です。ここからお客さんに直接弁済されることはありません。


保証協会は、弁済業務保証金準備金を充てても、まだ供託額に不足する場合、社員(業者達)に対して特別弁済業務保証金分担金の納付を通知できます。会費の臨時徴収です。


社員はこの通知を受けた日から1ヶ月以内に、その特別弁済業務保証金分担金を協会に納めなければなりません。この納付を怠ると社員たる地位を失います。よって ○


宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業保証協会に加入している場合に関して、Aが、保証協会から特別弁済業務保証金分担金を納付すべき旨の通知を受けた場合で、その通知を受けた日から2週間以内に、通知された額の特別弁済業務保証金分担金を保証協会に納付しないとき、Aは、社員の地位を失う。(12-45-3) ×


4 社員の地位を失った場合の営業保証金の供託
 宅地建物取引業者は、保証協会の社員の地位を失ったときは、当該地位を失った日から2週間以内に、営業保証金を主たる事務所の最寄りの供託所に供託しなければならない。


宅地建物取引業者は,保証協会の社員の地位を失ったときは,その地位を失った日から1週間以内に,営業保証金を主たる事務所の最寄りの供託所に供託しなければなりません。1週間ですから ×


(参考過去問)
宅地建物取引業保証協会に加入している宅地建物取引業者Aは、保証協会の社員の地位を失ったときは、当該地位を失った日から2週間以内に、営業保証金を本店のもよりの供託所に供託しなければならない。(15-42-4) ×




平成20年 宅建試験過去問 問45 宅地建物取引業法~ 罰則

【問45】 宅地建物取引業者A (甲県知事免許) に対する監督処分に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。


1(両罰規定)
Aの専任の取引主任者が事務禁止処分を受けた場合において、Aの責めに帰すべき理由があるときは、甲県知事は、Aに対して指示処分をすることができる。


取引主任者が取引主任者としての事務に関して、著しく不当な行為をした場合(例えば、主任者証を提示しないで重要事項を説明した)、取引主任者本人が指示処分や事務禁止処分を受けることがありますが、取引主任者を雇っている宅建業者にも責任があれば、宅建業者に対しても指示処分ができます。


監督する責任があるからです。
監督処分は、業者と取引主任者の両方同時でもできます。よって ○


(参考過去問)
宅地建物取引業者A(法人)が受けている宅地建物取引業の免許の取消しに関して、Aの取締役かつ取引主任者であるEが、取引主任者の事務に関し1年間の事務禁止の処分を受けた場合で、Aの責めに帰すべき理由があるとき、情状のいかんにかかわらず、このことを理由としてAの免許が取り消されることはない。(10-31-4)×


2 聴聞を行わなくても監督処分ができる場合
甲県知事は、Aの事務所の所在地を確知できないときは、直ちにAの免許を取り消すことができる。


以下の2つに該当する場合は、聴聞を行わなくても監督処分ができます。
ア.聴聞がいつ開かれると、通知をしたにもかかわらず、その者又は代理人が正当な理由がなくて、聴聞期日に出頭しない場合。


イ.その処分を受ける者が所在不明で、通知ができず、かつ、聴聞の期日等の公示をした日から30日が経過しても所在が判明しないとき。


言い訳をしに来なくて、どこにいるかも分からないのでは、仕方がないからです。


ちなみに、知り合いの不動産会社の社長で聴聞の日に合コンにいったのがいました。本当の話しです。結果ですか?一発で免許取消です。笑った・・。


通知ができず、かつ、聴聞の期日等の公示をした日から30日が経過しても所在が判明しないときなので ×


3 免許取り消し事由
Aが宅地建物取引業法の規定に違反したとして甲県知事から指示処分を受け、その指示に従わなかった場合、甲県知事は、Aの免許を取り消さなければならない。


業務停止処分事由のどれかに該当し、情状が特に重いとき又は業務停止処分に違反したとき免許取消。情状が特に重い場合にのみ、免許取消し処分になります。よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、建物の売買に関し広告をし、又は注文を受けた場合の取引態様の明示に関して、Aは、取引態様の別を明示すべき義務に違反する広告をした場合、業務停止処分の対象になることがあり、情状が特に重いとき、免許を取り消される。(10-34-1) ○


4 広報による告知
甲県知事は、Aに対して指示処分をした場合には、甲県の公報により、その旨を公告しなければならない。


また、免許権者である国土交通大臣、都道府県知事は、免許を受けた業者に対して、業務停止処分、免許取消処分を行った場合は、国土交通省令の定めるところにより、その旨を公告しなければなりません。
指示処分の場合、公告義務はありません。

この公告は都道府県の公報ですることになっています。広くみんなに、免許の取り消しをしたことを知らせて、モグリ営業などを防止するためです。
よって ×


(参考過去問)
甲県知事の免許を受けた宅地建物取引業者Aの免許の取消しに関して、甲県知事は、Aが不正の手段により免許を取得したとして、その免許を取り消したときは、その旨を甲県公報に公告しなければならない。(6-50-4) ○




平成20年 宅建試験過去問 問46 住宅金融支援機構法

【問46】 独立行政法人住宅金融支援機構 (以下この問において「機構」という。) に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


1 住宅融資保険
機構は、民間金融機関により貸付けを受けた住宅ローン債務者の債務不履行により元利金を回収することができなかったことで生じる損害をてん補する住宅融資保険を引き受けている。


機構が民間住宅ローンについて保険を行うことにより、中小金融機関をはじめとする民間住宅ローンの円滑な供給を促進します。これを、住宅融資保険業務といいます。 ○
 

2 直接融資業務
機構は、災害復興融資、財形住宅融資、子育て世帯向け ・ 高齢者世帯向け賃貸住宅融資など、政策上重要で一般の金融機関による貸付けを補完するための融資業務を行っている。


機構では原則として、住宅資金の直接融資は廃止して、災害関連、都市居住再生等の一般の金融機関による融通が困難な分野に限り行うこととします。


災害関連等一般の金融機関の融資が困難な分野に限って、限定的な直接融資を行います。以下、機構が直接融資を行うことができるケースです。
1、災害で家をなくした人が新しい家を建設、購入する場合
2、災害で家が壊れた人が家を補修する場合
3、阪神淡路大震災に対処するための法律の規定による貸付
4、高齢者や子供に適した良好な住宅性能を有する賃貸住宅を建設する場合
5、高齢者に適した良好な住宅性能を有する住宅に改良する場合
6、マンションの共用部分の改良に必要な場合
よって ○です。


(参考過去問)
機構は、子どもを育成する家庭又は高齢者の家庭に適した良好な居住性能及び居住環境を有する賃貸住宅の建設に必要な資金の貸付けを業務として行う。(19-46-2) ○


3 団体信用生命保険
機構は、あらかじめ貸付けを受けた者と一定の契約を締結し、その者が死亡した場合に支払われる生命保険金を当該貸付に係る債務の弁済に充てる団体信用生命保険を業務として行っている。


機構は、貸付けを受けた者とあらかじめ契約を締結して、その者が死亡した場合(重度障害も含む)に支払われる生命保険の保険金・生命共済の共済金を、当該貸付けに係る債務の弁済に充当することもできます。


機構の窓口業務では、これを「団体信用生命保険」として取り扱っています。よって ○


4 元利金の支払い方法の変更
機構は、貸付けを受けた者が景況の悪化や消費者物価の上昇により元利金の支払が困難になった場合には、元利金の支払の免除をすることができる。


機構は、一定の場合に、貸付けの条件の変更、延滞元利金の支払い方法の変更を変更することはできます。ただ、元利金の支払の免除をするという規定はありません。よって ×


住宅金融支援機構法は法改正があってから間がないので、過去問のみというわけにはいきません。


ただ、4番の景況の悪化や消費者物価の上昇により元利金の支払が困難になった場合には、元利金の支払の免除をするという規定などあるわけないですよね?それでは、今の時期ローンの免除をしていますか?
だから、考えて答えを導き出すことが大事です。




平成20年 宅建試験過去問 問47 景品表示法

【問47】 宅地建物取引業者が行う広告等に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約の規定を含む。) によれば、正しいものはどれか。


不当表示(ウソや大げさな広告)は禁止されます。


不当表示になるかどうかは、不動産の表示に関する公正競争規約に違反するかどうかで判断します。


「不動産の表示に関する」公正競争規約は、次のように定めています。


1 交通機関とその所要時間
最寄りの駅から特定の勤務地までの電車による通勤時間を表示する場合は、通勤時に電車に乗車している時間の合計を表示し、乗換えを要することや乗換えに要する時間を含んでいないことを表示する必要はない


1.電車、バス等の交通機関は、現に利用できるものを表示し、特定の時期にのみ利用できるものはその利用できる時期を明らかにして表示すること。


2.新設予定の駅又は停留所は、その路線の運行主体が「公表」したものに限り、その新設予定時期を明らかにして表示することができる。


3.電車による通勤時間を表示する場合、通勤時に電車に乗車している時間の合計、乗換えを要するときは、その旨を表示しなければなりません


4.自動車による所要時間は、道路距離を明らかにして、走行に通常要する時間を表示すること。よって ×


2 取引態様
新聞広告や新聞折込チラシにおいては、物件の面積や価格といった、物件の内容等を消費者に知ってもらうための事項を表示するのに併せて、媒介、売主等の取引態様も表示しなければならない。


取引態様は、「売主」、「貸主」、「代理」、又は「媒介(仲介)」の別を、これらの文言を用いて表示すること。 ○


3 表示の修正
インターネット広告においては、最初に掲載する時点で空室の物件であれば、その後、成約済みになったとしても、情報を更新することなく空室の物件として掲載し続けてもよい。


宅建業者は、不動産の取引について、継続して広告その他の表示をする場合に、その広告その他の表示の内容に変更があったときは、速やかに修正し、又はその表示を取りやめなければなりません。よって ×


(参考過去問)
Aは、自社所有の10区画の宅地の販売に当たり、インターネットを利用する方法で1カ月を販売期間とする旨の広告をしたところ、販売開始1週間で8区画を売却したが、販売期間中の表示の一貫性を考慮し表示の更新は行わなくてもよい。(13-47-3) ×


4 特定事項の表示義務
販売しようとしている売地が、都市計画法に基づく告示が行われた都市計画道路の区域に含まれている場合、都市計画道路の工事が未着手であれば、都市計画道路の区域に含まれている旨の表示は省略できる。


宅建業者は、一般消費者が通常予期することができない不動産の地勢、形質、立地、環境等に関する事項、又は取引の相手方に著しく不利益な一定の取引条件については、見やすい場所に、見やすい大きさ、見やすい色彩の文字により、分かりやすい表現で明瞭に表示しなければなりません。よって ×




平成20年 宅建試験過去問 問48 宅地建物の統計

【間 48】 宅地建物の統計等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


1 平成20年地価公示(平成20年3月公表)によれば、地方圏全体の平成19年の1年間の地価変動率は、商業地がマイナス1.4%で4年連続して下落幅が縮小したのに対し、住宅地はマイナス1.8%となり、前年に比べて下落幅が拡大した。


地価公示とは、土地鑑定委員会が公示した都市計画区域内を原則とした標準地の地価のことです。


要するに土地の値段が上がったか下がったかということですが、これは、国土交通省が公表しています。


平成20年の地価公示では、地方圏の商業地・住宅地とも、地価は下落していますが、ともに下落幅は縮小しています。よって ×


○平成20年3月の地価公示
住宅地、全国 1.3%上昇、三大都市圏 4.3%上昇、地方圏 1.8%下落
商業地、全国 3.8%上昇、三大都市圏 10.4%上昇、地方圏 1.4%下落


2 建築着工統計(国土交通省)によれば、平成19年度の新設住宅着工戸数は約104万戸で、対前年度比では約2.9%増となった。


平成19年度の新設住宅着工戸数は約104万戸 (1,035,598戸、対前年度比19.4%減)となり、5年度ぶりの減少。


よって ×


3 平成20年版土地白書(平成20年6月公表)によれば、平成19年の売買による土地所有権移転登記の件数は全国で141万件となり、2年連続の上昇となった。


平成19年の土地所有権移転登記の件数は約141万件で、前年の155万件から
大幅に減少し、平成16年から4年連続の減少です。増加は15年のみです。
よって ×


(参考過去問)
土地白書(平成18年6月公表)によれば、全国の売買による土地の所有権移転登記の件数は、平成9年から平成16年まで、毎年前年比で増加を続けている(12-46-2) ×
 

4 平成18年度法人企業統計年報(財務省)によれば、平成18年度における不動産業の経常利益は約3兆5,000億円であり、 3年連続して増益となった。


平成18年度における不動産業の経常利益は、約3兆3,500億円、3年連続の増益でした。よって ○


平成17年度、2兆3.324億円(前年比7.6%の増加)
平成18年度、3兆4,648億円(前年比48.5%の増加)
平成19年度、3兆4.265億円(前年比マイナス1.1%)




平成20年 宅建試験過去問 問49 土地

【問49】 土地の形質に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


1 等高線の密度
地表面の傾斜は、等高線の密度で読み取ることができ、等高線の密度が高い所は傾斜が急である。


等高線。何か懐かしいですね。
等高線が密なところは、地形の傾斜が急なところですから、がけ崩れの恐れなどがあります。
よって ○


(参考過去問)
形図で見ると、急傾斜地では等高線の間隔は密になり、傾斜が緩やかな土地では等高線の間隔は疎になっている。(15-49-4) ○


2 扇状地
扇状地は山地から平野部の出口で、勾配が急に緩やかになる所に見られ、等高線が同心円状になるのが特徴的である。


同心円状とは、うずまき型の等高線です。
扇状地は、山地から平野部の出口付近で、勾配が急に緩やかになる所に見られ、傾斜の緩い扁平な円錐形状の地形を形成しています。
よって、等高線は、山地から平野部への出口を頂点とする同心円状で表されます。 ○


3 等高線の向き
等高線が山頂に向かって高い方に弧を描いている部分は尾根で、山頂から見て等高線が張り出している部分は谷である。


山頂に向かって、標高が高い方に弧を描いています。
本肢は説明が逆のため、×。


4 河川
等高線の間隔の大きい河口付近では、河川の氾濫により河川より離れた場所でも浸水する可能性が高くなる。


等高線の間隔が大きく、土地の傾斜が少ない河口付近では、河川が氾濫当然、段差がないわけですから、河川より離れた場所でも浸水する可能性が高くなります。よって ○




平成20年 宅建試験過去問 問50 建物

【問50】 建築物の構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


1 建築物の高さが60mを超える場合、必ずその構造方法について国土交通大臣の認定を受けなければならない。


高さが60mを超える建築物は、下記両方に適合する必要があります。
1、高さ60m超の建築物の安全上必要な構造方法に関して、政令で定める技術的基準に適合するものであること。


2、その構造方法は、政令で定める基準に従った構造計算によって安全性が確かめられたものとして国土交通大臣の認定を受けたものであること。よって ○


(参考過去問)
高さが60mを超える建築物を建築する場合、国土交通大臣の認定を受ければ、その構造方法を耐久性等関係規定に適合させる必要はない。(19-50-4) ×


2 階数が2以上又は延べ面積が50平方メートルを超える木造の建築物においては、必ず構造計算を行わなければならない。


3階建て以上の設計図書の作成にあたっては、構造計算によって、その構造が安全であることを確かめる必要があります。よって ×


(参考過去問)
階数が2である木造の建築物に関する設計図書の作成にあたっては、構造計算によって、その構造が安全であることを確かめなければならない。(63-1-2) ×


3 建築物に異なる構造方法による基礎を併用した場合は、構造計算によって構造耐力上安全であることを確かめなければならない。


建築物には、原則として異なる構造方法による基礎を併用してはなりません。しかし、構造計算又は実験によって、構造耐力上安全であることが確かめられた場合は除きます。よって ○


(過去問)
建築物には、常に異なる構造方法による基礎を併用してはならない。(7-21-2) ×


4 高さが20m以下の鉄筋コンクリート造の建築物の構造方法を国土交通大臣の認定を受けたプログラムによってその安全性を確認した場合、必ず構造計算適合性判定が必要となる。


構造計算適合性判定
20m以下の鉄筋コンクリート造の建築物のうち、国土交通大臣の指定する建築物は、政令で定める基準に従った構造計算で「国土交通大臣が定めた方法によるもの」又は「国土交通大臣の認定を受けたプログラムによるもの」により確かめられる安全性を有することが必要です。
微妙な問題ですが、2番目の肢が明確に正解肢です。よって ○






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