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宅建業者が悪いことをしたら
宅建業者への指示処分
業者の業務停止処分
業者の免許取消処分
取引主任者に対する処分


宅建業者が悪いことをしたら

宅建業者の監督・罰則処分とは


皆さんの日常生活でも、交通違反を犯すと、免許停止や免許取消などペナルティがありますよね。これを、「行政処分」といいます。行政によるペナルティです。それと同じように、宅建業法でも、一定の違反を犯すと行政処分があります。それが、「監督処分」です。


また、交通事故で他人を死傷させると、刑法上の業務上過失致死傷罪などで懲役や罰金になることがありますが、宅建業法でも一定の違反を犯すと、行政処分の他に、刑法上の懲役や罰金になることがあります。それが、「罰則」です。


要するに、宅建業者が悪いことをすると、行政上の罰である監督処分と、刑法上の罰である罰則処分とがあります。


主に、行政上の処分である監督処分をお話します。


1. 監督処分の概要


監督処分(行政処分)は全部で6種類あります。


次のように、宅建業者に対するものが3つ、取引主任者に対するものが3つになります。3つずつですね。


ア.宅建業者に対する監督処分

1. 指示処分
2. 業務停止処分
3. 免許取消処分


イ.取引主任者等に対する監督処分

1. 指示処分
2. 事務の禁止処分
3. 登録の消除処分





宅建業者への指示処分

宅建業者に対する監督処分


宅建業者に対する監督処分は、指示処分、業務停止処分、免許取消処分があります。指示処分→業務停止処分→免許取消処分の順番で、重い処分になります。


1. 指示処分 

◎指示処分というのは、こうしなさい。若しくは、こうするな。と命令(指示)をすることです。指示処分ができるのは、「免許権者」又は、「当該(とうがい)都道府県知事」です。


免許権者というのは、解りますよね。宅建業者に免許を与えた、国土交通大臣又は都道府県知事です。当該都道府県知事というのは、宅建業者が悪いことを行った都道府県の知事です。つまり、指示処分に該当する行為が行われた場所を管轄する、知事のことです。


例えば、大臣免許を受けた業者が、埼玉県で指示処分に該当する行為を行った場合は、国土交通大臣若しくは埼玉県知事が、指示処分をすることが出来ます。


また、指示処分は「できる」です。一定の行為に該当しても、処分をするかどうかは任意です。


指示処分は、次の場合に、該当した場合にすることができます。


◎宅建業者が、業務に関し、取引の関係者に損害を与えたとき、又は損害を与えるおそれが大であるとき。


過去問

宅地建物取引業者が、その業務に関し、取引の関係者に損害を与えるおそれが大であるときは、監督処分を受けることがある。(53-37-1)






業者の業務停止処分

業務停止処分


次に重い処分である、「業務停止処分」とは、「1年以内の期間を定めて、業務の全部又は一部の停止」を命じることです。


業務の停止処分を受けている期間中は、取引の準備のために広告を行うことなども停止です。売買・交換・賃借の広告の掲載行為など、とにかく業務は全て停止です。


業務停止処分ができるのも、「免許権者」又は、「当該都道府県知事」です。指示処分と同じです。


過去問

宅地建物取引業者の広告に関して、宅地建物取引業者が宅地建物取引業法第65条第2項の規定による業務停止の処分を受けた場合、宅地建物の販売をすることはできないが、当該処分期間経過後の販売に関し、あらかじめ広告をすることはできる。(5-42-3)


ヒント 広告をすることも、全て停止です。


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業者の免許取消処分

免許取消処分


免許取消処分とは、免許を返せと命令することです。一番重い処分ですね。


なお、免許取消処分を受けても、宅建業者であった者、又はその一般承継人(相続人や合併した会社)は、自分達が締結した契約に基づく、「取引を結了する目的の範囲内」(つまり、未処理の契約の後始末をする範囲内)では、なお宅建業者であるとみなされて、その範囲内に限って宅建業ができます。つまり、無免許営業にはなりません。


例えば、契約を結ぶのを待っているお客さんがいて、免許取消しになったから、契約が結べませんでは、お客さんが困ってしまいますので、取引を結了する目的の範囲内の業務は行ってもよいことにしたのです。


過去問

宅地建物取引業者がその免許を取り消されてもなお宅地建物取引業者とみなされる場合がある。(50-34-3)


ヒント お客さんに不便をかけないようにする目的です。






取引主任者に対する処分

取引主任者に対する指示処分


さて、業法は本日で終わりです。最後に皆さんが目指している、取引主任者が悪いことをした場合のお話です。するなよ。


指示処分は業者と同じです。こうしなさい。若しくは、こうするな。と命令をすることです。


指示処分ができるのは、「登録権者」又は、「当該都道府県知事」です。


登録権者は、主任者登録をした、都道府県知事です。当該都道府県知事というのは、主任者が悪いことを行った都道府県の知事です。


また、指示処分は「できる」です。一定の行為に該当しても、処分をするかどうかは任意です。


以上、全て、業者と同じです。指示処分は、次のどれかの場合にすることができます。


ア.宅建業者に対して、自己が専任の取引主任者として、従事している事務所以外の事務所の、専任の取引主任者である旨の表示をすることを許し、その業者がその旨の表示をしたとき。

要するに、他の会社に名義貸しを許して、会社がその名義を表示した場合です。


イ.他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義を使用して取引主任者である旨の表示をしたとき。

他人に名義貸しを許して、他人がその名義を表示した場合です。


ウ.取引主任者として行う事務に関し、不正または著しく不当な行為をしたとき。

注意点として、例えば、宅建業者が、誇大広告等の禁止の規定に違反した場合は、業務停止処分事由に該当します。しかし、たまたま従業員として、指示されてその業務を行った取引主任者に対しては、指示処分は出来ません。


主任者に対する指示処分は、「取引主任者として行う事務に関して、」不正または著しく不当な行為をすることが必要です。広告に関する事務を行うことは取引主任者として行う事務ではなく、宅建業者の業務だからです。


過去問

宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、その業務に関して広告をし、宅地建物取 引業法第32条 (誇大広告等の禁止)の規定に違反し、又は違反している疑いがある場合に関して、Aが同条の規定に違反した場合、甲県知事は、Aに対して業務の停止を命ずるとともに、実際に広告に関する事務を行った取引主任者に対して必要な指示をすることができる。(10-32-1)


ヒント 業務上の問題は、業者の義務です。


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