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業者8種規制のサイトマップ
業者が自ら売主になるときの、8種類の規制
自分の物以外は売るな
クーリングオフ
損害賠償の予定
ローン契約の制限
平成20年 宅建試験過去問 問39 宅地建物取引業法~ クーリング・オフ
平成20年 宅建試験過去問 問40 宅地建物取引業法~ 8種規制
平成20年 宅建試験過去問 問41 宅地建物取引業法~ 8種規制 手付金の保全措置等

業者が自ら売主になるときの、8種類の規制

宅建業者は、売買や交換など、色々な契約にタッチするわけですが、今回からは宅建業者が、「自ら売主になるときのみに適用される、8種類の規制」のお話です。


今からお話していく規定は、宅建業者が「自ら売主になり」かつ、相手方が宅建業者ではない場合に適用になります。全部で8つあるので「8種規制」とか「8つの制限」と呼ばれています。


何故こういった制限が出来たのかといいますと、宅建業者が自ら売主となり、買主が宅建業者でない場合は、プロの宅建業者と、アマチュアのお客さんとの関係になるからです。そのため、自ら売主となるプロの宅建業者を特別に規制して、アマチュアの買主をより保護するために、8種類の規制が作られました。宅建業法の目的そのままの規定です。しつこいようですが、宅建業法の目的は、以下のようになります。


★宅地建物取引業法の目的は、不動産取引のアマチュアであるお客さんを保護して、不動産の取引をスムーズに行うことです。そのために、プロの側である宅建業者を監督しやすいように、色々な規定を設けたのが、宅地建物取引業法です。


注意点は2つです。

1. 宅建業者が、自ら売主となる場合のみの規定です。媒介や代理を行う場合はまったく、適用されません。


2. 買主が宅建業者の場合は、適用されません。


これは、相手がアマチュアの場合に保護しようという規定です。相手もプロの宅建業者の場合は、保護する必要がないからです。


また、以下の場合でも、宅建業者Aには8種規制が適用されます。


業者A(売主=プロ)
↓媒介依頼
業者B → 買主(買主=アマチュア)


このときに、8種規制が適用されるのは、「Aのみ」です。自ら売主になるのはAだからです。宅建業者が売主の代理や媒介を行う場合や、買主が宅建業者の場合には、8種の規制は、一切適用がありません。




自分の物以外は売るな

自己の所有に属しない物件の売買制限


★宅建業者が自ら売主となり、かつ、買主が宅建業者でない場合には、宅建業者は、他人の所有に属する宅地建物、又は工事完了前の宅地建物について、売買契約(売買契約の予約を含む)を締結してはならない。


民法上は、自己の所有に属しない物件でも、売買をすることは自由でしたよね。他人物売買は有効だとお話しました。例えば、AはB所有の宅地を、自由にCに売却することが出来ます。しかし、本当の所有者Bが手放すつもりがなければ、結局のところ、買主Cは、その物件を取得することが出来ません。


そこで、プロの宅建業者とアマチュアのお客さんとの関係では、民法の原則を、一歩進めて、お客さんが有利になるように修正したものです。業者が自ら売主の場合は、自分の所有でない物件は、原則として売ってはいけませんという規制を作りました。移転出来ない危険があれば、プロとして取引をするなということです。これが「自己の所有に属しない物件の、売買制限」です。


自分の所有に属しないというのは、2つの意味があります。

ア.他人の所有物である場合。

他人の所有物である、宅地や建物を売ってはいけないのは、他人(本当の所有者)が手放すつもりがなければ、結局買主は、その物件を取得出来ないからです。


逆に言うと、他人が手放すつもりがあるのならば、他人の所有に属する宅地建物でも売ることが出来ます。つまり、宅建業者が、他人と既に物件の「買取契約を締結しているとき」は、他人の所有に属する宅地建物でも、お客さんに売ることが出来ます。


ただし、次のような場合は、他人と買取契約をしているとみなされますので、お客さんとの間で売買契約を締結しても、問題ありません。


ア-1 他人との物件の買取契約が、売買契約の予約の場合。

予約でも、他人に手放すつもりがあることは、明らかですから問題はありません。


所有者A(売主)

↓ ← ここが、契約済み若しくは予約済みであれば、問題なし。

宅建業者B →売買契約可能→ 買主、アマチュアのお客さん


過去問

宅地建物取引業者AがBから土地を取得して、宅地に造成し、自ら売主となって、Cに分譲する場合に関して、AB間の契約が売買の予約である場合、Aは、予約完結権を行使するまでの間は、宅地建物取引業者でないCと、売買契約を締結してはならない。(5-39-1)


ヒント 予約をしていれば、結構安心


×




クーリングオフ

事務所等以外の場所で行った、買受の申込みの撤回等(クーリングオフ)


★宅建業者が自ら売主となり、かつ、買主が宅建業者でない場合、「事務所等以外」の場所で、買い受けの申込み、又は、売買契約を締結した買主は、書面により、その申込みの撤回、又は売買契約の解除を行うことが出来ます。


衝動買いをしたときに、無条件でキャンセルできる制度を一般的にクーリングオフと言います。皆さんも聞いたことがありますよね。


ちなみに、民法にはクーリングオフという制度はありません。契約自由の原則により、買った方が悪いと言いたいわけです。厳しいですね、民法君は。つまり、これは、民法に規定がないということは、宅建業法上で特別に認められている制度、ということです。何のためですか?アマチュアの買主の保護のためですよ。段々理解出来てきましたか。借地借家法でお話したように、かけうどんの民法に対する、宅建業法上の特別規定です。つまり、きつねうどんですね。


プロの宅建業者と、アマチュアのお客さんとの関係では、「事務所等ではない場所」で買ったお客さんは、クーリングオフ、つまり、解約が出来ます。不動産は高額な買物ため、購入するときに、頭がパニックになるお客さんもいらっしゃいます。冷静さを欠いた衝動買いを避けよう、という趣旨ですね。


ちなみに、事務所等以外の場所で買った際に、後でクーリングオフ出来ないという特約を結んでいたとしても、買主はクーリングオフをすることが出来ます。このような特約は無効にしないと、クーリングオフ制度そのものの意味が無くなるからです。


とにかく、原則としては、全ての事務所等以外の場所で、買い受けの申込み、または売買契約を締結した買主は、クーリングオフをすることが出来ると覚えておいて下さい。


過去問

宅地建物取引業者Aが自ら売主となって宅地の売買契約を締結した場合における、宅地建物取引業法第37条の2の規定による売買契約の解除に関して、買主Bが宅地建物取引業者である場合、売買契約の締結が現地近くの喫茶店で行われても、Bは、当該契約を解除することができない。(5-41-1)


ヒント 相手もプロやね。





損害賠償の予定

損害賠償の予定額等の制限


★宅建業者が自ら売主となり、かつ、買主が宅建業者でない場合に、宅建業者は、債務不履行を理由とする、契約の解除に伴う損害賠償額を予定し、又は違約金を「定めるとき」は、これらを「合算した額が代金額の20%を超える」こととなる定めをしてはならず、これに反する特約は、代金額の20%を超える部分について無効になります。


民法上は、損害賠償額の予定等の額には、制限がありません。しかし、それを適用して、プロの宅建業者とアマチュアのお客さんとの間の、損害賠償額も無制限にすると、お客さんに不利になります。例えば、あえて非常に高額の損害賠償額を予定して、買主を必要以上にしばりつけようとすることなどを、防止する必要があります。


そこで、プロの宅建業者とアマチュアのお客さんの間では、宅建業者は、「損害賠償額の予定や違約金の合算額が、代金額の20%を超えるような定めが出来ない」という規定をおきました。


ちなみに、損害賠償額の予定や違約金とは、債務不履行をした場合に備えて、前もって決めておくお金のことを言います。損害賠償は文字通り損害があったときの賠償金、違約金はペナルティのことですね。しかし、実質的な意味は、同じものと思ってもらっていいですよ。


宅建業者が自ら売主となり、かつ、買主が宅建業者でない場合に、禁止されているのは、損害賠償額の予定と違約金の「合算額」が「代金額の20%を超える定め」です。代金額の20%ちょうどまでは問題ありません。別々に定めると、片方の金額を高くしたりして、法の抜け穴になる可能性がありますので、合算という形にしました。相手の承諾があっても、禁止です。


もしも、損害賠償額の予定と違約金の合算額が、代金額の20%を超える定めをしてしまった場合は、代金額の20%を「超える部分が無効」になります。


例えば、売買代金額が5.000万円の場合に、損害賠償の予定と違約金の合算額を1.500万円とする特約をしたとき、その特約全部が無効になるのではなく、代金額の20%(1.000万円)を超える部分(500万円)が無効になります。特約は1.000万円の部分までは、有効なので注意して下さい。


過去問

宅地建物取引業者Aは、宅地の分譲を行っているテント張りの現地案内所において、宅地建物取引業者でないBから宅地の購入の申込みを受け、自ら売主として、売買代金を4.000万円とする売買契約を締結した。この場合に、「Bが売買代金の支払いを履行できなかったときは、Bは、Aに対する損害賠償金として、既に支払い済の手付金 200万円を充当するほか、800万円を支払う」旨を特約した。宅地建物取引業法の規定によれば、有効である。(7-45-4)


ヒント 200万円と800万円ですと、1.000万円になります。200万円が無効です。


×




ローン契約の制限

宅地建物の割賦(かっぷ)販売契約の解除等の制限


★宅建業者が自ら売主となり、かつ、買主が宅建業者でない場合、割賦販売契約の賦払金(ふばらいきん=毎月のローンのこと)の支払い義務が履行されないときは、「30日以上」の相当の期間を定て、その支払いを書面で催告し、その期間内に支払義務が履行されないときでなければ、宅建業者は、賦払金の支払いの遅滞を理由として契約を解除し、または支払い時期の到来していない賦払金の、一括しての支払いを請求できず、これに反する特約は無効となる。~長いなぁ・・。


長い定めですが、まず、民法上は、ローンが1回でも滞れば、売主は債務不履行として、契約を解除することが出来ます。


また、まだ支払い時期の到来していない、残りのローン残金を、一括して払えと請求する特約を結ぶことも出来ます。民法でお話した「期限の利益の喪失」のお話です。滞納するような者は、信用が出来ないから、契約を解除するか、一活して、ローン分全額を支払えと言うことが出来るわけです。割賦販売とは、代金の支払を目的物の引渡し後、「1年以上の期間に渡り、2回以上に分割」して行うものです。


しかし、1回の賦払金の値段は小額ですし、不動産は値段が高くて、ローンの期間は長期に渡りますので、プロの宅建業者とアマチュアのお客さんに、民法の規定をそのまま適用することは、お客さんの保護に欠けます。


そこで、プロの宅建業者とアマチュアのお客さんとの関係では、買主が、ローンを支払わなかったからと言って、直ぐに契約を解除したり、支払い時期の来ていない残金を請求したりすることが、出来なくなっています。これが、「宅地耐建物の割賦販売契約の解除等の制限」です。


具体的には、まず、お客さんがローンを支払わないときに、業者が契約を解除したり残代金を請求したりするには、「30日以上の相当の期間を定めて書面で支払いを請求」する必要があります。


民法では、相当期間を定めて催告する必要があるという決まりですが、具体的に「30日以上」という長期の期間にしました。


また、民法上は口頭の催告でかまいませんでしたが、必ず「書面」によることにして、お客さん保護のために、民法より条件を厳しくしたのです。


なお、30日以上の相当の期間を定めて、書面で支払いを催告するという決まりに反する特約は無効になります。


過去問

宅地建物取引業者が自ら売主となる割賦販売の契約において、賦払金の支払い義務が履行されない場合は、30日以上の相当の期間を定めて支払いを催告した後でなければ、契約を解除し、又は残代金を請求することができないとされているが、催告する際には口頭のみで足りる。(52-36-4)


ヒント 書面で残せって、だから


×


というわけで、いくつか8種規制をお話してきましたが、要はアマチュアの買主を如何にして、保護するか。そのために民法の原則がどう修正されているのか、そこの理解が大事ですよ。




平成20年 宅建試験過去問 問39 宅地建物取引業法~ クーリング・オフ

【問39】 宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者でない買主との間で締結した宅地の売買契約について、買主が宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づき、いわゆるクーリング・オフによる契約の解除をする場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


1 買主Bは自らの希望により勤務先で売買契約に関する説明を受けて買受けの申込みをし、その際にAからクーリング・オフについて何も告げられずに契約を締結した。この場合、Bは、当該契約の締結の日から8日を経過するまでは、契約の解除をすることができる。


事務所等以外の場所で買った際に、その場所が買主から申し出た場所であっても、買主はクーリングオフをすることができます。


ただし、買主が申し出た場合の、買主の自宅または勤務先が事務所等に含まれます。この場合にクーリングオフできないのは、宅建業者を、買主が自ら自宅や勤務先に呼びつけたときは、申込みをしたいので、説明をして欲しいと心の準備をした上での行動であり、衝動買いとは言えないからです。


買主が申し出た喫茶店=クーリングオフ可
買主が申し出た買主の自宅や勤務先=クーリングオフ不可


よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aは、自ら売主となって宅地建物取引業者でないBに土地付き建物を売却した。この場合、AB間の売買契約が、Aの申出により、A主催の旅行先の温泉旅館の一室で締結されたものである場合は、Bは宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づいてAB間の売買契約を解除することができない。(59-42-2) ×


2 買主Cは喫茶店において買受けの申込みをし、その際にAからクーリング・オフについて何も告げられずに契約を締結した。この場合、Cは、当該契約の締結をした日の10日後においては、契約の解除をすることができない。


宅建業者は、クーリングオフができること、及びクーリングオフの方法について、書面を交付して買主に告げなければいけない法的義務はありません。


ただ、クーリングオフができることを、書面で買主に告げなかったときは、いつまでたっても、8日間が起算されませんので、買主は、いつまでも(買ってきてから8日間を過ぎても)クーリングオフができるということです。よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bと土地付建物の売買契約を締結した場合における、宅地建物取引業法第37条の2の規定による売買契約の解除に関して、Bがレストランにおいて買受けの申込みをし、当該場所において売買契約を締結した場合、Aが法第37条の2に規定する内容について書面で説明し、その説明の日から起算して8日を経過した場合は、Bは当該契約を解除することができない。(17-41-4) ○


3 買主Dはレストランにおいて買受けの申込みをし、その際にAからクーリング・オフについて書面で告げられ、契約を締結した。この場合、Dは、当該契約の締結をした日の5日後においては、書面を発しなくても契約の解除をすることができる。


クーリングオフできる場合、買主は書面でクーリングオフをする必要があります。


電話など口頭でクーリングオフの意思を伝えても、クーリングオフしたことにはなりません。言った言わないのトラブルになるからです。


書面でクーリングオフした場合、クーリングオフの効力が生じる時期は、書面を発信した時です。書面が宅建業者に到達(とうたつ)した時ではありません。少しでも、クーリングオフの時期を早めた方が買主の保護になるからです。


よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者でないAは、宅地建物取引業者Bに対し、Bが売主である宅地建物について、Aの自宅付近の喫茶店で、その買受けの申込みをした。この場合、Aは、申込みの撤回を書面により行う必要があり、その効力は、Aが申込みの撤回を行う旨の書面を発した時に生ずる。(13-44-2) ○


4 買主Eはホテルのロビーにおいて買受けの申込みをし、その際にAからクーリング・オフについて書面で告げられ、契約を締結した。この場合、Eは、当該宅地の代金の80%を支払っていたが、当該契約の締結の日から8日を経過するまでは、契約の解除をすることができる。


買主が物件の引渡しを受け、かつ代金全額を支払った場合クーリングオフできません。


物件の引渡しを受け、しかも代金まで全額払ったのは、よくよく考えた上での行動です。この場合は、例え事務所等以外の場所で買っていたとしても、もはや衝動買いとは言えないからです。


問題肢は、ホテルで申込し、代金80%の支払いです。よって解除できます。 ○


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと建物の売買契約を締結しようとし、又は締結した場合に関して、Bがホテルのロビーで買受けの申込みをし、3日後にBの自宅で売買契約を締結した場合、Bは、当該建物の引渡しを受け、かつ、その代金の全部を支払っているときでも、当該売買契約の解除をすることができる。(19-41-4) ×




平成20年 宅建試験過去問 問40 宅地建物取引業法~ 8種規制

【問40】 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと建物の売買契約を締結する場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法 (以下この問において 「法」 という。) 及び民法の規定によれば、正しいものはどれか。


1 手付金を受領できる額の制限等
Bが契約の履行に着手するまでにAが売買契約の解除をするには、手付の3倍に当たる額をBに償還しなければならないとの特約を定めることができる。


宅建業者が自ら売主となり、かつ買主が宅建業者でない場合、宅建業者は代金額の20%を超える手付を受領してはなりません。


また、受領した手付は、常に解約手付としての性質を有し、この解約手付の性質に反する特約で、買主に不利なものは無効です。


問題の肢は、買主ではなく売主の業者が不利になる特約のため有効です。○


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者でない買主Bとの間で、中古住宅及びその敷地である土地を、代金3,500万円、うち手付金500万円で売買契約を締結しようとする場合に関して、相手方が契約の履行に着手するまでは、Bは手付金のうち250万円を放棄して、またAは1,000万円を償還して、契約を解除することができる旨の定めをすることができる。
(15-41-1) ○


2 損害賠償の予定額等の制限
Aの違約によりBが受け取る違約金を売買代金の額の10分の3とするとの特約を定めることができる。


宅建業者が自ら売主となり、かつ買主が宅建業者でない場合に、宅建業者は、債務不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償額を予定し、又は違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金額の20%を超えることとなる定めをしてはならず、これに反する特約は代金額の20%を超える部分について無効になります。よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが自ら売主として、宅地建物取引業者でないBとの間で土地付建物の売買契約を締結した場合、当該契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、文は違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の10分の2を超える定めをしてはならない。(18-39-2) ○


3 事務所等以外の場所で行った、買受の申込みの撤回等(クーリングオフ)
Bから法第37条の2の規定に基づくいわゆるクーリング・オフによる売買契約の解除があった場合でも、Aが契約の履行に着手していれば、AはBに対して、それに伴う損害賠償を請求することができる。


クーリングオフは、衝動買いをした買主でも「無条件」にキャンセルを認める制度なので、お客さんがクーリングオフをしても、宅建業者は次のようなことはできません。


ア.買主に、損害賠償や違約金を請求すること。
イ.すでに受領した手付金などの、全部または一部を返還しないこと。


また、買主に不利な特約は無効です。
例えば、買主がクーリングオフしたとき、宅建業者がすでに受領した物やお金を返さないというような特約は無効になります。


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者でない買主との間で締結した宅地の売買契約について、買主が宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づき売買契約の解除をする場合に関して、買主Dは、ホテルのロビーで買受けの申込みをし、翌日、Aの事務所で契約を締結した際に手付金を支払った。その3日後、Dから、クーリング・オフの書面が送付されてきた場合、Aは、契約の解除に伴う損害額と手付金を相殺することができる。(15-39-3) ×


4 瑕疵担保責任の特約の制限
Aは、瑕疵(かし)担保責任を負うべき期間として、引渡しの日から2年で、かつ、Bが瑕疵(かし)を発見した時から30日以内とする特約を定めることができる。


宅建業者が自ら売主となり、かつ買主が宅建業者でない場合には、宅建業者は、その目的物の瑕疵担保責任に関して、民法の規定よりも買主に不利となる特約をしてはなりません。
これに反する特約は無効です。


民法の規定
売買の目的物に隠れた瑕疵がある場合、善意の買主は契約の解除と損害賠償を請求できます(ただし、新築のみは住宅品確法により修補も請求できます)。
悪意の買主は何も請求できません。


善意の買主が、契約の解除と損害賠償を請求できるのは、その買主が「瑕疵を知った時(発見した時)から1年以内」です。ただし、新築住宅の主要部分の隠れた瑕疵においては買主に引渡されてから10年になります。


引渡しの日から2年で、かつ買主のBが瑕疵を発見した時から30日以内とする特約」は、民法の規定よりも不利な特約ですから無効になります。


ただし、民法の定めより、買主に不利な特約をしても、その特約が有効になる例外が、1つだけありますので覚えておいて下さい。
それは、売主は目的物を引渡した時から2年以上、瑕疵担保責任を負うという特約です。


引き渡し時から2年以上責任を負えば、季節も2度めぐってくるので、最低限瑕疵があれば、発見できると予想したわけです。


要するに、買主のBが瑕疵を発見した時から30日以内」という部分が民法の規定よりも不利な特約です。よって ×


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが自ら売主として、宅地建物取引業者ではないBに宅地(造成工事完了済み)を分譲する場合に関して、AとBは、「瑕疵(かし)担保責任を負うべき期間は、当該物件の売買契約を締結してから2年間とする」旨の特約を定めた。宅地建物取引業法の規定に違反しない。(17-42-3) ×




平成20年 宅建試験過去問 問41 宅地建物取引業法~ 8種規制 手付金の保全措置等

【問41】 宅地建物取引業者Aが自ら売主として、買主Bとの間で締結した売買契約に関して行う次に記述する行為のうち、宅地建物取引業法 (以下この問において 「法」 という。) の規定に違反するものはどれか。


1 Aは、宅地建物取引業者でないBとの間で建築工事完了前の建物を5,000万円で販売する契約を締結し、法第41条に規定する手付金等の保全措置を講じずに、200万円を手付金として受領した。


2 Aは、宅地建物取引業者でないBとの間で建築工事が完了した建物を5,000万円で販売する契約を締結し、法第41条の2に規定する手付金等の保全措置を講じずに、当該建物の引渡し前に700万円を手付金として受領した。


宅建業者が自ら売主となり、かつ買主が宅建業者でない場合、宅建業者は、手付金等の保全措置を講じる前には、工事完了前の物件の場合、代金額の5%を超え又は 1,000万円を超える手付金等を受領してはならず、工事完了後の物件の場合は、代金額の10%を超え又は1.000万円を超える手付金等を受領してはなりません。


1番は、200万円なので問題なし。違反しません。
2番は、700万円で工事完了後のため、10%を超えています。よって違反。正解肢。


(参考過去問)
宅地建物取引業者は、工事完了前である建物の売買で自ら売主となるものに関しては、一定の保全措置を講じた後でなければ、宅地建物取引業者でない買主から手付金等を受領してはならないが、受領しようとする手付金等が代金の額の5/100以下であり、かつ、1.000万円以下であるときは、この限りでない。(59-48-1) ○


3 Aは、宅地建物取引業者でないBとの間で建築工事完了前の建物を1億円で販売する契約を締結し、法第41条に規定する手付金等の保全措置を講じた上で、1,500万円を手付金として受領した。


宅建業者が自ら売主となり、かつ、買主が宅建業者でない場合、宅建業者は代金額の20%を超える手付を受領してはなりません。


20%を超えるですから、本肢は問題なし。


4 Aは、宅地建物取引業者であるBとの間で建築工事が完了した建物を1億円で販売する契約を締結し、法第41条の2に規定する手付金等の保全措置を講じずに、当該建物の引渡し前に2,500万円を手付金として受領した。


8種規制は、宅建業者が売主の代理や媒介を行う場合や、買主が宅建業者の場合には、一切規制はありませんので、注意して下さい。相手もプロだから保護する必要なし。


8種規制は、宅建業者が自ら売主となる場合のみです。


(参考過去問)
宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者である買主Bと建物の売買契約を締結する場合に、AはBと売買契約を締結し、代金の額の10分の3の金額を手付として受領した。宅地建物取引業法の規定に違反する。(18-38-1) これは、相手が宅建業者なので、問題なしの引っかけ。 ×






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